OWVは昨年9月に1stシングル「UBA UBA」でCDデビューしたが、新型コロナウイルス感染症の影響でなかなかQWV(OWVファンの呼称)に直接会える機会がない状況が続いていた。しかしデビューから約半年を経て、彼らは結成1周年記念日であり、リーダーの本田康祐の誕生日である4月11日に初の有観客ライブを実施。昼はトークありパフォーマンスありの「1st Anniversary Talk event」、夜はメンバーによる全力のパフォーマンスを中心とした「1st Anniversary Live」として公演を行い、結成記念日にQWVと大切な時間を過ごした。
貴公子のような衣装を身にまとってステージに現れた4人は、3月31日にリリースしたばかりの3rdシングル曲「Roar」で勢いよくライブを開始。攻撃的ナンバーで炎のグラフィックをバックに迫力のあるダンスを展開し、ライブ序盤からQWVの心を鷲掴みにした。間髪を入れずに彼らは「Na Na Na」を投下し、強いビートに合わせて一糸乱れぬパフォーマンスを披露。1つひとつ丁寧な所作で色気のある楽曲の世界観を表現し、その後キャッチーなメロディと振り付け、パワフルなラップが印象的な未発表の新曲「My flow」を披露した。
2ndシングル曲「Ready Set Go」ではスケール感のあるサウンドに乗せて、艶やかな雰囲気をまとった4人が緩急を付けたダイナミックなパフォーマンスを展開。楽曲が終わると彼らは一度ステージをあとにし、会場には雨が激しく降りしきる映像が流れた。衣装チェンジを経て、静寂に包まれたステージに浦野秀太がたった1人で現れる。オーディエンスの視線を浴びながら、彼がアカペラで歌い始めたのはミディアムバラード「Scattered」。その繊細で美しい歌声に、会場には自然と拍手が沸き起こった。その後3人の歌声が加わっていき、愛する人を失った切ない感情が巧みに表現されていく。トロピカルなサウンドを取り入れた「Beautiful」では、桜が舞う映像をバックに柔らかさのあるダンスが繰り広げられた。
その後、OWVは観客の答えが半々になるような質問を考える“50:50ゲーム”を実施。「土曜と日曜、どちらが好きか?」「緑のたぬきと赤いきつね、どちらが好きか?」といった彼らの質問にオーディエンスはペンライトの色を使って答えていく。その結果、一番50:50に遠かったメンバーは「たけのこの里ときのこの山、どちらが好きか?」という質問を出した佐野文哉。罰ゲームとして酸っぱいドリンクを飲むはめになった佐野は、壮絶な味に顔をしかめて崩れ落ち、「メンバーの前でも膝をついたことはないのに、QWVの皆さんの前で膝をつくことになるなんて……」と苦笑いした。
パフォーマンスを再開し、「So Picky」「BE ON TOP」を力強い眼差しで届けた4人。さわやかなエレクトロ調の新曲「PARTY」では、初披露にも関わらず観客がビートに身を委ねるように自由に体を動かし、ダンスフロアのような空間が生み出された。残すところ1曲となり、名残惜しそうな表情を浮かべながらも本田が「それでは最後の曲を聴いてください。『UBA UBA』」と曲振りをする。しかし、会場に流れたのは「UBA UBA」のイントロではなく、「Happy Birthday to You」のBGM。この日26歳の誕生日を迎えた本田のために、スタッフとメンバーがバースデーサプライズを用意していたのだった。本田はハプニングだと思ったのかキョトンとした表情を浮かべるも、すぐに状況を把握し「やられた!」と慌てふためく。大きなバースデーケーキもステージに運ばれ、フロアは本田のイメージカラーである赤いペンライトの光で埋め尽くされた。みんなで記念写真を撮ったあと、改めて4人はラストナンバーとしてデビュー曲「UBA UBA」をパフォーマンス。レーザーライトが交錯する中、始まりの歌をエネルギッシュに披露して4人はステージを去って行った。
アンコールではライブTシャツに着替えた4人がダンスチューン「What you waitin’ for」を晴れやかにパフォーマンスした。最後の挨拶で佐野は「今日は本当に来ていただき、ありがとうございます。この状況下なので次に皆さんとこうやって集まれるのがいつになるかは僕らもわからないんですけど、ただ絶対に僕たちはこれからも末長くOWVとして活動していくので、これからも支えていただけたらうれしいです」と力強く語り、「僕の中で最後にお客さんの前でパフォーマンスした記憶が番組(『PRODUCE 101 JAPAN』)なので、今度は自分たちが主役で、バックダンサーでも練習生でもなくステージができたことに喜びを感じています」と感慨深げにフロアを見渡す。中川勝就は「皆さんの温かい応援が僕たちの支えになっています。人前に立ってステージをするのがひさしぶりなので不安もあったんですけど、皆さんのおかげで楽しみながら今日を迎えることができて、そしてすごくいい思い出になりました。これからも末長くOWVを応援してください」と充実した表情を浮かべた。
浦野は「僕は本当にこうやってグループとしてステージに立つのが夢だったので、裏に行ったら泣いちゃうと思います。本当にうれしいです」と感極まり、「僕はOWVに人生を捧げますので、これからもよろしくお願いいたします」と力強く宣言。本田はこれまで支えてくれたQWVに感謝を述べ、ファンとともに歩いてきたこの1年間を愛おしそうに振り返る。そして彼が「また春を迎えて、3rdシングルを出して、皆さんに会えて、いい春夏秋冬を送っているなと思っています。こんな1年がまだまだ続いていって、かけがえのない思い出を皆さんと作っていきたいです。これからも春夏秋冬、どうかOWVと一緒によろしくお願いします」と呼びかけると、QWVは大きな拍手でその言葉に応えた。本田の「そんな僕たちとQWVのために、最後にこの曲を贈ります」という言葉とともに、OWVが披露したのは四季をテーマにした新曲「Fifth Season」。4人は思いを込めるようにこの曲を優しく歌い、「また絶対会いましょう!」とQWVと再会を誓って1stワンマンライブを締めくくった。
OWV「OWV 1st Anniversary Talk & Live “AWAKE”」2021年4月11日 チームスマイル・豊洲PIT 第2部 セットリスト
01. Roar
02. Na Na Na
03. My flow
04. Ready Set Go
05. Scattered
06. Beautiful
07. BE ON TOP
08. So Picky
09. PARTY
10. UBA UBA
<アンコール>
11. What you waitin’ for
12. Fifth Season
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OWVが結成1周年記念日に初ワンマン、2度目の春を経てさらなる未来へ https://t.co/avZXsjOG7n