「崎山蒼志 TOUR 2021『find fuse in you(th)』」は1月に発表されたメジャーデビューアルバム「find fuse in youth」のリリースツアーとして当初東名阪3カ所での開催が予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により愛知公演と大阪公演は中止に。東京公演のみが昼夜2部制にて行われ、夜公演はライブの模様が生配信された。崎山はこのライブで、ソロ名義として初のバンド編成でのパフォーマンスなどを届けた。
真っ暗なステージに1人立つ崎山は「観察(interlude)」で静かにライブの幕を上げる。ギターの残響音が響き渡る中、そのまま崎山は「ただいまと言えば」を弾き語り。続く「鳥になり海を渡る」では崎山のサウンドの大きな特徴でもある焦燥感を感じさせるアコースティックギターの音が炸裂した。
崎山は「こうして集まってもらってうれしいです。今日は楽しんでもらえたらと思っていますので、よろしくお願いします」と挨拶し、かすれ気味のファルセットが観客の感傷を誘う「国」、アコギの音色と打ち込みで作られたサウンドが美しく融和する「うねり」を披露する。その後彼はアコギを手放し、打ち込みのビートやコーラスに乗せてハンドマイク1本で「waterfall in me」をパフォーマンス。後半になるにつれて醸し出される妖しげな空気が観客を惹き付けた。
メジャー1stアルバムの表題曲「find fuse in youth」では、楽曲の中盤からバンドメンバーが加わり、分厚いアンサンブルが作り出される。さらに崎山は「Heaven」「Undulation」という、自身の曲をリアレンジした“再定義”シリーズの2曲と「花火」をバンド編成で立て続けにプレイ。続けて3月31日に配信リリースされる新曲「逆行」では、疾走感のあるビートに乗せて轟音をかき鳴らし、会場を熱気の渦に包んだ。
ライブが後半に突入すると、崎山は代表曲「Samidare」をパフォーマンス。崎山の激しいアコギのカッティングと、バンドメンバーのアグレッシブな演奏に魅了された観客は、プレイ後に大きな拍手を送った。キーボードの音色に乗せて穏やかに歌われた「そのままどこか」を挟み、ライブは再び崎山1人の弾き語りスタイルに。「ブラックリバーブ」、諭吉佳作/menとのコラボ曲「むげん・」を経て、「Repeat」では会場が神秘的な世界観に包まれる。その後崎山は「最後にやるのは1年前くらいに作った曲ですね……。反骨精神みたいなものがテーマになっているんですけど……やります」と言葉少なに語り、「回転」を披露。パフォーマンスが始まるとMCでの朴訥な様子から一変、エレキギターを思いきり歪ませる破壊的な演奏で観客を釘付けにした。彼はアウトロで衝動的にギターをかき鳴らした後、フロアに向けて深く一礼しステージをあとにした。
なおこの公演は3月28日23:59までアーカイブ映像が配信されている。配信視聴チケットは3月28日17:59まで販売中。
崎山蒼志「崎山蒼志 TOUR 2021『find fuse in you(th)』」2021年3月21日 LIQUIDROOM セットリスト
01. 観察(interlude)
02. ただいまと言えば
03. 鳥になり海を渡る
04. 国
05. うねり
06. waterfall in me
07. find fuse in youth
08. Heaven
09. Undulation
10. 花火
11. 逆行
12. Samidare
13. そのままどこか
14. ブラックリバーブ
15. むげん・
16. Repeat
<アンコール>
17. 回転
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崎山蒼志がバンドとともに轟音響かせたメジャー1st発売ワンマン https://t.co/JAgTdb2GOY