アンジュルムが大大大好き！船木結、グループ愛を涙ながらに明かし7年間の活動に幕

アンジュルムが昨日12月9日に東京・日本武道館でワンマンライブ「アンジュルム コンサート2020 ～起承転結～船木結卒業スペシャル」を有観客で開催。この公演をもって船木結がグループおよびハロー！プロジェクトを卒業した。

2013年にハロプロ研修生に加入した船木。2015年にカントリー・ガールズのメンバーに選出されたのち、2017年にカントリー・ガールズと兼任する形でアンジュルムにも加入し、約7年間ハロプロメンバーとして活動してきた。卒業公演には新メンバーオーディションの合格者である川名凜、松本わかな、ハロプロ研修生出身の為永幸音の3人が初めて参加。最初で最後の11人体制で行われた単独ライブとなった。

センターステージ上のスクリーンに「起承転結」という文字が映し出されると、真っ赤な衣装に身を包んだメンバーが颯爽と登場。新メンバーを除く8人による「I 無双 Strong!」で華やかに公演の幕が上がり、「赤いイヤホン」「ミラー・ミラー」「次々続々」と序盤からパワフルなステージが続けて展開された。船木は6月に卒業を予定していたが新型コロナウイルス感染拡大の影響で卒業が延期されていたことを踏まえ、「一生来ないと思ってた今日がやっと来ました！（笑） こうして皆さんがいる空間で卒業できることがすごくうれしいです」とコメント。また「これまで卒業していった先輩たちは『今日は私じゃなくて、みんなが主役だよ』とおっしゃっていましたが、申し訳ないですけど、今日は私が主役です！」とおどけてみせた。その後、真っ白なワンピース姿の新メンバー・川名、松本、為永が登場。川村文乃と伊勢鈴蘭がバックダンサーを務める中、3人だけで「学級委員長」を歌唱し、アンジュルムメンバーとしてのステージデビューを果たした。

ライブ中盤、船木が自ら選曲した楽曲を各メンバーとメドレー形式で歌うコーナーに突入。船木はリーダーの竹内朱莉と「チョトマテクダサイ！」、佐々木莉佳子と「サンキュ！クレームブリュレの友情」、上國料萌衣と「自転車チリリン」、笠原桃奈と「臥薪嘗胆」、川村と「Uraha=Lover」、伊勢と「鏡の国のひねくれクイーン」、橋迫鈴と「オトナになるって難しい!!!」をペアで歌唱し、それぞれ世界観の異なる楽曲を表情豊かにパフォーマンスした。そしてメドレーの最後には、船木と新メンバーが4人で「寒いね。」を歌唱。船木のハスキーで切ない歌声と3人の初々しいボーカルが会場いっぱいに響き渡った。再びステージに並んだ8人は、竹内の「8人の気持ちを1つにして歌います」という言葉と共に「君だけじゃないさ…friends」を披露。時折互いに微笑みながら歌う彼女たちの様子がスクリーンに大きく映し出された。その後、8人は「マナーモード」「泣けないぜ…共感詐欺」「大器晩成」などパワフルで勢いのある楽曲を連発。会場が熱気に包まれる中、旅立つ仲間への思いを歌った曲「交差点」がスタートすると、それまで笑顔で船木を囲んでいたメンバーたちが涙声に。7人は声を詰まらせながらも、目の前でスポットライトを浴びる船木へと歌を届けた。

アンコールでは、ブラウンのロングドレスに着替えた船木が1人ステージへ。自身のメンバーカラーであるライトグリーン色に染まったホールを見渡しながら、「帰りたくないな。」を歌詞を一言一言噛みしめるように歌い上げた。続いてメンバーやファンへの思いをつづった手紙を朗読。「ハロー！プロジェクトではたくさんの非日常な日常と鮮やかな出会いをいただき、その経験により船木結という人間が作られたように思います。おかげで身長以外はすくすくと成長しました！」とはつらつとした表情で読み上げる。そしてカントリー・ガールズとアンジュルムに在籍できたことへの感謝を述べ、「兼任したてのときは慣れないことだらけでアンジュルムのメンバーに迷惑をかけてしまった。でも常に寄り添い、ドシンと構えてくれていたみんなに、たくさんたくさん救われていました」と告白。「何気ない日常の中には常に“大好き”という言葉があって、そんな空間が温かくて、とても心地よかったです。アンジュルムが大好きです！」「出会ってくださったすべての方に感謝します。本当に本当に、ありがとうございました！」と声を震わせた。その後、アンジュルムは新メンバーを含めた全員で「46億年LOVE」を元気いっぱいに披露。11人の一体感のある歌声が会場全体に響き渡った。

終盤の挨拶で、橋迫は「船木さんの卒業が約半年延期になって、本当だったらなかったはずの時間を一緒に過ごせて、たくさん思い出ができました。人見知りな私がアンジュルムになじむことができたのは船木さんのおかげです」とコメント。伊勢は、「私と船木さんは性格が正反対。最初はこんなに仲よくなれると思ってなかったので、仲よくなれたことが本当にうれしかったです。船木さんのあまのじゃくな性格が大好きなので変わらないでいてほしいです」と泣きながら語った。また船木と同時にアンジュルムに加入した川村は、「私が私らしく活動できたのは、ふなちゃんのブレない思いがあったから。いつも隣で笑ってくれてありがとう。ふなちゃんならどんな夢だって叶えられる」と涙ながらにエールを送った。そして船木は改めて、「やっぱり私はアンジュルムが大好き。大好き以外の言葉が見つからなくてもどかしいですけど、結局は大好きだから、大好きです！ 私の心のよりどころを作ってくれてありがとうございます」と目を潤ませながらも、「今日私、一番かわいかったんで！」と晴れやかな笑顔を見せた。

船木が卒業を考え始めた頃から話を聞いていたという笠原は、「応援しているけど、実は本当にさみしかった。船木さんのいないアンジュルムに自分がいることが想像できなかったくらい、船木さんは自分にとってすごく大きな存在です」と発言。上國料は、声を詰まらせながら「これまで、ふなはアンジュルムを楽しめているかなと心配したことがあったけど、今日アンジュルムを大好きと言ってくれたことが心からうれしいです」と話した。また佐々木は、船木を自分の妹のような存在だと紹介し「ふなのお願いだったらなんでも聞いてあげられたし、ふなだから許せちゃうこともあった。卒業発表を聞いたときは妹が上京してしまう気持ちになりました」「ふなのことを愛しく思う気持ちは、これからも変わることはないです」と語ると、「ふう……言えた!?」と無事に思いの丈をぶつけられた自分自身に驚いていた。そして竹内は、泣きながら「グループを兼任していた間大変なこともあったと思うけど、弱音1つ吐かずにがんばる姿を見て、本当に強い子だなって。私たちが支えになれているか心配だったけど、ふなちゃんがアンジュルムになじんできて、すごくうれしいなと思っていました。卒業するのはさみしいけど、ふなちゃんは今までたくさんがんばってきたんだから……とにかく自分を甘やかして、楽しく幸せに過ごして。またみんなで集まってたくさんお話しましょ！」とコメント。船木も目に涙を浮かべながら「はい！」とうなずいた。そして8人はラストナンバー「友よ」をエモーショナルにパフォーマンスし、公演に幕を下ろした。

なお現在、船木が歌唱する「帰りたくないな。」の音源がiTunes、レコチョク、moraで配信されている。