花譜、バーチャル空間から歌への思い届けた2ndワンマン「花譜を観測してくれてありがとう」

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花譜のワンマンライブ「不可解弐Q1」が昨日10月10日に開催された。

花譜「不可解弐Q1」の様子。

花譜「不可解弐Q1」の様子。

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この公演は、バーチャルシンガー・花譜の2ndワンマンライブ。花譜はこれまでリアルライブにこだわりを持ってきたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、今回はバーチャル空間からの中継という形で2部制のライブを届けた。

花譜「不可解弐Q1」の様子。

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開演時刻直前になると、画面では開演に向けてカウントダウンがスタート。カウントダウンが00:00を迎え、宇宙空間が映し出されたあと、画面上にはパンドラという名のバーチャルライブハウスが広がる。黒い衣装に身を包んだ「第一形態『雛鳥黒』」バージョンの花譜が登場すると、コメント欄には「美しすぎる」「すでに泣きそう」といった視聴者の感激のコメントが躍る。花譜はスクリーンに映し出されたバックバンドを従え「不可解」を歌唱し第1部をスタート。歌い終わりに力強くフードを脱ぐなど、1曲目からエモーショナルなパフォーマンスで、バーチャル空間で作られた音の世界へと視聴者を誘っていく。さらに彼女は「Re:HEROINES」「過去を喰らう」を披露し、心の奥深くをさらけ出すような情感たっぷりの歌声を届けた。

花譜とVALIS。

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続いて彼女は「次は私の好きな歌を歌うよ」という言葉と共に、カバーを立て続けに披露。相対性理論の「地獄先生」では、恍惚感に満ちたようなうっとりとした表情を見せながら、甘いウイスパーボイスでファンを魅了する。さらに花譜は岡村靖幸の「真夜中のサイクリング」、sasakure.UKの「深海のリトルクライ」を歌唱後、水を飲み束の間の休息を取った。その後彼女は、バーチャルガールズグループ・VALISをバックダンサーとして従えながら「未確認少女進行形」を歌い、カンザキイオリの「命に嫌われている。」でバーチャルラップシンガー・春猿火との熱いラップのかけ合いを見せる。粗品(霜降り明星)作の楽曲「サンパチスター」では、背景のディスプレイにRPG風のドット絵が映し出され、花譜が曲に合わせて“あっかんべー”のポーズをするなど、おちゃめな一面を見せた。

左からKizuna AI、花譜(第一形態「雛鳥黒」)。

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第1部の終盤にはKizuna AIがゲストで登場。川谷絵音(ゲスの極み乙女。、indigo la End、ichikoro、ジェニーハイ)による提供曲「ラブしい」で美しいハーモニーを奏でる。続けて彼女は「雛鳥」をヰ世界情緒と歌い上げ、さらに「心臓と絡繰」と「糸」を畳みかける。「雛鳥」は傘村トータ、「心臓と絡繰」はGuiano、「糸」は大沼パセリによるリミックスバージョンで披露された。歌唱後に花譜が「みんな、ありがとう!」と一言添え、第1部は終了した。

花譜(「第二形態「青雀」)

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第2部は花譜と理芽による「御伽話」でスタート。約10分にわたるドラマ仕立てのストーリーが届けられる。その後花譜は「痛みを」「メルの黄昏」と新曲を連投し、ライブを再開。「第二形態『青雀』」バージョンへと姿を変えて歌われた「彷徨い」「景色」では、澄み渡るような花譜の美しい歌声が視聴者の感情を掻き立てる。さらにアタック感の強いホーンが特徴的なロックチューン「危ノーマル」、ベースの音が激しくうねる「モンタージュ」が畳みかけられると、コメント欄は大きな盛り上がりを見せた。「特殊歌唱用形態『隼』」への変容後には、「戸惑いテレパシー」やアイロニカルな歌詞が突き刺さる「私論理」が歌われた。

花譜「不可解弐Q1」の様子。

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ライブが終盤に差しかかると、花譜は「特殊歌唱用形態『金糸雀』」へ変貌を遂げ、複雑なフォルムのコスチュームを身にまとう。コスチュームの説明をしながら「私の語彙力が上がってしまいました。私の語彙力は53万です」と、某キャラクターへのオマージュを見せおどける場面も。その後、理芽がステージに登場しコラボ曲「まほう」を2人で披露すると、ステージは一時暗転。徐々にステージに明かりが灯り出すと、そこには4人の影が。花譜、理芽、春猿火、ヰ世界情緒が一堂に会し「言霊」で歌声を合わせる。初めて披露された4人でのパフォーマンスに、コメント欄では感激や興奮など、視聴者の思い思いの感情が露わになった。花譜自身も「“神椿の魔女ガールズ”で一緒に歌を歌えて本当にうれしいです」と喜びを語った。

花譜

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ライブもいよいよ大詰めを迎え、花譜は「私の歌で誰かを少しでも幸せな気持ちにできるようになったら、今まで生きてきたことに意味があったのだと思えます。花譜というのがかりそめの体なのだとしても、私の中にある熱い気持ちは嘘じゃないと思います」と、歌への強い思いを言葉にする。ラストに“私の等身大の歌”として披露されたのは、カンザキイオリが花譜にインタビューをして作ったという「帰り路」。少女の未来への不安や期待が、飾り気のない素朴な歌声で届けられる。背後のディスプレイにはたくさんのファンアートが並び、感動的な終幕がファンと共に作り上げられていった。歌唱後に花譜は、ディスプレイやバックバンドの消え去った真っ暗な空間にポツンと立ち「みんなが私を花譜でいさせてくれています。好きな歌を好きなように歌わせてくれてありがとう。あなたの生活の一部にしてくれてありがとう。花譜を観測してくれてありがとう。私はみんなを、この世界を愛してます」と涙声で感謝の言葉を紡ぐ。3時間のライブを観届けた画面越しのファンに微笑みながらやさしく手を振り、バーチャル空間からのワンマンライブに幕を引いた。

ライブ終演後には2ndアルバム「魔法α(Ein Lied, um die Welt zu verandern.)」「魔法β(Wer schon sein will, muss leiden.)」が11月25日に発売されることや、音声創作ソフトウェア「CeVIO AI」とコラボした「音楽的同位体『可不"KAFU"』」のプロジェクト始動がアナウンスされ、コメント欄は喜びに沸いた。さらに花譜たちが登場する、FLAT STUDIOが手がけたアニメーションの予告と思しき映像が流れ、視聴者がコメント欄でざわつきを見せると、その余韻を残したまま配信は終了した。

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花譜「不可解弐Q1」2020年10月10日セットリスト

第1部

01. 不可解
02. Re:HEROINES
03. 過去を喰らう
04. 地獄先生(相対性理論カバー)
05. 真夜中のサイクリング(岡村靖幸カバー)
06. 深海のリトルクライ(sasakure.UKカバー)
07. 未確認少女進行形 with VALIS
08. 命に嫌われている。 with 春猿火(RAP VERSION)
09. サンパチスター
10. ラブしい with Kizuna AI
11. 雛鳥 with ヰ世界情緒(傘村トータ Remix)
12. 心臓と絡繰(Guiano Remix)
13. 糸(大沼パセリ Remix)

第2部

01 御伽話
02. 痛みを
03. メルの黄昏
04. 彷徨い
05. 景色
06. アンサー
07. 危ノーマル
08. モンタージュ
09. 戸惑いテレパシー
10. 私論理
11. 畢生よ
12. まほう feat. 理芽
13. 言霊 feat. 理芽&春猿火&ヰ世界情緒
14. 帰り路

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