Jagatara2020と多数ゲストの「虹色のファンファーレ」、江戸アケミは「夢の海」を歌う

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Jagatara2020のワンマンライブ「虹色のファンファーレ」が1月27日に東京・渋谷CLUB QUATTROで開催された。

Jagatara2020「虹色のファンファーレ」の様子。(撮影:西岡浩記)

Jagatara2020「虹色のファンファーレ」の様子。(撮影:西岡浩記)

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会場入口に用意された江戸アケミの写真。(撮影:西岡浩記)

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1990年に亡くなったJAGATARAの中心人物・江戸アケミの死後30周年に合わせて開催された「虹色のファンファーレ」。この日はアケミと生前交流のあった人物や、JAGATARAに影響を受けたアーティストをゲストに迎え演奏が繰り広げられた。

Jagatara2020「虹色のファンファーレ」の様子。(撮影:西岡浩記)

Jagatara2020「虹色のファンファーレ」の様子。(撮影:西岡浩記)[拡大]

オープニングに登場した吹越満はオペラ曲のSEやバンドメンバー・村田陽一(Tb)の演奏に合わせ、細長いビニール袋を膨らませるパフォーマンスでオーディエンスを歓迎。パーカッションやブラス隊を含む、大編成ならではの重厚なファンクサウンドが展開される「裸の王様」でライブの火蓋が落とされると、フロアは踊る観客たちであふれかえった。

Oto(G)(撮影:西岡浩記)

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EBBY(G)(撮影:西岡浩記)

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今回のライブでは数多くのゲストがボーカリストとして参加した。「でも・デモ・DEMO」に登場した田口トモロヲは、マイクスタンドを両手でつかんで大きく体を傾けたり、頭上に向かって唾を吐いたりと、自身がかつて所属していたバンド・ばちかぶりでのパフォーマンスを彷彿とさせるアクションで観客を魅了した。「2人連続ナゴムレコード(出身者)で大丈夫ですか……?」と心配そうに語った大槻ケンヂ筋肉少女帯特撮)は、過去に自身のソロアルバムでもカバーした「タンゴ」を情感たっぷりに歌唱。「今日は追悼やけど、新しいお祭りの日でもあるね」とにこやかに告げた鮎川誠SHEENA & THE ROKKETS)は「Black Joke」でボーカルだけでなく、ブルージーなギター演奏で同楽曲を彩った。「FADE OUT」ではJAGATARAの“兄弟分”Nobutaka Kuwabara(DEEPCOUNT)が現れ、アケミに歌を捧げるように天を仰ぎながら声を響かせた。過去にJAGATARAとの競演経験もある町田康は「アジテーション」を淡々と歌っていくかと思いきや、後半に進むにつれ叫ぶようなボーカルスタイルへと変わっていき、鬼気迫る様子で観客たちを圧倒した。

南流石(うた)(撮影:西岡浩記)

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折坂悠太の参加した「中産階級ハーレム」はまず彼の弾き語りからスタートし、オリジナルを踏襲しつつ折坂独自の音楽性を絶妙にミックスしたアレンジが施された。一方こだま和文は「ある平凡な男の一日」を穏やかかつ渋い声色で歌い込み、貫禄あふれるステージングを展開。「つながった世界」では向井秀徳NUMBER GIRLZAZEN BOYS)が歯切れよいボーカルの中に自身おなじみのフレーズ「蘇る性的衝動」を挟み込んだり、ブラス隊に合わせてボイスパーカッションを行ったりと“向井”節を炸裂させた。

「夢の海」演奏中の様子。(撮影:西岡浩記)

「夢の海」演奏中の様子。(撮影:西岡浩記)[拡大]

1月にリリースされた新作「虹色のファンファーレ」にも収められた新曲「れいわナンのこっちゃい音頭」では、作詞を担当した永山愛樹(TURTLE ISLAND、ALKDO)が参加。Jagatara2020流音頭とも言えるこの楽曲では、手を交互にかざして踊る人たちがフロアにあふれた。続く「都市生活者の夜」では七尾旅人によるエフェクターを駆使した歌声、不破大輔渋さ知らズ)による語りで幻想的なムードが生み出される。「みちくさ」では近田春夫(活躍中、LUNASUN)によるキーボード演奏をバックに、いとうせいこうと高田エージ(SUPER BAD)がハイテンションな掛け合いを繰り広げてフロアを沸かせた。本編ラストの曲となった「夢の海」では、ステージ中央に置かれたマイクスタンドにスポットライトが当たり、アケミの歌声がフロアに響きわたる。まるでステージにアケミが降り立ったような演出に、涙を浮かべる観客の姿もあった。

Jagatara2020「虹色のファンファーレ」アンコールの様子。(撮影:西岡浩記)

Jagatara2020「虹色のファンファーレ」アンコールの様子。(撮影:西岡浩記)[拡大]

アンコールの「みんなたちのファンファーレ」では、開演前に配布された虹色の旗がフロア中を埋め尽くし、会場はピースフルな雰囲気に。そして最後の楽曲に選ばれた「もうがまんできない」ではゲスト全員がステージに集結。心地よく開放感あふれるサウンドに合わせて「心のもちようさ」の大合唱が繰り広げられ、アケミの30年目の命日は、多くのフォロワーたちの愛に満ちた一夜となった。

虹色のファンファーレ

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Jagatara2020「虹色のファンファーレ」2020年1月27日 渋谷CLUB QUATTRO セットリスト

01. オープニング(ゲスト:吹越満
02. 裸の王様(ボーカル:EBBY)
03. でも・デモ・DEMO(ゲスト:田口トモロヲ
04. タンゴ(ゲスト:大槻ケンヂ
05. Black Joke(ゲスト:鮎川誠
06. FADE OUT(ゲスト:Nobutaka Kuwabara)
07. アジテーション(ゲスト:町田康
08. 中産階級ハーレム(ゲスト:折坂悠太
09. ある平凡な男の一日(ゲスト:こだま和文
10. つながった世界(ゲスト:向井秀徳
11. れいわナンのこっちゃい音頭(ゲスト:永山愛樹)
12. 都市生活者の夜(ゲスト:不破大輔七尾旅人
13. みちくさ(ゲスト:近田春夫いとうせいこう、高田エージ)
14. 夢の海(ボーカル:江戸アケミ)
<アンコール>
15. みんなたちのファンファーレ(ボーカル:南流石、Oto、EBBY)
16. クニナマシェ(ボーカル:南流石、Oto、EBBY)
17. もうがまんできない(ゲスト:全員参加)

参加メンバー

Jagatara2020
Oto(G) / EBBY(G) / 中村ていゆう(Dr) / 南流石(うた) / ヤヒロトモヒロ(Per) / エマーソン北村(Key) / 吉田哲治(Tp) / 村田陽一(Tb) / 宮田岳(B) / 関根真理(Per) / ko2rock(Sax) / 北陽一郎(Tp) / 桜井芳樹(G)

ゲストアーティスト
鮎川誠(SHEENA & THE ROKKETS) / 近田春夫(活躍中、LUNASUN) / こだま和文 / 田口トモロヲ / 不破大輔(渋さ知らズ) / いとうせいこう / 町田康 / Nobutaka Kuwabara(DEEPCOUNT) / 高田エージ(SUPER BAD) / 吹越満 / 大槻ケンヂ(筋肉少女帯特撮) / 向井秀徳(NUMBER GIRLZAZEN BOYS) / 永山愛樹(TURTLE ISLAND、ALKDO) / 七尾旅人 / 折坂悠太

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