特別ゲストに槇原敬之「MEET THE WORLD BEAT」大成功

2010年7月26日 22:35 49 2 音楽ナタリー編集部

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7月25日、大阪・万博記念公園もみじ川芝生広場で恒例フリーコンサート「FM802 MEET THE WORLD BEAT 2010」が開催された。

フィナーレで「世界に一つだけの花」を歌う出演者一同。

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KREVA

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THE BAWDIES

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毎年豪華アーティストが集結する無料イベントとして大きな賑わいをみせる「MEET THE WORLD BEAT」。当日大阪は35度を超す猛暑の中、応募総数35万1000通の中から当選した7000組1万4000人が会場に集まった。

12時30分の開演直後、トップバッターを飾ったのは出演アーティスト最年少の阿部真央。昨年サブステージで「MTWB」初出演を果たした彼女だが、今年はメインステージで堂々パフォーマンスを展開。炎天下の中「ふりぃ」や「伝えたいこと」といったあべま節全開のナンバーで会場を盛り上げる。真夏の恋愛ソング「ロンリー」では「大阪ー!!」と叫び汗を流しながら、迫力あるハイトーンボイスを響かせた。

「MTWB」では、メインステージとサブステージで交互にパフォーマンスが展開される。そしてサブステージの1番手として登場したのは、初出演となるandymori。「15分しかないんでどんどんやります」と曲を重ねていく彼ら。初めは様子をうかがっていた観客も徐々にその世界観に引き込まれていき、「1984」では気持ち良さそうに体を揺らしながら歌と演奏に聴き入っていた。

気心知れたバンドともに自由なセッションを繰り広げたのはUA。「大阪～まいど～！」と関西人らしく登場したUAは、観客との会話を楽しみつつソウルフルな歌声を響かせる。この時点で会場の気温は38度近くまで上昇し、暑さのあまり麦わら帽子を被るUA。しかし「すっごい気持ちいい。ありがとう太陽、ありがとう万博」と優しい笑顔を見せる。「情熱」では手拍子を受けながらアドリブ満載のパフォーマンスを繰り広げ、灼熱のステージに華を添えた。

次はサブステージにて、フランス出身の2ピースロックバンド・THE INSPECTOR CLUZOのアクトがスタート。かっちりとしたスーツ姿で登場したローレント“マルコム”ラクロウ（Vo,G）とマシュー“フィル”ジョーダン（Dr,Per,Vo）だが、その姿とは逆を行くダイナミックな演奏で観客の視線を釘付けに。感情むき出しのハードロックを大阪の地に放った。

NICO Touches the Wallsは初出演ながら、緊張を感じさせない光村龍哉（Vo,G）のボーカルと安定感抜群の演奏力を発揮。ライブ定番曲や新曲「サドンデスゲーム」を含む5曲を披露し、ファン以外の観客も一体となって盛り上がった。

20分間の休憩の後、メインステージではAqua Timez、チャットモンチーのアクトと続く。Aqua Timezは「自転車」「Velonica」などの元気なナンバーに加え、オーディエンスとのコール＆レスポンスで親しみあるステージを展開。そしてチャットモンチーは「8cmのピンヒール」から始まりポップな選曲で固めた。16時を回っても容赦なく照りつける太陽に3人が汗を滴らせていると、観客が手持ちのうちわを一斉にステージに向かって仰ぐ。それに対し橋本絵莉子（G,Vo）は「わっごっつ涼しい！もっとやって！」と反応し、高橋久美子（Dr）は「みんな優しい～。力が尽きるまでがんばりたいと思います」と意気込んだ。

黒人バンドに赤色の衣装で揃えたコーラス隊、強力布陣で臨んだAIのステージでは、AK-69のサプライズ参加、観客に煽られての恒例バク転芸など、サービス精神旺盛な彼女らしさを存分に発揮。中でも「For my Sister」「Story」などのR&Bチューンでは持ち前の声量をフルに使ってオーディエンスを圧倒し、惜しみない拍手を浴びた。

そして、サブステージに1人きりでギターを抱え登場したのは植村花菜。「関西出身なので『MEET THE WORLD BEAT』に出るのは昔からの憧れでした」と語った彼女は、10分を超える「トイレの神様」を弾き語り。1曲のみのアクトながら観客は楽曲のストーリーに入り込み、植村の歌声とギターの音色に熱心に耳を傾けていた。

徐々に日差しも和らいできた頃、再びステージを熱く盛り上げたのはKREVA。オリジナルセットにおなじみのサポート陣が揃い、「国民的行事」で主役が姿を現すと会場は総立ち状態に。「暑いぜ、長袖は。でも皆さんの暑さに比べたらこんなの屁でもないです。今日一番すごいのは皆さんです」と猛暑を乗り切った観客たちを称える。また、この日は9月リリースのミニアルバムから新曲「かも」を披露し、既存のヒット曲だけでない新たな要素をステージに採り込んだ。

サブステージ最後のアクトを務めたTHE BAWDIESは、メンバーの登場前からファンが前方に詰めかける人気ぶり。ROY（Vo,B）はMCで先程のKREVAと同じく服装ネタを挙げ、「皆さんの疑問に答えましょう、なぜこの暑さでこのスーツ？これで汗かくのがロックンロールなんです!!」とシャウトする。ライブ定番曲「YOU GOTTA DANCE」では40代から幼い子どもまでを踊り狂わせ、最後にTAXMANによる万歳コールでステージを終えた。

いよいよ最後のアーティスト・スキマスイッチの名前がアナウンスされると場内は歓喜の声に包まれる。1曲目「ゴールデンタイムラバー」を終えた大橋は「暑かったでしょ。でももうちょっとだけがんばって。じゃあデビュー曲やります！」と話し、「view」「アイスクリームシンドローム」、そして「全力少年」で会場を一体に。最後の「SL9」ではアウトロに長いアドリブタイムを設け、大橋の絶唱にも近いフェイクが野外会場にこだました。

本編を終えたイベントだが、観客のアンコールに呼ばれてスキマスイッチが再び登場。そしてここで1人の大物ゲストを呼び込む。「名前言っちゃっていいんですか？言っちゃいますよ！スペシャルゲスト槇原敬之!!」。この声に「キャー!!」「マジー!?」と場内はこの日一番の歓声が沸き起こる。笑顔でステージに上がってきたマッキーは「今日も高槻の自宅からチャリンコで来ました」「高校の頃本当によく歩いてきて、ハンカチ落としやったりしてました」と感慨深げに万博記念公園を見渡す。

スキマスイッチとマッキーの3人は、過去に槇原がプロデュースしたFM802のキャンペーンソング「僕の今いる夜は」を披露。緊張のあまり誰ともなく笑ってしまい、仕切り直す場面もあったが美しいハーモニーでハートフルなミディアムナンバーを歌い上げた。

イベントMC・ヒロ寺平の「本来ならばこれで終わりですが、そんな甘くないですよ802は！」という声に押され、今年も恒例の全員セッションが実現。この日の出演者全員による「世界に一つだけの花」でライブは大団円を迎えた。

なお、この日のライブはスペースシャワーTVにて完全生中継された。同局では合計4時間のダイジェストを8月21日（土）より順次放送する。また、FM802でも8月14日（土）18:00より4時間にわたってライブ音源＆インタビューの特別番組がオンエアされるので、関西圏のファンはチェックをお忘れなく。