2014年の結成以降、約5年間にわたってリーダーおよびセンターとしてはちロケを牽引してきた雨宮。会場には卒業と同時に所属事務所のスターダストプロモーションからも退所する彼女のラストステージを見届けようと大勢のロケッター(はちロケファンの呼称)が集まり、フロアを満員に。当日は無料ファンクラブ「はちロケ養蜂情報センター」の会員に向けたライブの生配信も行われた。
おなじみのオープニングSE「THE LAUNCH」が流れる中、最新シングル「忠犬ハチ公」の衣装でステージに登場したはちロケは、ライブの人気曲「ハニートランポリン」で勢いよく公演の幕を開ける。さらに7人は間髪入れずに「美味闘伝説ハッピー招拳」「バカイズム」といったアッパーチューンを連発。メンバーの卒業公演であることを忘れさせるような熱いパフォーマンスで序盤からフロアを盛り上げた。
MCで元気よく自己紹介したはちロケは、続いて昨年3月発表のメジャーデビュー曲「はちみつロケット~黄金の七人~」をはじめ、シングルの表題曲4曲をノンストップで披露。スクリーンに映し出されるミュージックビデオをバックにこれまでの日々を噛み締めつつ、7人体制の集大成とも言える堂々としたステージを繰り広げていく。ライブ中盤にはメンバーが一旦はけたあと、雨宮がロケッターへの思いを込めて自ら制作した動画が上映され、「私と出会ってくれてありがとう」というメッセージに場内はセンチメンタルなムードで包まれる。7人はメジャーデビュー時のゴールドの衣装に着替えてステージに現れ、壮大かつエモーショナルな楽曲「お願いメテロティス」を力強く響かせた。
その後メンバーは雨宮に向け、1人ずつ涙ながらに手紙を読み上げる。森青葉は「私にとってかのんちゃんは憧れです。リーダーとしてみんなのことをひとつにしてくれた。みんなの言葉や思いを背負って挨拶してくれた。そんなかのんちゃんは本当にカッコよくて、自慢のリーダーだよ」と感謝の気持ちを述べ、1人だけ縦書きの手紙を用意して会場をざわつかせた播磨怜奈は「かのんちゃんがいてくれたから、ここまでセンターに執着することができました。『フレンドリーム』の円陣を組むところで泣きそうなとき、私の顔面を見て泣かないようにしていたそうですね」と笑いを起こしつつも、「かのんちゃんが意識していなくても自然と目に入ってくるぐらいビッグになります!」と宣言。塚本颯来は、「かのんちゃんは私にたくさんの言葉と強さをくれました。泣いてばかりでなにもできない私を変えてくれたのは、かのんちゃんなんだよ」と自身の思いをぶつけた。
2017年にケガのため一時活動を休止していた公野舞華は、「『はちみつロケットは7人じゃなきゃだめなんだよ』って言ってくれたのはかのんちゃんなのに……」と話したのち、「でもこのまま不安にさせたまま卒業してほしくないから、少しだけ強がらせてください」「公野はきっとどうにかなると思ってます。だからこれからは気楽に、思うままに過ごしてください。そして、ときどきはちロケのことを思い出してほしいです」と言葉を紡ぐ。また澪風は、「のんさんは口数は少ないけど、私たち全員のことをよく見てくれていて、ひと言ひと言が的を射ていて、いつも敵わないなと思ってました」「本来ならアイドルとして『負けないぞ』って張り合わなきゃいけないと思うんだけど、あまりに魅力があって素直にすごいなと思ってました」と心情を吐露。はちロケ結成前、チーム大王イカでも雨宮と一緒に活動していた華山志歩は「2回も同じグループで活動できて、私は本当に幸せでした。誰よりも素直になれなかったけど、誰よりもかのんちゃんのことが大好きです」と気持ちを伝えた。
メンバーの思いをしっかりと受け止めた雨宮は、「私は一緒にやってきた6人が最強の6人だと思ってるから。これから先不安になったり、心配なことと出会うこともあるかもしれないけど、一番近くで見てきた私は、あなたたち6人は全部大きな壁も超えちゃうんだろうなと思ってます」とはちロケの未来を保証。続けて6人が友情を描いたナンバー「フレンドリーム」のスローバージョンをサプライズで歌い出すと、このことを聞かされていなかった雨宮は大粒を流しながら曲に聴き入っていた。
場内に感動的な空気が流れるも、ライブはまだ終わらず後半のブロックへ。はちロケは「放課後リフレイン」「夜空にきらめく花」のほか、メジャーデビュー前にカバーしていたももいろクローバーZ「いつか君が」を披露し、ロケッターと共に懐かしい思い出に浸った。さらに雨宮による「やっぱり最後は、はちロケらしく明るく楽しく、はっちゃけて終わりたいと思います!」という言葉を合図に、「WHITE☆FIGHTERS」「恋メラ」、ももクロ「MOON PRIDE」のカバーなどを畳みかけた彼女たちは、この日2回目の「ハニートランポリン」で力いっぱいジャンプ。フロアを大いに沸かせた。
アンコールでは7人が「ツヨクツヨク」でタオルを、「MOTTO MOTTO!!」で黄色のフラッグをロケッターと一緒に振り回して会場をひとつに。雨宮が「挫けそうなときも皆さんがそばで見守ってくれて、こんな私を愛してくれたからステージで輝けました。私と出会って、皆さんは少しでも幸せになれましたか?」と語りかけると、フロアからは盛大な拍手が返ってきた。そして雨宮の「ずっと味方でいてくれたみんなのことが大好きでした……じゃなくて、ずっとずっと大好きです」「人生は一度きりなので自分の信じた道を進んで、絶対に幸せになってやろうと思います。私と出会ってくれて、こんなにも幸せにしてくれて本当にありがとうございました!」という挨拶を経て、はちロケはラストナンバーであるももクロ「未来へススメ!」を披露。はちロケの初ステージであるももクロのライブビューイングイベント「女祭2014 メンズ限定非公式のぞき見大会『サンクチュアリ』」でカバーした楽曲を笑顔で歌い、7人体制最後のステージを締めくくった。
雨宮は声援に包まれながら退場し、ステージには今後新体制で活動していく6人が並ぶ。目に涙を浮かべた華山が「正直、かのんちゃんが卒業してこの先が怖いです。でも、かのんちゃんと作ってきたこのはちみつロケットを私たちは続けていくと決めました。頼りないところばかりだと思うんですけど、はちロケのことが大好きなので、どうか続ける私たちのことを支えてください」と語ると、ロケッターは温かい拍手でそれに応えていた。
なお、はちロケは6月16日に東京・恵比寿ガーデンルームで新体制初ライブ「はちみつロケット新体制ファーストライブ SEASON2スタート!」を行う。
はちみつロケット「雨宮かのんラストライブ Diary~未来~」2019年6月8日 SOUND MUSEUM VISION セットリスト
SE. THE LAUNCH
01. ハニートランポリン
02. 美味闘伝説ハッピー招拳
03. バカイズム
04.
05. おかしなわたしとはちみつのきみ
06. 花火と漫画とチョコと雨
07. 忠犬ハチ公
08. お願いメテロティス
09. フレンドリーム
10. 放課後リフレイン
11. 夜空にきらめく花
12. いつか君が
13. WHITE☆FIGHTERS
14. 恋メラ
15. 陰陽 -Yin Yang-
16. MOON PRIDE
17. ハニートランポリン
<アンコール>
18. ツヨクツヨク
19. MOTTO MOTTO!!
20. 未来へススメ!
はちみつロケット「はちみつロケット新体制ファーストライブ SEASON2スタート!」
第1部 踊る君に「バカイズム」
2019年6月16日(日)東京都 恵比寿ガーデンルーム
OPEN 13:30 / START 14:00
第2部 少し泣き笑い「おかしなわたしとはちみつのきみ」
2019年6月16日(日)東京都 恵比寿ガーデンルーム
OPEN 18:00 / START 18:30
リンク
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すずたか @SZTKMCZ
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