芸術は爆発だ!さくら学院、描いて踊って魅せたアートの授業

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さくら学院が昨日8月12日に神奈川・はまぎんホールヴィアマーレにて、公開授業イベント「アートの授業 3」を開催した。

さくら学院「アートの授業 3」3時限目の様子。

さくら学院「アートの授業 3」3時限目の様子。

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「躍動」をテーマにビジュアル作品を作り続けるイラストレーター・山下良平を迎えて行われる「アートの授業」。さくら学院がこの授業を受けるのは今回で3回目だが、卒業と転入(加入)を繰り返すグループのため、現在所属しているメンバーにとっては初めての授業となった。

左から白鳥沙南、麻生真彩。

左から白鳥沙南、麻生真彩。[拡大]

1時限目には麻生真彩、有友緒心、森萌々穂、白鳥沙南がデニムのオーバーオールにおそろいのピンクのバンダナを合わせたスタイルで登場。担任の森ハヤシに呼び込まれて舞台に現れた講師の山下はまず生徒たちに「作品鑑賞タイトルつけゲーム」なるミッションを与える。これは生徒たちが山下の作品を見てタイトルを付けるというもので、1時限目では鯉が描かれた「Koi fish」という作品を白鳥が「出血しちゃった金魚」と名付け、会場に笑いを起こした。

さくら学院「アートの授業 3」1時限目の様子。

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動画をイラストに落とし込む「躍動を描こう」というミッションではダンスをするロボットの動画とシャドーボクシングをする人の動画を観ながら、生徒たちがスケッチブックにペンでその様子を描写。動きを線で表したり、素早い動きを残像のように重ねて描いたりと、それぞれの観点でイラストを描く。同じ動画を観ながら絵を描いても、それぞれ違う絵ができあがるのはなぜなのか、山下が生徒たちに問いかけると、森は「目の付け所」と回答。山下は「すごい! そうですよ! 着眼点が違うんです」と森の的確な答えを褒め称え、その“目の付け所”、すなわち着眼点が「コンセプト」になり得るのだと話した。

さくら学院「アートの授業 3」1時限目の様子。

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フィンセント・ファン・ゴッホが描いた浮世絵について学んだあと、生徒たちは1つのコンセプトをもとに3分間で絵を描く「アートバトル」というミッションに挑む。「ダサかっこいい」というキーワードをもとに、白鳥は老人を背負い横断歩道を渡る男性に車がクラクションを鳴らしている様子を、森はDA PUMP「U.S.A.」を踊る人の様子を、有友は池に落ちた担任の森ハヤシがカッコつけている様子を、麻生は本番前に舞台袖でDA PUMP「U.S.A.」を踊る森ハヤシに生徒たちが白い目を向ける様子を描いた。「ストーリーを感じる」と山下は麻生のイラストを評価し、彼女には客席から大きな拍手が送られた。最後のミッション「ライブペイント」で4人は山下から与えられた「浮世絵さくら学院」というコンセプトをもとに「ハートの地球」や「メロディック・ソルフェージュ」を踊ったり、歌ったりしながらペイントしていく。途中、有友は絵の具を手に直接付けてキャンバスを染め始め、ほかの生徒たちもそれを真似して手で絵を描き始めた。四季の中に麻生、有友、森、白鳥がいる大きな絵を完成させた4人を山下は「チームワークを感じました」と褒める。授業を終えた森は「やっぱり芸術は爆発だって思いました!」と笑顔を見せた。

ミッション「躍動を描こう」に挑戦した日高麻鈴。

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2時限目には日高麻鈴、藤平華乃、吉田爽葉香、野中ここなが出席。4人は最初のミッション「作品鑑賞タイトルつけゲーム」が終わり、2つ目のミッション「躍動を描こう」で1時限目と同じロボットが踊る動画を鑑賞したあと、「1回みんなで踊ってみる?」となぜかロボットと同じダンスを踊る。踊ってみるも特に何か気付きがあったわけではないようで、4人はそのままスケッチブックに向かった。野中は「ロボットの顔が小さい」という発見から下半身を誇張した絵を、日高はロボットが動いた軌道を何度もなぞったアーティスティックなイラストを描く。2本目の動画はウェイクボードで空中へ飛び出す人を捉えたもので、藤平は妙に哀愁漂う背中の男性を中心に据えた絵を、吉田は“画伯”っぷりを発揮したマンガタッチな絵を描いて父兄(さくら学院のファン)を笑わせた。

さくら学院「アートの授業 3」2時限目の様子。

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続くミッション「アートバトル」のお題は「半端ない」。野中は自分が思うさまざまな「半端ない」を複数の線で表現し、藤平は“半端ない”さくら学院への愛情をイラストに込める。吉田はメンバーのさまざまな感情を感じている自分を描き、日高は「半端ない」という言葉から感情が境界線を越える様子を連想し、“感情”の塊がラインを越えていく様子をスケッチブックいっぱいに描いた。山下は生徒たちの熱量たっぷりのイラストに胸を打たれたようで、バトルと銘打ったものの「皆さん素晴らしすぎて選べないです」と膝を折った。

さくら学院「アートの授業 3」2時限目の様子。

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エドヴァルド・ムンクの代表作「叫び」について学んだ4人はいよいよメインミッションの「ライブペイント」に挑戦。2時限目では「さくら学院の叫び」というコンセプトが設けられ、4人は「ご機嫌!Mr.トロピカロリー」をBGMに筆を使ってダイナミックにキャンバスに絵の具を塗っていく。特に日高はたっぷりと絵の具を付けた筆を振り下ろしてキャンバスに飛沫を付けたり、容器から直接絵の具をキャンバスに流したりと、“はみだせ!委員長”らしい弾けたパフォーマンスで父兄を魅了。それを見たほかの3人も手を絵の具で染めながら、キャンバスを自由に塗りたくった。できあがった絵を見た山下は「この1時間の授業の中で“叫び”を放出した感じですね。内面に秘めていたものを出せたから授業は成功です」と授業を振り返る。授業を終え、満足げな表情の日高は「暴れましたね。叫ぶって気持ちの感情があふれ出る感じだから、それを書くには自分の感情をあふれ出さなきゃいけないと思ったんです。自分のやりたいようにバーっとできてストレス発散にもなったし、『いつも心の中では暴れてるんだよ』っていう感じが出せたと思います」と感想を述べた。

さくら学院「アートの授業 3」2時限目の様子。

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3時限目には生徒会長の新谷ゆづみと、小等部メンバーの田中美空、八木美樹、野崎結愛というメンバーが集結。「作品鑑賞タイトルつけゲーム」では山下がピンク色でバレリーナの姿を描いた「Ballet jumper」という作品に新谷が「紅生姜」と直感的に答えたり、ヘッドホンに両手を添えて音楽を聴く人を描いた「Shouting star」という作品に八木が「腹筋」と答えるなど、珍回答が続出した。「躍動を描こう」のコーナーでは3回共通のお題となった踊るロボットの動画に新谷が「(岡崎)百々子ちゃんにしか見えない……」と大爆笑。今年3月にさくら学院を卒業した岡崎百々子の動きに似ているとひとしきり盛り上がったあと、4人は「躍動」を意識しながらイラストを描いた。続いては長いベロを出しながらこちらに向かって走ってくる犬の映像がお題となり、4人共苦戦した様子。中でも新谷は犬が7匹連なる様子を描き、父兄を驚かせていた。

八木美樹(左)の名前を「美空ちゃん」と呼び間違えてしまった野崎結愛(右)。

八木美樹(左)の名前を「美空ちゃん」と呼び間違えてしまった野崎結愛(右)。[拡大]

その後、山下はフアン・グリスによるピカソの肖像画を題材にキュビズムが生まれた背景を生徒たちに伝える。そこで学んだ「コンセプト」という言葉を持って、4人は「スマートフォン」をテーマにした「アートバトル」に臨んだ。野崎は充電中のスマホやイヤフォンの刺さったスマホなどを手際よく描き、八木はあえてガラケーを描いてスマートフォンが欲しいという気持ちを絵にする。田中はスマートフォンで自撮りをする自分を、新谷は歩きスマホで出会い頭となった2人の様子を描いた。山下は八木の「気持ちを描いた」という面を評価していた。

さくら学院「アートの授業 3」3時限目の様子。

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メインミッションのライブペイントでは「さくら学院の肖像画」をテーマに絵の具を使って4人が互いの肖像画を描くことに。BGMは「ハートの地球」で、新谷と田中は絵の具を付けた手をリズムに合わせてキャンバスに叩きつけ、八木も大きく体を動かしながら全身を使って絵を描く。野崎はジャンプをしながらキャンバスの上の方まで絵の具を手で塗り伸ばし、何度も色を重ねた。できあがった絵を見た山下は「4人の個性が出ていますね。キュビズムはないとして、心の目でメンバーを見るという部分ではちゃんと描けています。自分のリミッターを外して描いたことが伝わってきます」とうれしそうな表情を浮かべ、「いい形で4つのミッションクリアしましたね。さくら学院の皆さんをスーパーアーティストに認定します!」と授業を総括した。授業を終えた新谷は「(メンバーで)『今年のさくら学院は爆発したいね』って話をしていたんです。爆発していましたよね?」と胸を張り、父兄から盛大な拍手を受ける。そして最後に4人は9月17日に神奈川・はまぎんホールヴィアマーレにて、公開授業イベント「マナーの授業」を開催することを発表し、ステージを下りた。

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さくら学院「マナーの授業」

2018年9月17日(月・祝)神奈川県 はまぎんホールヴィアマーレ
[1時限目]OPEN 11:15 / START 12:00
<出演者>
日高麻鈴 / 森萌々穂 / 野中ここな / 田中美空

[2時限目]OPEN 14:30 / START 15:15
<出演者>
新谷ゆづみ / 藤平華乃 / 白鳥沙南 / 野崎結愛

[3時限目]OPEN 17:45 / START 18:30
<出演者>
麻生真彩 / 吉田爽葉香 / 有友緒心 / 八木美樹

※日高麻鈴の「高」ははしご高が正式表記。

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