大阪、台湾、香港、そして東京と国内外4つの都市で展開された今回のツアー。東京公演は坂本の誕生日である3月31日とその翌日の2日間にわたって行われた。坂本は1月に発売された最新シングル「CLEAR」はもちろん、200曲以上にのぼるオリジナル楽曲から「私自身が今、歌いたい曲」という基準でセレクトしたセットリストでこのツアーに挑んだ。
ライブの冒頭に披露されたのは、1999年に放送され人気を博したテレビアニメ「カードキャプターさくら」のオープニングテーマ「プラチナ」だった。最新シングル「CLEAR」はその続編として1月よりNHK BSプレミアムで放送されているテレビアニメ「カードキャプターさくら クリアカード編」のオープニングテーマ。歴史を感じさせる選曲で千秋楽の幕を開けた坂本は「こんばんは、坂本真綾です! 38年と1日生きています。昨日、誕生日を一緒に祝えなかったという人、今日祝ってくれても大丈夫です!」「ツアーファイナル、一緒に楽しんでください!」と観客に呼びかけた。
河野伸(Key)、佐野康夫(Dr)、大神田智彦(B)、今堀恒雄(G)、石成正人(G)、稲泉りん(Cho)、高橋あず美(Cho)の演奏をバックに、坂本は「ハニー・カム」「マメシバ」「夜」といった懐かしい楽曲から、最新シングルのカップリング曲「レコード」まで幅広い選曲で歌声を届けていく。河野、今堀、石成のギタレレなどを使用した「夜明けのオクターブ」のインストを挟み、セクシーなベージュのドレスから鮮やかなブルーのミニドレスに着替えた坂本は「Million Clouds」「ロマーシカ」を披露。MCでは海外公演について触れ、「初めての海外公演だったんですけど、ものすごく喜んでいただけて。もう何を言っても笑ってくださるし、甘やかされちゃって」と笑顔で振り返った。
新曲「逆光」で始まったライブ終盤には、ファン人気の高い楽曲をつなげた“ALL CLEAR”メドレーも歌われ、最後は「今の私が歌う、一番新しい歌です」と最新シングル「CLEAR」でフィニッシュ。アンコールでは、5月23日に発売されることが決定したニューシングル「ハロー、ハロー」がひと足早く披露された。この曲は4月7日(土)より放送開始となるテレビアニメ「あまんちゅ!~あどばんす~」のエンディングテーマとして彼女自身が書き下ろした楽曲。坂本は「例えば今日のライブのことを後で思い出すとき、みんなちょっとずつ違うと思うんだよね。大好きな曲だけ思い出すわけじゃない、何かわかんないけど妙なことを覚えてたりする。私なんて高校生でデビューして1stライブのことはうっすらとしか記憶してなかったりするんだけど、お昼休みに購買で買ったパンを持って歩いてたときのことを覚えていたりする。廊下でパンを持って歩いてる十代の私が、今の私にパッと振り返って『ハロー、ここにいたの覚えてる?』って言ってるような。そんな歌にしてみました」と説明を加えた。
最後はオーディエンスも巻き込んでの「シンガーソングライター」の大合唱で締めくくられたが、終演のアナウンスが流れても観客のスタンディングオベーションは止まず、坂本はピアニカ片手に再度ステージへ。「まだ帰んないのかい! まったくもう、そんなに楽しかったとは!」と笑顔で話し、「これは特別よ!」とさらにもう1曲「ポケットを空にして」をバンドメンバーと共に演奏してライブを終えた。
坂本真綾 LIVE TOUR 2018 "ALL CLEAR"
2018年4月1日 NHKホール セットリスト
01. プラチナ
02. 走る
03. ハニー・カム
04. マメシバ
05. 夜
06. 24
07. レコード
08. 光の中へ
09. 美しい人
10. 奇蹟の海
11. ロードムービー
12. 夜明けのオクターブ
13. Million Clouds
14. ロマーシカ
15. 逆光
16. ヘミソフィア
17. “ALL CLEAR”メドレー
色彩~トライアングラー~Be mine!~tune the rainbow~指輪~幸せについて私が知っている5つの方法~マジックナンバー
18. CLEAR
<アンコール>
19. 三日月
20. カザミドリ
21. ハロー、ハロー
22. シンガーソングライター
<ダブルアンコール>
23. ポケットを空にして
関連商品
リンク
- *- Official web site 坂本真綾 【I.D.】-*
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
アニカンドットジェイピー @anicanjp
坂本真綾:「今、歌いたい曲」を詰め込んだツアー千秋楽で新曲も披露。4/1東京NHKホール公演レポート - 音楽ナタリー https://t.co/zBaowMfYDj