あいみょんツアー、満員の渋谷クアトロで幕「音楽やっててよかった」

あいみょんのワンマンツアー「AIMYON TOUR 2018 -TELEPHONE LOBSTER-」のファイナル公演が昨日3月31日に東京・渋谷CLUB QUATTROにて開催された。

同世代の幅広い表現者からの支持を受け、楽曲の評判が口コミでジワジワと広がると、年明けからはテレビ朝日系「ミュージックステーション」をはじめ、地上波の音楽番組へ次々出演し、その人気を拡大し続けているあいみょん。全5公演にわたる今回のツアーのチケットはソールドアウトし、あいみょんは満員のオーディエンスの前でアンコール含め全19曲を熱唱した。

オープニングSEのフィンガー5「学園天国」が流れる中、サポートメンバーに続いて、白を基調とした衣装をまとったあいみょんが登場。カントリー調のナンバー「ふたりの世界」でライブの幕を開けた。あいみょんは「ワン、ツー、スリー、フォー！」という威勢のいいカウントから始まった「幸せになりたい」、力強い歌声を響かせた「ジェニファー」と、バンドと共に熱演を繰り広げていく。昨日も同会場でライブを行った彼女は「今日は昨日よりも盛り上がって行きたいと思います。準備できてますか？ 楽しみましょう、よろしく！」と挨拶。そして「好きって言ってよ」や「マトリョーシカ」など新旧楽曲を織り交ぜながら、次々と楽曲を届けていった。

あいみょんが「東京の皆さん、踊れますか？」と呼びかけて始まったのは、人気曲「愛を伝えたいだとか」。井嶋啓介のベースを軸としたファンキーなグルーヴに乗って、あいみょんは体を揺らし、観客もそれにつられるようにリズムに身を任せた。ここで一度サポートメンバーがステージを降りると、ライブは弾き語りコーナーへ。メッセージ性の強い「生きていたんだよな」ではあいみょんの熱を帯びた歌声が会場に響いた。

あいみょんは「いつもこのギターで曲を作ってるんだけど、次も家のソファで寝転がりながら作った曲」と紹介し、「わかってない」を歌唱。その後サポートメンバーが再び合流し、森谷優里のドラマチックなピアノのメロディが印象的な「分かってくれよ」を披露した。

MCであいみょんは大ファンだというサルバドール・ダリの作品「ロブスターテレフォン」から今回のツアータイトルを付けたこと、そのツアーのチケットが全公演ソールドアウトしたことを明かした。続けて「あいみょん」というニックネームを付けた地元の友達が大阪公演に来てくれたことをうれしそうに話し、「大好きな大好きな大好きな友達の曲」と言って、「○○ちゃん」を披露。ミウラヒデアキ（G）らの熱量高い演奏も加わって、会場はパワフルなバンドサウンドで満たされた。

あいみょんと大塚雄士（Dr）のみで演奏される「憧れてきたんだ」が終わると、パンキッシュな「貴方解剖純愛歌～死ね～」が届けられ、観客は大熱狂。さらに新曲「夢追いベンガル」、最新アルバム「青春のエキサイトメント」収録の「RING DING」が連続で披露され、会場は盛り上がりのピークを迎えた。

「テレフォン、ロブスター！」のポーズ付きコール＆レスポンスを繰り広げたあと、あいみょんは「上京して2年目で、昔はこの下のブックオフの100円コーナーで、クアトロをソールドアウトさせてるバンドのことを眺めてたけど、まさか自分がソールドアウトさせるなんて思わなかった」と改めてオーディエンスへ感謝の気持ちを伝える。そして「今めちゃめちゃ楽しめてる自分が好きやし、音楽やっててよかった」と語り、上京当時に作った曲だという「風のささやき」をエモーショナルに歌唱。本編ラストはあいみょんの代表曲「君はロックを聴かない」で締めくくられた。

自然と沸き上がった「あいみょんコール」に応えて行われたアンコールでは、4月25日発売のニューシングル「満月の夜なら」の表題曲が演奏された。あいみょんの「新曲かっこいいですか？」という問いかけに拍手が巻き起こると、彼女は「知ってる！」と笑いながら答え、「今日は満月だそうですよ。引き寄せてる！ホントにいい夜でした。また会いにきてください」と言って、アンコールを「どうせ死ぬなら」で締めくくった。

4月10日にはあいみょんの地元のライブハウス兵庫・MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎にて、ツアーの番外編「AIMYON TOUR 2018 -TELEPHONE LOBSTER- 番外編『BOIL』」がスタート。6月には初の海外公演である台湾 Legacy Taipeiでのライブも予定されている。