HAMA(Vo)の肺気胸の加療および療養のため、5月末より3人で活動を行ってきたカスタマイZ。この日のイベントは、1週間をかけて香川・小豆島の八十八カ所巡りを行ったGORO(Vo, G)、DAICHI(Dr)、HIROKI(B)の凱旋とHAMAの休養からの復帰を記念して行われたもので、強い陽射しが照り付ける会場には大勢のチームZ(カスタマイZファンの総称)が集まった。
ミニライブ開始前には、HAMAの人形を手にお遍路を行った3人の姿と、時を同じくして1人で東京都内のCDショップへの挨拶回りをしていたHAMAの姿を映したVTRがステージ上のモニターで上映され、観客はじっくりとこのVTRに注目する。上映が終わるとGORO、DAICHI、HIROKIがステージに登場。3人に迎えられる形でHAMAが姿を見せると、会場には一際大きな歓声が上がった。
4人は「カスタマイZのテーマ」でライブをスタートさせる。HAMAは3人のメンバーのもとに順番に歩み寄り、それぞれと笑顔を交わしながらうれしそうに歌声を届けた。彼らは次に「Life and death」「一筋の光明」を披露し、アグレッシブなパフォーマンスで会場を盛り上げる。チームZはHAMAのイメージカラーである紫色のバルーンを手に、彼らに声援を送った。
3曲を終え自己紹介を行ったカスタマイZ。HAMAの番が回ってくると、彼は「3カ月ぶりだ……」とつぶやき、一呼吸置いて「H, A, M, A……HAMAだよー!」と絶叫した。するとチームZは声を合わせて「HAMA! お帰りなさい!」とかけ声を飛ばす。これに驚きの笑顔を浮かべたHAMAは「ありがとう! ただいま!」と感謝した。DAICHIに「久しぶりの4人ですよ! HAMA、どう?」と問われると、HAMAは活動を休止していた3カ月を振り返る。彼は「この3カ月間、自分の不甲斐なさや悔しさ、いろいろなことを思いました。入院中は手術をしたりもして、正直つらかった。だけどみんなが待っていてくれることを考えたり、みんなの笑顔を思ったら、がんばることができました。本当に、待っていてくれたみんながいたから自分はここに立てているんだと思います。本当にありがとうございます!」と、メンバーとチームZへ思いを伝えた。
HAMAの思いを聞いた3人は「ホントに待ちくたびれたぞ!」と声をそろえる。するとHAMAは「ちょっと聞いてもらってもいい?」と切り出し、「3人がお遍路している姿を見ていたらいてもたってもいられなくなって、曲を作ったんです。お遍路をしているみんなの姿と、自分のことを重ね合わせて作った曲です」と、自身が作詞作曲を手がけたバラード「絆の音楽」(きずなのおと)を披露した。一言一言に思いを込めるようにこの曲を歌うHAMAの姿を、ステージを降りたメンバーは真剣なまなざしで見つめる。歌い終えたHAMAのもとに集まった3人は「いい歌じゃん」とHAMAに声をかけて笑いあった。
続く「ハレ晴レユカイ」でメンバーは楽器とマイクを水鉄砲に持ち替えてステージを飛び出し、客席めがけて放水。「Never Give Up」ではタオル回しでチームZと一体となって盛り上がった。ライブを終え、大きな拍手を送られた4人。HAMAは最後に「みんなありがとう!」と声を張り上げ、何度も手を振りながらステージをあとにした。
カスタマイZ コメント
GORO
4人でやるとやっぱり楽しいです。前にも僕、HIROKI、DAICHIの3人で活動しなきゃいけない期間が少しあったんだけど、今回はそのとき以上に3人での活動期間が長かったから、3人でもパフォーマンスが成立するくらいにはなっていたんです。でも今日4人でやってみたら、3人でやるときの楽しさを軽く超えてきました。「やっぱりカスタマイZはこの4人なんだな」って思いましたね。お遍路は長い山道があったり、ハチがいっぱいいたりしてけっこうつらかったんですけど……つらいときに現地の人やチームZに言葉をもらうとパワーが出て、乗り切れました。
DAICHI
3カ月間3人でライブをやっていたけど、今日のステージでHAMAの存在の大きさを感じたし、チームZもHAMAがいると安定するなって感じたと思う。「やっぱりHAMAがフロントマンなんだな」って実感できたライブでした。小豆島でのお遍路は本当に修行になりました。HAMAも都内のCDショップを歩いて回ってくれたので、気持ちは一緒でしたね。
HIROKI
今回、本当にHAMAがいないことの重さをすごく感じました。HAMAが休養するのはショックだったし、「早く帰ってきて」って思っていたから、今日4人でライブをしてHAMAが復帰できたのが本当に本当にうれしいです。お遍路をした小豆島は人の温かさがすごくて。そんな場所で1週間過ごしていたから、さっきもそこ(会場のすぐ外)で買い物してるおばあちゃんに「こんにちは」って自然に挨拶しちゃったんですよ……小豆島でのクセが出て(笑)。でもそれはいいことだな、いいクセが付いたなって思いました。
HAMA
休養中は3人がライブをしてる姿を見ていて、自分の不甲斐なさや悔しさを感じていたんです。でも、今日ライブをしたらファンの方が同じ紫色のバルーンを持っていてくれて……「これだけ自分を待ってくれている人がいるんだ」って思えて、これまでの悔しさがうれしさやありがたさに変わりました。東京でやっていたCDショップ回りは、3人の存在の大きさを改めて気付かせてくれるものでしたね。
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