「ドラクエ」ショー、勇者役は28歳ダンサー！風間俊介「存在感がある」

「ドラゴンクエスト ライブスペクタクルツアー」のキャスト発表会が、昨日4月19日に都内で行われ、主人公の勇者役はオーディションで選ばれた松浦司が務めると発表された。

会見にはまず、かねてから発表されていたテリー役の風間俊介、アリーナ役の中川翔子、トルネコ役の芋洗坂係長が衣装をまとって登壇。風間は「今年の夏は日本中の方々を冒険の世界にお連れしたい」、中川は「武者震いが止まりません！ 命を懸けてがんばります！」、芋洗坂は「観客の皆さんを癒しながら、楽しく冒険の空間にいざなっていきたい」とそれぞれ意気込みを語りながら、演出の金谷かほり、日本テレビプロデューサーの依田謙一とともに、発表が望まれていた勇者役キャストの登場を待った。

剣を手にした松浦は、勇ましいファンファーレとともに、緊張の面持ちながらも堂々と入場。彼は関西を中心に活動するダンスグループ・Shya 7（シャナナ）の一員で、テーマパークのショーや数々のイベントに出演する傍ら、演技や歌にも活動の幅を広げる28歳のダンサーだ。今回のオーディションでは約700倍の難関を勝ち抜き、勇者役に抜擢された。

司会から出身地について尋ねられた松浦は、「大阪……寄りの“アリアハン”です」と回答。本ショーのベースとなる「ドラゴンクエストIII」に登場する勇者の故郷の名を登場させ、記者席の笑いを誘う。また、松浦が「ドラクエIII」の発売された1988年生まれであると紹介された瞬間、風間はすかさず「ゲームの中で勇者が産まれた年に、現実世界にも同じく勇者として産まれたんですね」と隣の松浦に語りかけ、中川も「これはもう、勇者になる運命だったんじゃないですかー！」と続けた。

依田は松浦について、「観客の皆さんは、勇者を通じてショーに思いを乗せていく。アクション、セリフ、ダンスの技術もさることながら、思わず感情移入してしまう松浦さんのたたずまいが決め手でした」と起用の理由を説明。その言葉を受けて、松浦は「大役を任されプレッシャーではありますが、1つひとつの動きをクリーンにして、遠く離れた席の方にも感情を伝えられるようにやり遂げたい」と意気込んだ。そんな松浦の印象を、風間が「言葉にできない存在感がある。この人についていこうと思わせるオーラがあります」と語れば、中川は「正面はもとより、背面、側面のどこから見ても勇者様！ 冒険がいよいよ始まったという実感でいっぱいです！」と興奮気味。

また、出演者はショーの見どころについても熱弁をふるい、風間は「馴れ合いを嫌い、旅の仲間と離れて別行動を取るシーンも設けられたテリーの孤高の剣士ぶりにご期待ください。都市によってカラーが異なる高校生マーチングバンドとの共演も楽しみです」と語る。中川は「私が演じるアリーナは、脳みそが筋肉でできているような武闘派の姫。観客の皆さんに納得していただけるような“せいけんづき”、“ばくれつけん”をお見舞いします！」と宣誓すると、ショーの案内役を担う芋洗坂は「私には華やかなアクションはありませんが、観客の皆さんと踊る“ステテコダンス”で会場を盛り上げます。ぜひ踊れる格好でお越し下さい！」と太ったトルネコさながら、入れ物をしていないまっさらの“自腹”をさすった。

「ドラゴンクエスト ライブスペクタクルツアー」は、今年で誕生から30周年を迎えるRPG「ドラゴンクエスト」シリーズを題材としたオリジナルのショー。7月22日の埼玉・さいたまスーパーアリーナ公演を皮切りに、全国5大アリーナ会場で、計40万人を動員する予定だ。「ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」の物語を軸に、その他の作品の人気キャラクターも数多く登場し、観客も“主人公＝勇者”としてショーに参加する。なお竜の女王役は、「残酷な天使のテーゼ」の歌い手として知られる高橋洋子が務めることも新たに発表された。

演出を手がける金谷は、イメージボードを掲げながらショーの会場について説明。アリーナのセンターステージを囲むように8つのステージを設け、それらをつなぐブリッジを傾かせたり、空中に浮かせたりしながら、各場面を作っていくという構想を発表した。また「秘密にしようと思っていましたが……」と前置きした上で、観客が身に着ける“光るブレスレット”の存在を明かし、物語の進行に関わる重要なアイテムであることを匂わせた。