ストレイテナー、万感の思いを込めた初武道館ワンマン

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ストレイテナーの全国ツアー「Nexus Tour」のファイナル公演が、昨日5月8日に日本武道館で開催された。

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全26曲が披露された今回のステージ。新体制でのスタートを切ってからの半年間を総括するような、圧巻のパフォーマンスとなった。

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彼らが武道館でワンマンライブを行うのは今回が初。新メンバー大山純(G)加入後初のオリジナルアルバム「Nexus」のリリースツアーとして、全国23箇所で行われたツアーの最終日とあって、この日の武道館には彼らの雄姿を見届けるべく多数のファンが駆けつけた。

場内の照明が落とされ、大歓声が響き渡る中ステージに現れた4人は、目の前の光景をじっくりと見渡しながらスタンバイにかかる。1曲目はアルバムと同じく「クラッシュ」、そして「Ark」。エモーショナルな4人の音が武道館を揺らす。続く「Melodic Storm」ではナカヤマシンペイ(Dr)がスツールの上に立ち上がってオーディエンスを煽り、場内の空気が一挙にヒートアップする。

次のブロックでは旧作の曲が立て続けに披露される。日向秀和(B)のグルーヴィーなベースラインが光る「TODAY」、大山がキーボードを奏でる「AFTER THE CALM」など、オリジナルから進化した楽曲たちの後、ホリエアツシ(Vo,G)がオーディエンスに向かって語り始めた。

「これはこれは、よく来たね(笑)。俺たちは普段、音楽を作ってライブで表現するっていうのを日常としてるけど、この光景はどう見ても日常じゃないです。なんてったって日本武道館ですから」普段どおりのテンションでライブをしているように見受けられた彼らの、武道館という大舞台での本心が感じられる台詞に、場内からは大きな拍手が沸いた。

その後は“武道館らしさ”を感じられる演出が続く。「DISCOGRAPHY」では七色のレーザーが会場を飛び交い、オーディエンスの気分を盛り上げる。「Lightning」ではステージ後方のスクリーンにノスタルジックな戯曲風の映像が映し出され、ホリエの奏でる鍵盤の音色とあいまって不思議な雰囲気を漂わせる。一方、「蝶の夢」「Black Hall」など、彼らのストイックなサウンドのみで勝負するナンバーも披露され、さまざまなスタイルでストレイテナーの魅力を感じられるひとときとなった。

曲の間には、このライブの翌日に誕生日を迎えるナカヤマと、3日後の11日に誕生日を迎える大山に「誕生日おめでとう!」という声が飛び、それぞれ照れながら「ありがとう」と返事を返す。普段よりはるかに多いオーディエンスにその気持ちを伝えたいのか、ホリエのMCはいつもより多めだ。「さっき言った非日常の空間っていうのは、日々の悲しみや苦しみを忘れて、音楽で笑顔になれる空間のことだと思います。普段、音楽を作るのは80%ぐらい自分のためなんですが、今は100%みんなの笑顔のためにやりたいと思ってます。最後まで楽しんでってください!」

そんな彼の言葉の後、ライブは後半戦へ突入。大山とホリエのアグレッシヴなギタープレイが炸裂する「POSTMODERN」、リズム隊2人の爆音が場内を酔わせる「Little Miss Weekend」などの勢いあるナンバーと、歌詞とリンクした幻想的な映像とともに楽しむ「Magic Blue Van」、万感の思いを込めてホリエが歌い上げる「ROCKSTEADY」と、幅広いセットリストが展開される。

「いよいよ最後のブロックになります」とホリエが話すと、客席からは残念そうな声が響く。「みなさんからエネルギーをもらって素晴らしいライブを作ってこれました」とツアーを締めくくる挨拶の後、4人は23公演の旅を振り返るように顔を見合わせて笑顔を浮かべた。最後は「SIX DAY WONDER」「イノセント」「ネクサス」の3曲を披露。4人の真摯な気持ちがすべてのオーディエンスに伝わる、全身全霊を賭けた白熱の演奏で、本編が締めくくられた。

大きなアンコールの拍手に応えて、再びステージに現れた4人。ホリエは「今日はこの後、これと言って打ち上げとかやらないんです。居酒屋行ったりしないんで。だから、これからみんなで打ち上げをやりたいと思います!」と叫び、場内を沸かせた。

ミドルテンポながら聴く人すべての気持ちに熱く訴えかける名曲「REMINDER」の後、大山はブルースハープを手にする。ホリエが「ロックンロールを1曲」とつぶやいて始まったのは「YES,SIR」。スタンディングのアリーナはもちろん、スタンド席までもが熱狂するキラーチューンで、アンコールは華々しく終了した。

その後も名残惜しそうに拍手を続け、なかなか帰ろうとしないオーディエンスたち。その姿をうかがうように4人がステージへ戻ると、帰りかけていた観客もあわてて客席に駆け戻る。ストレイテナー初の武道館ワンマンライブを締めくくったダブルアンコールの曲は「MARCH」。熱く重厚な4人のハーモニーの後、最後にホリエのピアノの音色が静かに響き渡る。美しく幕を閉じた最高のステージに、すべてのオーディエンスが惜しみない拍手を送った。

この日の模様は8月5日にライブDVDとして発売決定。また同日にはニューシングルもあわせてリリースされることが発表された。ファンは楽しみにしておこう。

ストレイテナー Nexus Tour
2009年5月8日 日本武道館 セットリスト

01.クラッシュ
02.Ark
03.Melodic Storm
04.TODAY
05.AFTER THE CALM
06.PLAY THE STAR GUITAR
07.Stilt
08.FREE
09.DISCOGRAPHY
10.Lightning
11.奇跡の街
12.LIVES
13.蝶の夢
14.Black Hole
15.POSTMODERN
16.KILLER TUNE[Natural Born Killer Tune Mix]
17.Little Miss Weekend
18.Magic Blue Van
19.ROCKSTEADY
20.TRAIN
21.SIX DAY WONDER
22.イノセント
23.ネクサス

EN1-01.REMINDER
EN1-02.YES,SIR

EN2-01.MARCH

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HA-G1 @ha_g1

ホリエアツシ謝罪事案の元ネタはこのときだったか😇
https://t.co/XvDEEzij4H

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