横浜縁のあの人も登場！RHYMESTER異色ホール公演大成功

3月23日、神奈川・パシフィコ横浜大ホールにてRHYMESTERの全国ツアー「KING OF STAGE VOL.10 ～ダーティーサイエンス Release Tour 2013」の関東公演が開催された。

このパシフィコ横浜公演は、RHYMESTERにとって異色とも言える着席スタイル。オールスタンディングのライブハウス公演とは異なる景色にメンバー3人も興奮気味で、「実はこういう会場ってめちゃくちゃ揺らせるんですよ！」とオープニングの「ダーティー」「ゆめのしま」から場内全体を興奮のるつぼに突き落とす。

今回のツアーでは最新アルバム「ダーティーサイエンス」のナンバーを中心に、荒々しく、妖しく、骨太なステージを展開。この日の中盤には、アルバム制作に参加した盟友・Illicit Tsuboiがターンテーブルとともに登場し、続いてMaki The MagicとCQも加わりキエるマキュウとの共演が実現した。「ドサンピンブルース feat. キエるマキュウ」の曲中、Maki The Magicは激しくオーディエンスを煽り、レコードを豪快に割るなどアナーキズムとサービス精神にあふれたパフォーマンスを行う。その予測不能な行動にRHYMESTERのメンバーも苦笑いし「とんでもない事故を起こしたね（笑）」とコメントしていた。

後半はじっくり聴かせるミディアムチューンが多めの構成。人生の光と影を描いたナンバーが繰り出されると、観客はそのリリックを噛み締めるように曲に聴き入る。このパートのハイライトとなったのは、新たな1日を迎える喜びや不安、ためらい、希望を描写した「It’s A New Day」。さまざまな景色をスクリーンに投影した演出も相まって、宇多丸とMummy-Dの叙情的かつ力強いマイクパフォーマンスに、多くの人が胸を打たれた様子だった。

アンコールでは、横浜にちなんだスペシャルゲストとしてFIRE BALLが呼び込まれた。ひさびさに実演されたコラボ曲「HEAT ISLAND feat. FIRE BALL」でフロアの熱気はヒートアップ。さらに「もう1人、横浜と言えばこの人ですよね!?」というMCに導かれて横山剣（クレイジーケンバンド）も登場。場内は大歓声と「イーネ！」の声に包まれ、「肉体関係part2 逆featuring クレイジーケンバンド」では威勢のいいコール＆レスポンスがこだました。

こうして“KING OF STAGE”の名に恥じない、約3時間の濃厚なライブは終了。今回のツアーでは今後、名古屋、大阪、高松、広島、新潟、福島、沖縄、鹿児島での公演が予定されている。