東京都内のライブハウスで行われるスカパラのライブとあり、チケットは即日完売。会場には開演前から超満員の観客の熱気が充満した。そんな中、大森はじめ(Per)を先頭に沖祐市(Key)、川上つよし(B)、茂木欣一(Dr)、加藤隆志(G)がステージに登場し、1曲目「クールなスパイでぶっとばせ」がスタート。加藤の「渋谷ー!」という掛け声に合わせ、この日の主役の北原が登場してトロンボーンソロを披露すると、フロアからは大歓声が起こる。この中で北原は早くも自ら「Happy Birthday to You」を吹いてみせ、会場を沸かせた。谷中敦(B.Sax)、GAMO(T.Sax)、NARGO(Tp)も加わって1曲目が終わると、その後は早くも新曲を披露した。各メンバーのソロや大森が拡声器を握って行うアジテートが印象的なナンバーに続いては、「DOWN BEAT STOMP」でオーディエンスの熱気をさらに上昇させた。
「北原雅彦生誕祭へようこそ! 世界一カッコいい51歳、世界一強い51歳、今日は北原雅彦祭りです。戦うように祝ってくれよ!」という谷中のMCの後、茂木がボーカルを取る「めくれたオレンジ」へ。茂木は「北原さんは既にすごい弾けてるんだけど、さらに弾けてもらうために、北原さんに出会った思いを演奏に託して歌いたいと思います」と語り、気合の入った歌声を響かせた。「Like Jazz On Fire」ではGAMOが「熱い声を聞かせてくれ! 今日は北原雅彦のトロンボーンが火を吹くぜ!」と観客を煽ってコール&レスポンスを繰り返し、北原もそれに応えるようにパワフルなソロを披露した。
この日のライブのセットリストは、北原が作曲を手がけたナンバーや北原に縁の深い楽曲ばかりで構成。彼がスカに出会ったきっかけのTHE SKATALITESのカバーも披露されたほか、「FINGERTRIPS」はこの日のために北原と沖のソロ対決を取り入れたスペシャルアレンジで演奏するなど、お祭り感満載の演出が続いた。
ライブ終盤ではサプライズで「Happy Birthday Ska」が演奏され、ステージにバースデーケーキが運び込まれる。フロアから「おめでとう!」という声が上がる中、北原は照れながらケーキのろうそくの炎を吹き消した。「びっくりしちゃったなー、普通こういうのはアンコールでやるでしょ?(笑)」と北原が笑うと、谷中が「のっけから自分で『Happy Birthday to You』吹いてたじゃないですか!(笑)」と切り返す。そんなやり取りに続く「SKA ME CRAZY」では、恒例のトロンボーンソロの際に北原が背中に「51」と描かれた銀ラメのジャケットを着て登場し、オーディエンスを驚かせた。ラストナンバー「All Good Ska is One」では観客同士が肩を組むシーンで、北原と谷中が肩を組んでみせる。最後に谷中は「We can do it!」と北原に向けてシャウトし、本編が終了した。
フロアから起こる「北原コール」の中、再びステージに現れたメンバーが披露したアンコール1曲目は、初めてスカパラでレコーディングした北原作曲のナンバー「ホリデイ」。そのあとは各メンバーの紹介に入るが、この日は全員「北原雅彦です!」と挨拶してから「北原雅彦と私」というテーマでさまざまなエピソードを披露していった。大森が「昔の北原さんを見てみましょう」と言うと、ステージ後方の幕が開いてデビュー当時の北原の写真が次々と映し出される。「やめなさい!(笑)」と焦る北原の姿とレアな写真の数々に、会場からは笑い声が起こった。
「こんな温かい仲間に恵まれて幸せです。みなさんも大丈夫ですからね。元気にがんばりましょう」と北原が挨拶し、いよいよこの日の最後の楽曲「スキャラバン」へ。北原は「51」という背番号があしらわれたピンストライプのベースボールシャツで登場し、オーディエンスを沸かせる。最後は主役・北原の豪快な大ジャンプで、バースデーライブが締めくくられた。
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- TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA
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今日は北原雅彦祭りです。戦うように祝ってくれよ!【北原雅彦生誕51周年記念特別ライブin東京・WWW(2012)/https://t.co/CSwX02YEQX】