くるり、4度目武道館ワンマンで超絶テクニカルショー

2

22

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 0 0
  • 5 シェア

今年1月から行われていたくるりの全国ツアー「くるり ニューアルバム発売記念ツアー ~言葉にならしまへん、笑顔を見しとくれやしまへんやろか~」が、3月7日に東京・日本武道館にてファイナルを迎えた。

全国ツアー「くるり ニューアルバム発売記念ツアー ~言葉にならしまへん、笑顔を見しとくれやしまへんやろか~」日本武道館公演の模様。

全国ツアー「くるり ニューアルバム発売記念ツアー ~言葉にならしまへん、笑顔を見しとくれやしまへんやろか~」日本武道館公演の模様。

大きなサイズで見る(全4件)

全国ツアー「くるり ニューアルバム発売記念ツアー ~言葉にならしまへん、笑顔を見しとくれやしまへんやろか~」日本武道館公演の模様。

全国ツアー「くるり ニューアルバム発売記念ツアー ~言葉にならしまへん、笑顔を見しとくれやしまへんやろか~」日本武道館公演の模様。

大きなサイズで見る(全4件)

全国ツアー「くるり ニューアルバム発売記念ツアー ~言葉にならしまへん、笑顔を見しとくれやしまへんやろか~」日本武道館公演の模様。

全国ツアー「くるり ニューアルバム発売記念ツアー ~言葉にならしまへん、笑顔を見しとくれやしまへんやろか~」日本武道館公演の模様。

大きなサイズで見る(全4件)

笑顔をみせる岸田繁(Vo, G)。

笑顔をみせる岸田繁(Vo, G)。

大きなサイズで見る(全4件)

この日会場には、ロングツアーの千秋楽を見届けようと1万2000人のファンが集結。大勢のオーディエンスが見守る中、約2時間半にわたり濃密なライブが繰り広げられた。

開演時間を迎えると、飄々とした足取りで岸田繁(Vo, G)と佐藤征史(B)がステージに登場。2人とともにサポートメンバーのBOBO(Dr)と山内総一郎(G/フジファブリック)も姿を見せ、オーディエンスは大きな拍手と声援で4人を歓迎した。

大舞台にもかかわらず、岸田と佐藤は登場からリラックスした雰囲気。岸田の爪弾く素朴なアコースティックギターの調べから始まる「無題」でライブの幕がゆっくりと上がった。4人は「ワンダーフォーゲル」や「ハヴェルカ」を交えつつ、最新アルバム「言葉にならない、笑顔を見せてくれよ」からのナンバーを熱演。ユニークな歌詞と岸田のぶっきらぼうなボーカルがマッチした「目玉のおやじ」、佐藤の鳴らすうねりのあるベースラインが印象的な「コンバット・ダンス」などを届けた。

岸田がコブシを効かせた民謡のカバー「鹿児島おはら節」の後は1回目のMC。「皆さんこんばんは、くるりです」と挨拶した岸田は、会場中に手を振り、笑顔を振りまくなど、早速ファンサービスに興じる。「くるりは今年で結成15周年でございます。そんな節目を全国ツアー、武道館公演で飾れるとは誰が思っていたでしょう? なんということでしょう?」「みんなで楽しい演奏をしたいと思います」とおどけた調子で語る。続けて「この大きい武道館を極上のぬるま湯にしてみます」と宣言し、次のパートへつなげた。

このパートでは「言葉にならない、笑顔を見せてくれよ」からの楽曲を続けて6曲演奏。行灯の明かりとリラックスしたアンサンブルがオーディエンスを酔わせた「温泉」、粘りのある岸田のボーカルが際立った「さよならアメリカ」、トーチライトの炎が幻想的な空気を作り出した「FIRE」など、細かな演出とともにアルバムの世界がオーディエンスに届けられる。

合間には岸田が、「くるりが武道館でライブをするのは4回目になります。京都のしがない大学生だったんで、最初はなんとも思わないキャラを装ってたんですが……」とユーモアたっぷりに武道館への思いを吐露。「最初は『ブドカン!』って感じで、2回目は『ブドーカン』って感じで。やっと『武道館』がしっくりくる大人になってきたと思います」と自信をのぞかせた。

ひととおり最新アルバムの楽曲が披露された後は、岸田、佐藤、山内の楽器に小型カメラを設置し、スクリーンにその手元を映し出すコーナーが始まる。岸田は「くるりのテクニカルショーをお楽しみください」とアナウンスすると「飴色の部屋」を演奏。オーディエンスは4人の紡ぐ心地良いアンサンブルに耳を傾けながらも、視線はスクリーンに釘付け。激しさ全開の「青い空」が始まると、会場の熱気は急上昇。オーディエンスは、普段とは違う角度からくるりのパフォーマンスを堪能している様子だった。

超絶テクニックを見せるコーナーを経て、ライブは終盤戦に突入。岸田の「武道館でとても演りたかった曲があります」という言葉から始まった「東京レレレのレ」で、会場はお祭りムード一色に。間奏では山内がジャジーなソロを響かせ、BOBOが芯のあるリズムでテクニシャンぶりを披露。さらに岸田は会場を左右に分け、ユニークなコール&レスポンスを繰り広げる。最後はオーディエンスの掛け声にあわせて踊り始め、拍手喝采を浴びた。

アンコールは佐藤の物販紹介コーナーから幕開け。武道館公演限定グッズなどを丁寧にアピールした後に、主催イベント「京都音楽博覧会」の開催がアナウンスされ、この日一番の拍手が会場に響き渡った。その後は、ゲストアーティストを招いてのセッションステージが開始。コーラス隊のサスペンダーズとともに披露された「旅の途中」と映画「まほろ駅前多田便利軒」の主題歌「キャメル」、世武裕子のキーボードとコーラスが加わった「ばらの花」など、新旧の楽曲が惜しみなく演奏される。さらに「さよなら春の日」ではパーカッションに田中佑司が加わり、ふくよかなアンサンブルが会場に春の風を吹き込んだ。

「大勢で演奏できて楽しいね。この曲、演りたかったんだよね」と、岸田がしみじみと語った後は「リバー」。バンジョーをフィーチャーしたカントリー調のサウンドが、観客の心を晴れやかにしていく。そして「本来ならここで終わりなんだけど、ピッカピカの新曲演って帰ります」という岸田の言葉で、映画「奇跡」の主題歌として書き下ろされたナンバー「奇跡」を初披露。ライブの終わりにふさわしい、深い余韻を残すミディアムナンバーが会場を包み込んだ。

なおこの日本武道館公演の模様は、5月11日(水)23:00よりWOWOWで独占オンエア予定。充実のセットリストと贅沢なセッションを追体験することができる。

「くるり ニューアルバム発売記念ツアー ~言葉にならしまへん、笑顔を見しとくれやしまへんやろか~」日本武道館公演セットリスト

01. 無題
02. 目玉のおやじ
03. コンバット・ダンス
04. ハヴェルカ
05. ワンダーフォーゲル
06. 鹿児島おはら節
07. 温泉
08. さよならアメリカ
09. FIRE
10. 犬とベイビー
11. 魔法のじゅうたん
12. 麦茶
13. 飴色の部屋
14. 青い空
15. ブレーメン
16. MORNING PAPER
17. 東京レレレのレ
18. ロックンロール
<アンコール>
19. ハイウェイ
20. 旅の途中
21. キャメル
22. ばらの花
23. さよなら春の日
24. リバー
25. 奇跡

この記事の画像(全4件)

読者の反応

  • 2

Emiri.S @emr_81

2011年3月11日の直前に観たこの日のライブのことを思い出している

くるり、4度目武道館ワンマンで超絶テクニカルショー https://t.co/sd3qXwZ4Dp

コメントを読む(2件)

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 くるり / フジファブリック / 世武裕子 の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。