「インポッシブル・ギャグ」は
上演に向けて松原は「新しい戯曲を書くのはパないことです。世間ではゼロ→イチとよく言いますが、私の場合はマイナスからのスタートです。なぜなら私のように半端な承認をうけつつ難解でよくわからないと言われ続ける芸風からキャリアをスタートさせてしまいますといったい何がわかって何がわからないのか自分でよくわからなくなってしまうからです。そして、何を書けばよいのかわからないまま爆笑しながら書く、というZENの境地ともまた異なる京都の地で書き上げた最新戯曲が、戯曲『インポッシブル・ギャグ』です。筆をおき、ふと顔を上げてみると3年の月日が経っており、浦島太郎は若返り、極右らが画面上で踊っていました。勢いそのまま京都でいぬのせなか座の山本浩貴演出のもと京都の猛者たちと上演したのが2025年の11月。そしてその半年も経たないうちに別演出で上演しようという猛者たちが現れました。オクシモロン シアター クラブと
小野彩加 中澤陽 スペースノットブランクは「ページがめくられるたびに世界のルールが『アップデート(苦笑)』され、笑いの可否さえ反転していく。急旋回の連続に、私たちは『上演』以前にある時間をもう一度、姿勢の中核として置き直したいと意見交換しました。『インポッシブル・ギャグ』は、ギャグだからガンバ、という乱暴で誠実な命令をこちらにキラーパスしてきます。その命令に従うほど、笑いは快楽ではなく審査であり、審査は演技になり、演技は現実の判断を剥き出しにしていきます。7日間というスプリントで、オープンリハーサルとリーディングパフォーマンスとワークインプログレスを並走させるのは、完全形態を見せるためではなく、転び方そのものを共有するためだと認識しています。観客が出入りできる『居る』時間も、声と文字の摩擦が起こる『読む』時間も、過程を許したうえで立ち上げる『見る』時間も、全てがこの戯曲の速度と残酷さに触れるための装置になるはず。笑ってもいいのか、笑わなくてもいいのか、場で迷い続ける身体ごと、ムリウイで一緒に転がってください。来てくれるかな?」と観客にメッセージを送る。
島村は「『逆さから見れば愚かさも反対になるでしょう』を暗黙のスローガンにコロコロコロコロ時間の坂を転がるように生きていたら、次第に加速して、過ぎゆく風景すべてが愚と賢の像の重なりに見えて、そうしためまぐるしい光景に僕は半目で『世界は複雑なものだから』とやり過ごすようになっていました。ところが、松原俊太郎さんが書いた『インポッシブル・ギャグ』はタイトルの通り『がんばってギャグをやるんだ』という一点から〈やり過ごし〉を拒んでいます。『なぜ?』という論法は通じず、ギャグだから頑張ってやりなさいと。スペースノットブランクの小野彩加さんと中澤陽さんは『島村さんっていつも転がっていますよね』と忌憚なく言ってくれるし、それどころか『こうやって転がったら面白いんじゃないですか?』とGo&Go!の精神で更なる先を目指す。
チケットは2月7日12:00に販売開始。
松原俊太郎 / オクシモロン シアター クラブ / 小野彩加 中澤陽 スペースノットブランク「インポッシブル・ギャグ」
開催日程・会場
2026年3月9日(月)〜13日(金)、16日(月)・17日(火)
東京都 カフェムリウイ
スタッフ
出演
小野彩加 中澤陽 スペースノットブランクのほかの記事
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松原俊太郎「インポッシブル・ギャグ」の上演を目指すプロジェクトが始動(コメントあり)
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