本作は、東映プロデュースのもと、広瀬格が作・演出を手がけた新作。ゲームクリエイターの七沢直希(梅津)は、外界から隔絶された特殊な開発室にいる。そこはエーテルという企業が、起死回生を狙って開発した革新的なゲーム作品「フォールポイント」のVRダイブシステムを開発するための場所。しかし、最終テストを行う特別な日に七沢たちは、開発室から出られなくなってしまい……。本作には梅津、
開幕に際し、梅津は「これまで数々の落下を経験してきました。階段から滑り落ち、志望校に落ち、馬から落ち、バイトの面接に落ち、何かしらから落ちる夢なんかはよく見ます。舞台『フォールポイント』は落下がキーワード。七沢は様々な絶望へと落ちていきます。観劇する皆様にはお手数ですが心にパラシュートをご準備いただきますよう」とコメントした。
上演時間は約2時間。公演は11月30日まで。そのほかの出演者・スタッフのコメントは以下の通り。
花柳のぞみコメント
人生は選択の連続ですが、この作品はまさに“選ぶことで物語が変わる”舞台です。誰かの正義が他の誰かには正義でないこともある……その揺らぎを一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。
私は今回初挑戦が多く、毎日「できるかな……!」と自問しながらも向き合ってきました。まっすぐ向き合った時間ごと受け取っていただけたら。
きっと何度でも味わえる物語です。物語に巻き込まれに来てください。
柳下大コメント
今回の舞台は、現実と仮想が揺らぐ中で「何を信じ、何を選択するのか」が問われる作品だと思っています。
錦城を演じる中で、彼の表面的な強さ以上に、奥に抱えた脆さや孤独に何度も共感しました。
追い詰められた時、自分の限界を目の前にした時、抗いようのない相手に直面した時、人は何を選択するのか。
その苦しみや葛藤を、一瞬一瞬、大切に生き抜きたいと思います。
劇場で、その緊張と温度を受け取ってください。
今村美歩コメント
感情のバロメーターがぐわんぐわんなりながら、最後には全身に稲妻が走り目がチカチカになる。そしてきっと誰かの生活にもっと豊かさをもたらすエッセンスを散りばめてくれる。
そんな演劇だと思うし、そう信じています。
わたくしもいい意味で皆さまを振り回し、貴方に演劇のトキメキを与えられるよう、花凛として真実の瞬間を産み出してゆけるよう頑張ります。
加藤啓コメント
手強い作品です。そこが面白い。何を聞いてもスラスラと裏設定を絡めて説明してくれる広瀬さんの描き込まれた世界を体現すべく、探求とトライの日々。今までの自分のやりかたでは、なかなか辿り着けず、ああでもないこうでもないと実験を繰り返しました。あるとき本能的にやったことを「良かったです」と言ってもらえたときに、嬉しさと同時に「これは挑み続ける作品だ」と覚悟しました。
本番も毎回挑戦します。お客さまにとっても、きっと面白い作品です。お待ちしております。
広瀬格コメント
初日を迎え、本作をお客様に届けられることに興奮しています。
高いところから下を眺めた時、自分が転落することを想像して心がざわめく。そんな不安感を作品に込めました。「フォールポイント」は転落し続ける男の目眩に襲われるような自分探しの物語です。実験的で挑戦的な部分もあるかと思いますが、そうとは感じずただ楽しめるように、俳優たちと丁寧に作り上げ、この世界へ観客を引きずり込む力を持った作品に仕上がりました。
主人公とともに、足元が揺らぐ、目眩のするような感覚を体験してください。
舞台「フォールポイント」
開催日程・会場
2025年11月19日(水)〜30日(日)
東京都 博品館劇場
スタッフ
作・演出:広瀬格
出演
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テーマは“落下”、「フォールポイント」開幕に梅津瑞樹「心にパラシュートをご準備いただきますよう」(舞台写真 / コメントあり)
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