DISCOVER WORLD THEATREは、Bunkamuraシアターコクーンが海外クリエイターとタッグを組み、海外戯曲を上演するシリーズ。第15弾となる今回は、シアターコクーン前芸術監督である故・蜷川幸雄の生誕90年を記念し、シェイクスピア四大悲劇の1つ「リア王」が上演される。上演台本・演出を手がけるのは
タイトルロールを大竹が務め、ゴネリル役を
開幕に際して、フィリップは「シアターコクーンで〈蜷川幸雄メモリアル公演〉をつくることは、私と英国チームにとって大変名誉なことです」と喜びを語り、大竹は「毎日毎日が刺激的でした。そして、フィリップの集中力とエネルギーに脱帽。私の役に関しては、怒り、悲しみ、絶望。そして、狂気というリアの激しい感情の移り変わりを楽しんで頂きたいです」とコメントした。
上演時間は約3時間25分。東京公演は11月3日まで行われ、その後、8日から16日まで大阪・SkyシアターMBSで上演される。
フィリップ・ブリーン コメント
シアターコクーンで〈蜷川幸雄メモリアル公演〉をつくることは、私と英国チームにとって大変名誉なことです。蜷川さんの作品は、私がそれまで“シェイクスピアとはこういうものだ”と思い込んでいたすべてを根本から問い直させるものでした。
私にとって日本で演劇をつくることは、最初は“巡礼”のようなものでした。そしてDISCOVER WORLD THEATREシリーズで五本の作品を重ね、アーティストとして多くの挑戦と変化を経験した今は、それを“帰郷”のように感じています。
大竹しのぶ コメント
毎日毎日が刺激的でした。そして、フィリップの集中力とエネルギーに脱帽。
私の役に関しては、怒り、悲しみ、絶望。そして、狂気というリアの激しい感情の移り変わりを楽しんで頂きたいです。
また、細部にわたる演出を観て頂きたいです。
とにかくスタッフ、キャストのみんなで心を一つにして稽古をしてきました。
そのエネルギーが伝わりますよう、頑張ります。
宮沢りえ コメント
演出家のフィリップのシェイクスピアへの愛と、リア王への深い解釈を感じる稽古は、刺激と感動が溢れる、宝物のような時間でした。
「演じるとは、他者が、発するものを敏感に感じる事が何より大切なんだ」というフィリップの言葉を胸に、リア王に挑む、しのぶさんのとてつもない魂と、キャスト皆さんのエネルギーを浴び、ゴネリルという役の人生を全うしたいと思います。
成田凌 コメント
フィリップさんが発する言葉で、その場にいる人達の心が動く音が聞こえるときがあります。
ひと月前の面影がなくなったこの台本には、ボールペン1本分のフィリップさんからのメッセージ、メモ書きが書かれています。
私が演じるエドマンド。どうなるのか。幕が開いてどういう毎日を過ごせるのか、自分でも楽しみです。
このリア王、、お客さんとしても観てみたかった。客席にいたら、、嫉妬してるんだろうな。
生田絵梨花 コメント
フィリップさんの演出を受け、役を生きる皆さんを目の当たりにして、遠く感じていたリア王の世界が次第に血の通った現実として迫ってくるようになりました。
劇場入りし、美術や照明、衣装、響きも重なり合ったその息づかいに、身震いする日々です。
コーディリアは冒頭の幼さから一転、逞しく成長して再登場します。父への変わらぬ愚直な愛を根底に持ちながら、丁寧に紡いでいけたらと思います。
客席の皆さまと「リア王」を深く響かせ合える瞬間を、一員として心から楽しみにしております。
鈴鹿央士 コメント
フィリップさんから「You see, we see」と最初に言われたのがとても印象深いです。舞台上で僕が見えたものは、お客さんにも見える。という意味らしいです。この言葉はどんな時も忘れずに意識するようにしています。
僕が想像したものがお客さんにも見えているって、不思議なつながりが素敵だし大切だなと思いました。
早くお客さんたちとの繋がりを感じてみたいです。
エドガーは苦しい状況の中でも、生きることを選択し、少しの光でも掴んでいようとするとても素敵な人間です。
たくさんのことを経験し、目の当たりにして、成長していくエドガーは、僕には大きすぎるくらいの人ですが、真っ直ぐ楽しみながら演じることができたらいいなと思っています。
本当にものすごいものができていると思います。キャストの皆さんも音楽も舞台美術も衣装も、とてつもなく素晴らしいです。楽しみにしていてください! 僕は、とにかく頑張ります!笑
横田栄司 コメント
1日7時間、週6日を6週間。とにかくたくさん稽古をしました。フィリップさんやイギリスチームの教養とアイディアと芸術性に、我々日本人スタッフ、キャストが工夫と勇気と日本人らしさを注いだ作品になっていると信じています。劇場でしか味わえない演劇体験という“旅”を、客席の皆さまとご同行できたら幸せです。
安藤玉恵 コメント
演出のフィリップさんはじめイギリスからいらした4名の方たちと一緒に、楽しくて、実りもあるお稽古でした。「犯した罪よりも犯された罪の方が多い」というリアのセリフが心に残っています。彼の生きた姿を目の当たりにして、出番を待つ椅子で泣いてしまう稽古は初めてでした。リアを荒野に追い出し、正気を奪う娘リーガンをしっかりやりたいと思います。
勝村政信 コメント
海外の作品を上演する時は、文化、言葉の違いで、スタッフ、役者、みんな大きな壁にぶつかります。今回フィリップさんの戯曲分析が見事で、今まで理解が難しかった細部まで説明していただき、これまでにない深度で作品に関われました。「リア王」にかなり近づいた気がします。でもそれを表現できる自信はありませんが(笑)。
僕は昔からシェイクスピアを避け続けて来ました。蜷川さんにも誘わないでくださいとお願いしていました。だから今回も逃げるつもりたでしたが(笑)、フィリップさんから直接LINEが届きまして、逃げ切れずに確保されました。
道化は本当に難しい、厄介な役で、演出家によっては、まるで違う解釈になります。役名は、「道化」「アホ」ですが、非常に頭が良くて、リア王を楽しませたり、誰にも言えない正論をぶつけます。王様が裸だと唯一言える存在なのです。なので、久しぶりにシェイクスピア作品に参加させていただくなら、この道化という役が、ダメだった時に1番言い訳ができるかなと思いました。
見どころは、大竹しのぶ様という天才お化けが、さらに進化して、どんなラスボスになっていくのか(笑)、天才しのぶ様のリア王を是非目撃していただきたいです。
山崎一 コメント
「大変なことをやらなければやり甲斐もない。」これは、稽古中にフィリップさんからいただいた印象深い言葉です。
無自覚に人を傷つけてしまうことは私の中にもあります。グロスターはそういう人であり、目の前の真実(息子)に気付かない人間です。目を失う事で色々なことに気付いていく。人生とは何と皮肉なのか。
「感じるように見ております」という言葉が美しく悲しい。
「リア王」は多くのプロダクションで上演され、幾多の名場面を生み出してきた名作です。今回の「リア王」はそれらの傑作に負けない名場面を内包した力作だと考えています。どうかこの新しい「リア王」を劇場で体験して頂きたいと切に願っています。お待ちしています!
Bunkamura Production 2025 / DISCOVER WORLD THEATRE vol.15「リア王」NINAGAWA MEMORIAL
開催日程・会場
2025年10月9日(木)〜11月3日(月・祝)
東京都 THEATER MILANO-Za
2025年11月8日(土)〜16日(日)
大阪府 SkyシアターMBS
スタッフ
作:
上演台本・演出:
出演
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安藤玉恵info @tamaeando
舞台「 #リア王 」
開幕しました。
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