本作は、2020年の初演以降、黒柳の出演で上演が重ねられている朗読劇形式の公演。劇中では、映画「
ゲネプロに続けて行われた囲み取材で、黒柳は「(ゲネプロで)七五三掛さんが涙をこぼしていたのが印象的でした。本当に純粋で、一生懸命やっていらっしゃるんだなと、とても感動しました」と述べる。七五三掛は「ハロルドの感情は最初と最後で変わってきますし、物語の中で一番成長過程が見える役どころ。この1時間40分を通じて、細かい心情の変化や成長を見せられたら」と思いを語った。また、舞台や芝居に対する思いを問われた七五三掛は「“熱”はあります。お芝居が大好きなので、ハロルドという役を演じながら、すごく楽しんで今を生きているという感覚です」と心境を話した。
レポーターに七五三掛の実年齢を知っているか?と質問された黒柳は「知らない」と笑う。そこで七五三掛が「30です」と伝えると、黒柳は「本当!? 十代かと思っていた(笑)。ずいぶん若く見えるわね、30歳とは思わなかった!」と驚きをあらわに。そんな七五三掛は「先ほど徹子さんが僕のことをピュアと言ってくださいましたが、一緒に過ごしていると、徹子さんは僕以上にピュアで純粋だなと感じます。昨日まで仕事でタイに行っていたので、お土産のお菓子をお渡ししたら、今までに見た人類の中で一番かわいらしい喜び方をされていました(笑)」と明かした。
また七五三掛は、過去に5人のキャストが演じたハロルド役を務めることについて「プレッシャーは感じています。(過去の)公演映像を観せていただいたのですが、それぞれのハロルドに演じる人の“らしさ”が出ていると感じて。やらせていただくからには、自分らしいハロルドになるよう意識して稽古に挑みました」と振り返った。
黒柳は「七五三掛さんのすごいところは、演出家から指示を与えられると、言われた通りに全部足して、さらに何倍にもしてセリフを言えるところ。きっと才能だと思うんですけれど、七五三掛さんがそうやってセリフを言うたび『わあすごい! 演出家がおっしゃったことをこんなにちゃんとできる人がいるんだ』とびっくりしていました」と絶賛。七五三掛は「本当ですか! 世界一うれしい褒め言葉です」と笑顔を浮かべ、「朗読劇は初めてなので、今もですけれど、必死に食らいついています」と心境を語る。また劇中にハロルドがギターを弾くシーンがあるため、日々練習していたという七五三掛は、「斗真くんが出演したときから使われているギターをお借りしたので、7月頭くらいから毎日練習していました。タイにも持って行き、仕事終わりにホテルへ戻ってギターを触っていました」と努力の様子を明かした。
上演が重ねられている本作の魅力について、黒柳は「80歳くらいのおばあさんと19歳の青年の恋愛。不思議な関係ではあるけれど、そこに純粋なものや本当の愛が垣間見えて、お客様も『いいな』と思ってくれるのではと思います。おばあさんとは言え、モードは私より若いんですけどね(笑)」とおちゃめに述べる。七五三掛は「いろいろなものを取っ払うと、一番美しいものは純粋な愛なんだなと、この物語を通して感じます。また、それぞれのキャラクターが自分の中の正義に則って行動しているので、観てくださる皆さんに登場人物みんなのことを愛していただけたらいいなと思います」と期待を込めた。最後に、黒柳は「人間同士の信頼や愛が詰まった、とても柔らかい感じがする芝居ですので、ぜひご覧いただけたらと思います」とアピールして、その場を締めくくった。
東京公演は10月10日まで。その後、16日から19日まで大阪・森ノ宮ピロティホールでも公演が行われる。
「ハロルドとモード『HAROLD AND MAUDE』」
開催日程・会場
2025年9月30日(火)〜10月10日(金)
東京都 EX THEATER ROPPONGI
2025年10月16日(木)〜19日(日)
大阪府 森ノ宮ピロティホール
スタッフ
作:
上演台本・演出:
音楽・演奏:
出演
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