三宅健「舞台の密度が格段に高まった」、奏劇の第4弾「ミュージック・ダイアリー」開幕

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奏劇 vol.4「ミュージック・ダイアリー」が、本日6月20日に東京・よみうり大手町ホールで開幕する。

奏劇 vol.4「ミュージック・ダイアリー」より。

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奏劇 vol.4「ミュージック・ダイアリー」より。

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「奏劇」は、作曲家の岩代太郎が音楽と演劇の融合を目指し、2018年に始めた舞台シリーズ。第4弾となる「ミュージック・ダイアリー」では、敵国同士で恋人になった男女が、“交換音楽日記”で心を通わせていくさまが描かれる。岩代が原案・作曲、山田能龍が原作、須貝英が脚本、首藤康之が演出を担当。出演者には、音楽大学で作曲を教えるピアノの名手ミカエル・ハインズ役の三宅健、ミカエルの恋人で、同じ音楽大学でピアノを教えているナザレンコ・ローラ役の馬場ふみか、そんな2人の恋物語を語るストーリーテラー・久遠泰平役の西村まさ彦が名を連ねた。

奏劇 vol.4「ミュージック・ダイアリー」より。

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開幕に際し、同シリーズに2度目の出演となる三宅は「前作『Trio』では音楽と演者が交錯する場の広がりを感じていましたが、今回はキャストも音楽も削ぎ落とされ、舞台の密度が格段に高まりました」と述べ、「戦いではなく、愛を信じる二人の心の軌跡が、観てくださる皆さまの胸に静かに届くことを願って。初日、深い感謝と緊張を胸に、誠心誠意、舞台に立ちます」と語った。

奏劇 vol.4「ミュージック・ダイアリー」より。

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上演時間は約1時間30分。公演は6月29日まで。三宅のコメント全文と、馬場、西村、岩代、首藤のコメントは以下の通り。

三宅健コメント

前作「Trio」では音楽と演者が交錯する場の広がりを感じていましたが、今回はキャストも音楽も削ぎ落とされ、舞台の密度が格段に高まりました。二台のピアノが織り成す音の緊張感と、三人の俳優による対話の濃度が響き合うことで、舞台上の「間」や「沈黙」にすら意味が宿る。その静けさの中に、より深い感情の流れを感じています。

この物語を通じて伝えたいのは、「愛することは、憎しみよりもはるかに力強い」という真理です。対立のただ中にある二人が惹かれ合う姿は、今なお争いの絶えない世界に対し、静かで力強い問いかけとなる。人を愛するという最も根源的な行為こそが、分断を超える鍵であると、私は信じています。

もしも自分が交換日記をするとしたら、生まれも育ちも全く違う環境で育った人と、国を超えて日記を交わしてみたいですね。今の時代だからこそ、それが容易に出来ると思うし。

人が人を想うことの力強さと儚さ、その本質に触れる物語を、音楽とともに舞台に刻みたいと思います。戦いではなく、愛を信じる二人の心の軌跡が、観てくださる皆さまの胸に静かに届くことを願って。初日、深い感謝と緊張を胸に、誠心誠意、舞台に立ちます。

馬場ふみかコメント

「奏劇」には初めて参加するのですが、お稽古は新鮮な日々でした。朗読劇自体も初めてなので、まず稽古期間の短さに驚きました。最初は録音した音源と合わせて本読みや稽古をしていたので、初めてピアニストの方々と合わせた時の衝撃が忘れられません。役者の芝居にピアニストの方々の演奏が加わって、より物語に没入できた感覚でした。

この「ミュージック・ダイアリー」は、やはり、平和への祈りが大きなメッセージになっていると思います。会いたい人に会えて、すぐに連 絡が取れる今の日常が当たり前ではないことを私もこの作品を通して改めて感じました。

もしも自分が交換日記をするとしたら、未来の自分との交換日記をしてみたいです。今の私はこんな感じなんだけどあなたはどう?みたいな感じで、20年後の自分くらいがいいかなぁ。

大変緊張しているというのが本音ですが、自分自身の新しい挑戦ということで楽しみでもあります。役者とピアニストが紡ぐ「ミュージック・ダイアリー」目で耳で体感していただきたいです。

西村まさ彦コメント

とてもゴージャスな舞台に大変興奮しています。生のピアノ、しかも2台のピアノとこれだけの至近距離で言葉と音楽を交わすのは、贅沢な空間だと思います。私自身も、そしてお客さんも、同じ思いで物語に臨んでいただけたら、と思います。どうぞお楽しみください。

岩代太郎コメント

第4弾となる今回の「奏劇」は、ウクライナとロシアの戦争が始まった頃、世界平和を祈って企画が始まった。あれから3年、思いとは反比例して世界には戦禍が広がり、残念な、意味で身近になってしまった。平和を願う思いを持ち続けたい、それが中核をなすメッセージです。

意気込みとは違うかもしれませんが、今回、初めてピアノ演奏のパートを、交代制にして、この奏劇を客席から見ることが出来るのです。そのことがとても嬉しいですし、リハーサルを見ているだけでも、新鮮なよろこびを感じます。そして私たちの志が第4弾にして間違いではなかった、と実感しました。

首藤康之コメント

初めてバレエ以外の演出を手がけましたが、とても刺激的な日々でした。別の頭蓋骨が開いた感じです。バレエと決定的に違うのは、言葉があることです。幻想的なイメージで見るバレエとは違い、日常的な言葉がお芝居にはある。日常的なことをそのまま舞台で見せても、それは面白くないので、その見せ方の工夫に意識を持ち続けました。

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奏劇 vol.4「ミュージック・ダイアリー」

2025年6月20日(金)〜29日(日)
東京都 よみうり大手町ホール

スタッフ

企画・原案・作曲:岩代太郎
原作:山田能龍
脚本:須貝英
演出:首藤康之

出演

三宅健 / 馬場ふみか / 西村まさ彦
ピアノ:榊原大

公演・舞台情報

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