TANK PLANは、劇団鹿殺しの制作者・高橋戦車によるプロデュースユニット。今回は、金子玲介の小説「死んだ山田と教室」を、南極・こんにち博士の脚本、THE ROB CARLTON・
また、こんにち博士が十代の高校生に向けて脚本を手がける「死んだ山田と教室 特別戯曲(高校生演劇部ver)」が制作されることが明らかになった。本戯曲は、所定の手続きをとった高校演劇部に対し、無償提供される。詳細は、続報を待とう。
金子、こんにち博士、村角、山﨑、高橋のコメントは以下の通り。
金子玲介コメント
小劇場が大好きで、小説も大好きで、小劇場の熱を小説に閉じ込めることばかり考えて書いてきました。「死んだ山田と教室」の執筆中、頭には常に2年E組のセットと生徒役の俳優たちがいて、いつか本当の舞台で見たいな、と思っていた「いつか」がこんなにも早く訪れることに、驚きと幸せを感じています。いち小劇場ファンとして、山田たちを下北沢駅前劇場(あの駅前劇場ですよ!)で観られることを、心から楽しみにしています。
よろしくお願いいたします。
こんにち博士コメント
金子玲介さんの「死んだ山田と教室」を読んだとき、熱くて、アホで、さみしくて、プラスの感情もマイナスの感情もすべてを巻き込みながら進んでいく物語に、竜巻みたいだなと感じたことを覚えています。
脚本を担当するにあたって、何よりも金子さんの原作の空気感、教室の中の温度だったり、人のにおいを忠実に表現することを意識しました。執筆を進める中で、2年E組の生徒たちが小説から飛び出してきて、勝手に動き回ったり喋ったりするような感覚があって、それがとっても嬉しかったです。書き終わった時はさみしかったです。
とても魅力的な物語ですので、ぜひ劇場へ足をお運びください。
村角太洋コメント
高校時代は間違いなく今より時間が長く流れていました。どうしてあんなに長かったのか。あっという間に終わったというのに。今思えば、永遠に続く気がしていたんだと思います。
原作を読みながら、何かが心臓に集まってくる感覚に包まれました。私は今も高校時代に特別な感情を抱いています。
長くて永遠に続く気がしていたあの時間。その時間はあっという間に終わったと感じ、戻れないんだと思って生きている今。彼らのすべての瞬間を大切に作っていきたいと思います。
山﨑晶吾コメント
初めまして、和久津役の山﨑晶吾です。物語が進んでいくにつれてなんとも言えない生々しさがあり読み終えた後は少しの間、何も考えたくない状況になったのを覚えています。是非応援よろしくお願いします。
高橋戦車コメント
はじめまして。
今作の企画・プロデューサーをつとめます、高橋戦車です。2021年に立ち上げ、コロナ禍で上演を断念していたプロデュースシリーズ「TANK PLAN」を、この度新たな作品とメンバーで再始動します。場所は下北沢の「駅前劇場」、私が劇団鹿殺しで初舞台を踏んだ思い入れのある場所でもあります。
今作、「死んだ山田と教室」は、男子校を舞台にした作品です。誰も経験したことのない物語なのに読むと不思議と青春時代が心に浮かび、ふいにあの頃の教室に戻されるような大好きな作品です。原作に最大の敬意を表し、舞台化します。脚本の博士、演出の村角さん、そして和久津を演じる、山﨑晶吾さん。選りすぐりのメンバーに集まってもらっております。
今回は和久津・山田を除く17役をオーディションで決めます。ぜひ原作を読んで、ご参加ください。米村、倉持、吉岡ら、作品を彩る2年E組のメンバーとの出会いを楽しみにしています。
また、今作は上演舞台版と別に「高校生演劇部ver」の戯曲を作成し、高校演劇部を対象に無償で提供いたします。「演劇に興味はあるけど脚本が書けないし、やったことがない」「演劇は見たことがないけど、原作は知っている」そういった10代の高校生たちの一助となり、演劇と文芸、それぞれの世界を広げるきっかけになることを祈っています。
TANK PLANでは、若手演劇人が活躍する場所を積極的に作り、広げていきたいと考えています。皆様のご来場と出会いを、心からお待ちしております。
TANK PLAN #2 舞台「死んだ山田と教室」
2025年10月1日(水)〜12日(日)
東京都 駅前劇場
スタッフ
原作:金子玲介「死んだ山田と教室」(講談社)
脚本:こんにち博士
演出:
出演
和久津:山﨑晶吾
金子玲介 @rsk_knk
いち演劇ファンとして、ステージナタリーさんの記事に自分のコメントが掲載されていることがまず夢のようですね。。。 https://t.co/MpEDp7zySM