劇団なかゆび、「お國と五平」開幕に「ようやく皆様にこの作品をお届けできる」と感慨

劇団なかゆび「お國と五平」が、昨日11月17日に東京・こまばアゴラ劇場で開幕した。

これは、谷崎潤一郎の戯曲「お國と五平」を神田真直が演出するもの。劇中では、夫を殺され、従者の五平と共に仇討ちの旅に出たお國の物語が展開する。2人はついに仇敵・池田友之丞を追い詰め……。

神田は、本作の初演が無観客開催だった「演劇人コンクール2020」であることに触れつつ、「ようやく皆様にこの作品をお届けできることになりました。劇場にてお待ちしております」とコメントした。なお神田は本作で同コンクールの優秀演出家賞を受賞した。上演時間は約1時間で、公演は11月20日まで。

神田真直コメント

明日公演ができるのか、できないのか、つねに不明瞭ななか、なんとかここまでたどり着くことができました。このような厳しい状況も、谷崎潤一郎が、戦時中発禁処分を喰らいながらも大作「細雪」を書き上げたことを思い返し、耐え忍びつつ表現の探求に身を投じることの尊さをこれからも守っていきたいと、踏ん張ることができるというものです。

無観客開催だった演劇人コンクール2020から2年。ようやく皆様にこの作品をお届けできることになりました。劇場にてお待ちしております。