幕末志士たちの心震える物語、音楽劇「まほろばかなた」開幕
2022年10月28日 21:30
16 ステージナタリー編集部
音楽劇「まほろばかなた」が本日10月28日に東京・天王洲 銀河劇場で開幕。これに先駆け同日、キャスト・スタッフによる会見が行われた。
「まほろばかなた」は、西田大輔が作・演出を手がける音楽劇。騒乱の幕末を舞台に、第二次長州征伐において活躍した高杉晋作らの生き様が描かれる。
会見には、作・演出の西田、主演を務める阪本奨悟らが出席。西田は2014年の初演を振り返りながら、「予想を上回るくらい、初演とはまったく違う形の音楽劇ができあがりました。“大地”が見えるような作品になったのではないかと思います」と手応えを語る。高杉晋作役の阪本は「高杉は飄々としていて、つかみどころがない雰囲気をまとったキャラクター。でも内心は“まほろば”を目指す熱い気持ちであふれている」と自身の役どころを紹介。また「命を惜しまず、自分の思想を貫くために戦いに出る彼らの姿に胸を打たれました。観てくださった方にもきっと彼らの思いが伝わるのでは」と見どころを挙げた。
山縣狂介役の糸川耀士郎は「山縣は真っすぐで猪突猛進な人物」と分析しつつ、「『まほろばかなた』の素敵なところは笑いながら泣けるところ。1人でも多くの方に観ていただきたいと思います」と観客に呼びかける。大村蔵六役の和合真一は「普段の自分を押し殺して蔵六を演じています!(笑) 医師の蔵六、軍師としての蔵六、どちらの面にも注目していただけたら。みんなラブロマンスが描かれているのに、蔵六だけそういう描写がなくて……僕もラブロマンスしたかった!」と嘆き、会場の笑いを誘った。
伊藤春輔役の廣野凌大は「『まほろばかなた』は大和魂を体現したような作品。僕が演じる春輔は地頭が良く、持ち前の対応力を生かして初代総理大臣になった人物。自分とリンクさせながら役を作り上げて、愛すべきキャラクターになったのではないかと思います」とコメント。桂小五郎役の松田凌は、山口県にある桂の生家を訪れたときのエピソードを披露し、「桂の家に『死而後已(ししてのちやむ)』という言葉が残されていました。彼の言葉に泥を塗らないよう、自分も強い気持ちで板の上に立てたらと思っています」と決意を明かした。
最後に西田は「稽古の段階から『良いお芝居をしてほしい』ということはもちろん、『1人の人間として心が震える瞬間を大切にしてほしい』と伝えてきて。俳優たちがその思いを汲んで、ここまでの作品に仕上げてくれました。この物語を書いたのは僕ではあるのですが、みんなで一緒にゼロから作り上げてきたので、ある意味で全員が原作者だと思っています。皆さんにもぜひご覧いただきたいです」と本作に懸ける熱い思いを述べた。
上演時間は休憩ありの約3時間5分。公演は11月6日まで。なおDMM.comでは、千秋楽となる6日14:00開演回が配信される。
ステージナタリーでは現在、本作の特集を展開中。特集では阪本が公演に向けた意気込みを語っている。
(c)音楽劇『まほろばかなた』2022
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