劇団文化座「若草物語」上演に演出・西川信廣「自分らしい幸せとは何かを問いかける作品」

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劇団文化座公演「若草物語~小さな貴婦人たち~」が、10月14日から23日まで東京・東京芸術劇場 シアターウエストで上演される。

劇団文化座公演 161「若草物語~小さな貴婦人たち~」チラシ表

劇団文化座公演 161「若草物語~小さな貴婦人たち~」チラシ表

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これは、ルイザ・メイ・オルコットの自伝的小説「若草物語」を、高瀬久男の脚本、西川信廣の演出で立ち上げるもの。劇中では、南北戦争中のアメリカ、ニューイングランドで暮らすマーチ家の物語が描かれる。父が戦地に赴き不在の中、母とメグ、ジョー、ベス、エイミーの四姉妹は慎ましく生活しているが……。

上演に向け、西川は「『若草物語』は四人姉妹の成長を通して、家族の絆と若者の自立を描くなかで、『つながり』と『支えあい』の素晴らしさを、優しく、温かく描いています。同時に四人の女性の生き方を通して、自分らしい幸せとは何かを問いかける作品です。成長した若手の女優陣を中軸に据え、現代社会が何を失い、再生するには何が必要かを問いかける作品にしたい」とコメントした。チケットの一般販売は8月16日にスタート。

西川信廣コメント

現代は「分断と対立」「孤独と孤立」が世界中に蔓延して、大きな社会問題になっています。それは、地域社会が緩やかに崩壊し、家族もその影響を受け、かつての「向こう三軒両隣」といった、地域社会での「人と人つながり」や「支えあい」が希薄になっていることが大元にあると思います。「若草物語」は四人姉妹の成長を通して、家族の絆と若者の自立を描くなかで、「つながり」と「支えあい」の素晴らしさを、優しく、温かく描いています。同時に四人の女性の生き方を通して、自分らしい幸せとは何かを問いかける作品です。成長した若手の女優陣を中軸に据え、現代社会が何を失い、再生するには何が必要かを問いかける作品にしたいと思います。また、詩情あふれる舞台空間を、写実的な表現ではなく、装置、音楽、照明を駆使して、簡素で観客の創造力を掻き立てるシンボリックな舞台構成にしたいと思います。そのことで、古典的な古さや、翻訳劇であることを忘れさせる、現代社会を映し出す、現代劇として描きだしたいと思います。

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劇団文化座公演 161「若草物語~小さな貴婦人たち~」

2022年10月14日(金)~23日(日)
東京都 東京芸術劇場 シアターウエスト

作:ルイザ・メイ・オルコット
脚本:高瀬久男
演出:西川信廣

キャスト

マーチ氏:米山実
マーチ夫人:高橋未央
メグ:深沢樹
ジョー:原田琴音
ベス:神崎七重
エイミー:市川千紘

ローレンス氏:伊藤勉
ローリー:早苗翔太郎
ブルック先生:桑原泰
マーチ伯母さん:有賀ひろみ
ハンナ:酒井美智子
ベア先生:佐藤哲也

バンクス先生:筆内政敏
エステル:中田千尋
ローレンス家の召使い:季山采加

アンサンブル:為永祐輔、山本あこ、阿部由奨

※神崎七重の「崎」は立つ崎(たつさき)が正式表記。

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ロミオの青い空 Romeo's blue sky 《Die Schwarzen Bruder》 @ya_katsuo6401_t

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