「冬のライオン」佐々木蔵之介らが雪の中から視線を送るビジュアル解禁

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佐々木蔵之介が主演する「冬のライオン」のビジュアルが解禁された。

「冬のライオン」ビジュアル

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公開されたビジュアルには、白い衣装を身にまとった佐々木、葵わかな加藤和樹水田航生永島敬三浅利陽介高畑淳子が、雪の中でこちらに視線を送る姿が収められている。併せてキャストからのコメントも到着。ヘンリー二世を演じる佐々木は「ヘンリー二世は50歳を超えているにもかかわらず、老いる前に精神的にも肉体的にも活力が急上昇していて、そこを楽しんでいるというところがポイントだと思います。家族との何が真実か分からない遣り合いを楽しめるように役を作っていきたいです」と意気込みを語った。

ジェイムス・ゴールドマン作の「冬のライオン」は、1966年にアメリカ・ブロードウェイで初演された家族劇。1968年にはアンソニー・ハーヴェイ監督により映画化もされた。今回は小田島雄志が翻訳、森新太郎が演出を手がける。舞台は1183年、イングランドの初代国王ヘンリー二世が居城としていたフランス中部のシノン城。そこに、相続の決着をつけるため、ヘンリー二世をはじめ、王妃や息子たち、敵国の若き王、愛妾が集まる。しかし彼らは、それぞれに思惑を秘めていて……。

公演は来年2月26日から3月15日まで東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて。チケットの一般販売は12月4日10:00にスタートする。なお佐々木のコメント全文と、葵、加藤、水田、永島、浅利、高畑からのメッセージは下記の通りだ。

佐々木蔵之介コメント

この作品は、登場する7人全員が休む間もなく戦い続け、嘘しか言わないけれど本当はその裏返しで、相手からの愛情を求めているのではというところに行き着く戯曲だな、と思いました。自分の妻や子供に対して、言葉の配慮の無さが度を越えていて笑える、言葉の使い方にユーモアがあるなと思いました。ヘンリー二世は50歳を超えているにもかかわらず、老いる前に精神的にも肉体的にも活力が急上昇していて、そこを楽しんでいるというところがポイントだと思います。

家族との何が真実か分からない遣り合いを楽しめるように役を作っていきたいです。森さんは「BENT」でご一緒したことがあり、「いつ死ぬか分からない状態でも人間って想像次第で笑えるようになるんだ」とおっしゃっていたのが印象的です。今回は森さんの演出で高畑さんとのやり取りを夫婦漫才みたいな感じで楽しくできたらいいなと思います。高畑さんとは何度も共演しており、演劇の先輩で、大好きで尊敬している方。お相手役で舞台に立てるのは、この上なく嬉しくて、稽古しがいがあると思うので、とても楽しみです。

葵わかなコメント

アレーはエレノアとヘンリーに育てられたのにも関わらず、ヘンリーの愛人になり、政略結婚に対する考えやアレーの扱い方などは、当時の女性の地位を物語っていて、とても複雑な女性という印象です。アレーにしかない悲しさに注目していきたいと思います。ストレートプレイには、今回初めて出演します。言葉だけで物語が綴られているのがすごく難しそうだと思いましたが、読み進めていくと、家族の話だけれど、愛情や憎しみが広がっていって、どこに向かっていくんだろうと、世界観にどんどん引き込まれていきました。森さんの演出作品に出させていただくのは初めてで、どんな世界観を持っていらっしゃって、どんな感じで稽古が進んでいくのか、今からとても楽しみです。浅利さん以外は初めての共演で、皆さんが作り上げる世界に後れを取らないように頑張っていきたいと思います。この作品は凍り付くような冷たさ、寒さ、暗さがありますが、もしかしたらどんな家族にでもありうる確執・愛情が垣間見える作品です。お稽古を頑張って見応えのある作品にしていきたいと思います。

加藤和樹コメント

戯曲を読んで、人間の愛・欲望・希望・憎しみが渦巻いていて、普段普通の生活をしている僕たちでは到底たどり着けないような境地でのお話だなと思いました。僕が演じるリチャードは父の愛を受けていないが故の人間形成の偏りや、自分の望む愛が手に入らないと執着・憎しみ・嫉妬になる人物なので、心の深い部分での芝居が求められるんだろうなと思っています。また、リチャードは戦に長けているのですが、彼がなぜ戦いに身を置くことでしか満たされなかったのか、後になぜ「獅子心王」と言われるようになったのか、自分の中に眠っている潜在意識をリンクさせていくことが課題になると思います。歴史のある作品を森さんの新しい演出で上演する意味を考えながら、世の中に素晴らしい作品を世に生み出せることに喜びを感じます。今の日本にエンタメの力を感じてもらえるような作品にしたいと思います。精一杯頑張りますので、ご期待ください。

水田航生コメント

台本を読んで、現代にはないような権力争いや妬み・嫉みが描かれていて、人間の持つ根本的な醜さや純粋な思いを感じました。僕が演じるフィリップはフランス王としてイングランドの王族に関わるのですが、家族をかき乱す、クレバーな印象があり、何が本心か分からない、読めない男だなと感じています。演じるのが楽しみですし、身が引き締まる思いです。出てくるだけで威厳のある男を作っていきたいと思います。演出の森さんは緻密な演出をつけられる方とお聞きしております。僕自身にとっても大きな挑戦であり、今回ご一緒させていただけるのは、とても光栄です。尊敬する佐々木蔵之介さんとご一緒できて嬉しいです。前回ご一緒させていただいた時からの成長を感じてもらえるよう、今の自分にできることをがむしゃらにやっていきたいです。生きていくパワーを感じる作品で、人と人との関係が希薄になっている今、このご時世だからこそ、人間同士の関わり合いをぜひ劇場で感じていただけたらと思います。

永島敬三コメント

僕の演じるジェフリーは、両親から愛を受けられず、愛情の欠如や嫉妬心から、ずっと何かを企んでいるような人物です。ただそれは、愛情が欲しいが故で、人間らしい部分もある人なのだろうな、という印象を受けました。この作品は領地や王位争いなどスケールが大きいようで、根本は家族の話だというアンバランスさがとても面白いなと感じました。登場人物がお互いに騙したり、奪ったりするというやり取りを劇場で感じてもらえればと思います。演出の森さんとは初めてですが、どの作品も見た後に何かが強く残るような作品ばかりで、その緻密さにも圧倒されてばかりなので、心してかからねばと思います。緊迫感溢れる7人だけの芝居でビッグスケールな会話が繰り広げられ、迫力のある作品になると思うので、僕も緊張感を持って舞台で暴れたいと思います。フィクションの中で戦っている人がいると体感しに来てもらえたら嬉しいです。

浅利陽介コメント

ヘンリー二世の末っ子、ジョンを演じます。僕自身も末っ子で、背伸びをしてお兄ちゃんたちに勝ちたいという負けず嫌いな部分は共感できるので、自分の中の引き出しを開いて演じていきたいと思います。佐々木蔵之介さんとは舞台での共演は初めてでとても楽しみですし、ほかの共演者の方も初めての方がほとんどなので、とても新鮮です。森さんの演出作品には出演させていただいたことがあるのですが、稽古場で檄を飛ばし、休憩中も舞台を睨みつけているのが今から想像できます……(笑)。

とにかく体調に気を付けて頑張りたいと思います。この作品はストーリーがスッと入ってきてとても分かりやすかったので、シンプルなところを際立てて、観ていただいた方にも分かりやすく伝えられるようにしたいです。「冬のライオンって何だろう?」「イギリスの話なの??」「翻訳劇って……」と、少しハードルの高さを感じるかもしれませんが、期待をしっかり裏切って楽しい作品を作っていきたいと思います。

高畑淳子コメント

冬のライオン」は私が高校生のときに映画が上映されていて、とても思い出いっぱいの作品です。王位・領地を争い、家族が家族を愛しながらも反発しあっているという想像もつかない世界で、ストーリーは分かりやすいですが、台本を読んだだけでは分からないこともたくさんあるので、そこを発掘していければと思っています。森さんの演出作品は何度も拝見しておりますが、こんな切り口があったんだと毎回びっくりさせられます。今回も蔵之介さんとのやり取りを夫婦漫才のようで面白いとおっしゃっていて、そういった感性を持った方と作品を作っていくのが、とても楽しみです。蔵之介さんとの共演も楽しみですし、若手の方は初めての方も多いですが、今をときめくスターたちとの共演、とても楽しみです。楽しみなことがいっぱいです! 憎しみや愛が渦巻いていて、ライオンが食い合っているようなエネルギッシュで激しい作品です。実際にあった中世の話なので、争っていた時代に想いを馳せて、色んなことを感じ、小さなタイムスリップを楽しんでいただきたいと思います。価値観の違う人間ドラマを堪能してほしいです。ぜひ劇場にお越しください。

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「冬のライオン」

2022年2月26日(土)~3月15日(火)
東京都 東京芸術劇場 プレイハウス

作:ジェイムス・ゴールドマン
翻訳:小田島雄志
演出:森新太郎
出演:佐々木蔵之介 / 葵わかな加藤和樹水田航生永島敬三浅利陽介 / 高畑淳子

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