KAAT キッズ・プログラム 2021「ククノチ テクテク マナツノ ボウケン」が、7月12日から19日まで神奈川・KAAT 神奈川芸術劇場 大スタジオで上演される。
これは、ダンサー・振付家の
上演に向け、北村は「夏休みというテーマから湧いてきたイメージは死者を迎える儀礼である『お盆』です。死者・自然・生命……日本の豊かな文化が脈々と伝えてきた死生観をめぐり、時空を超える想像力の冒険体験が身体の躍動をもって子どもたちに語りかけるような、ファンタジックな表現をお送りします」と話し、大小島は「今回の舞台美術において意識したのは、1つの舞台上で生の世界と死の世界を行き来できる空間を作るということです。実はその2つの世界はそんなにパキっとは分かれていないのかもしれません。それこそ私たちの身体の中にも実は生と死が常に裏表になって存在しているのかもしれない。そんなことを皆さんと一緒に想像してみたい」とコメントした。
また各公演の開演前には、参加型の関連ワークショップが行われる予定だ。劇場の1階アトリウムでは「お面づくり体験」、客席では「5分間ダンスレッスン」が実施される。いずれも参加は無料。一般チケットの販売は5月29日に開始される。
北村明子コメント
夏休みというテーマから湧いてきたイメージは死者を迎える儀礼である「お盆」です。
死者・自然・生命……日本の豊かな文化が脈々と伝えてきた死生観をめぐり、時空を超える想像力の冒険体験が身体の躍動をもって子どもたちに語りかけるような、ファンタジックな表現をお送りします。
そして、移動に制限が掛かっている今、「精神の旅」とも言える、私たちと祖先との繋がりを改めて考えていきたいと思っています。都市にいながらにして、お盆という昔ながらの儀礼に乗って、異世界に冒険に出ること、自然に触れること・死者が語りかけてくることが、子どもたちにとって新しい世界の始まりになるような、そんな体験ができる作品を目指します。自然の中にある身体ってなんだろう、自分の存在とはなんだろう……この問いかけを、作品を通じて子どもたちと発見していきたいと思います。
大小島真木コメント
日本には四季があるということを、海外を旅するとあらためて自覚させられます。
たとえばインドネシアのような常夏の国にいると、季節という概念自体を忘れてしまいそうになります。日本では夏になると怪談話が盛り上がりますが、確かに思ってみると常夏のジャングルにいると、生きとし生けるものとともに死の国の精霊たちもまた、そこに住まっているような感覚になる時があります。これは極寒の地ではなかなか感じられません(寒い地域にはまた違う神秘があります)。多分、夏がもたらす生の光の強さが、死の影をも濃くしているのではないかなと想像します。
今回の舞台美術において意識したのは、1つの舞台上で生の世界と死の世界を行き来できる空間を作るということです。実はその2つの世界はそんなにパキっとは分かれていないのかもしれません。それこそ私たちの身体の中にも実は生と死が常に裏表になって存在しているのかもしれない。そんなことを皆さんと一緒に想像してみたいと思っています。
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KAAT キッズ・プログラム 2021「ククノチ テクテク マナツノ ボウケン」
2021年7月12日(月)~19日(月)
神奈川県 KAAT 神奈川芸術劇場 大スタジオ
振付・演出:
美術:大小島真木
出演:
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