カラス・アパラタス開館7周年記念、勅使川原三郎の新作「稲垣足穂の破片」

1

22

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 8 13
  • 1 シェア

アップデイトダンス「タルホ 稲垣足穂の破片」が、7月30日から8月7日まで東京のカラス・アパラタス B2ホールで上演される。

カラス アパラタス開館7周年記念 アップデイトダンス No.73「タルホ 稲垣足穂の破片」ビジュアル

カラス アパラタス開館7周年記念 アップデイトダンス No.73「タルホ 稲垣足穂の破片」ビジュアル

大きなサイズで見る

勅使川原三郎が演出・照明を手がける「タルホ 稲垣足穂の破片」は、カラス・アパラタスの開館7周年を記念した新作公演。小説家の稲垣足穂から影響を受けたという勅使川原は「私は思考がダンスをつくること 自己の対象化を学んだ」と語っている。出演者には勅使川原と佐東利穂子が名を連ねた。

勅使川原からのコメントは以下の通り。

勅使川原三郎コメント

タルホ 稲垣足穂の破片

いわゆる少年が持つ葛藤、自己や世界の裏と表から直感する戸惑いから一挙に救い出してくれたのがタルホの世界観でした。奥底に沈殿する重さから浮上して軽やかに時間や場所に移動する軽やかさ、表面に広がる瞬間的永遠性、美のはかなさ、無声映画のスラップスティックなイメージは現実にも展開できるのだと自覚した。権威や高踏的経験など不要な自由を獲得した。夢こそが現実、タルホが言う、夜空に浮かぶ月はブリキ製と知った時から世界も時間も思い通りに取り扱って良いのだと勇気づけられた。それは単なるイメージの遊びではなく生きる思想、伝えられた古き文化風習の有り方は、良きも悪しきもその人間の身体性によって異なる。新旧ではない時間の扱いには身体が伴う思想が無ければ生かすことはできない。世界の価値は未だ固定されていなくて、随時生きる者によって想像的に作られる。そして古きものが現実になり、新しきものが古くなり得るのだ。私はそのように生き、カラス アパラタスもつづいていくだろう。

この記事の画像(全1件)

カラス アパラタス開館7周年記念 アップデイトダンス No.73「タルホ 稲垣足穂の破片」

2020年7月30日(木)~8月7日(金)
東京都 カラス・アパラタス B2ホール

演出・照明:勅使川原三郎
出演:勅使川原三郎、佐東利穂子

全文を表示

読者の反応

  • 1

ステージナタリー @stage_natalie

カラス・アパラタス開館7周年記念、勅使川原三郎の新作「稲垣足穂の破片」(コメントあり)
https://t.co/Js0ArCz63Q https://t.co/I0uSZv8KNf

コメントを読む(1件)

関連記事

勅使川原三郎のほかの記事

リンク

このページは株式会社ナターシャのステージナタリー編集部が作成・配信しています。 勅使川原三郎 / 佐東利穂子 の最新情報はリンク先をご覧ください。

ステージナタリーでは演劇・ダンス・ミュージカルなどの舞台芸術のニュースを毎日配信!上演情報や公演レポート、記者会見など舞台に関する幅広い情報をお届けします