舞台「BEASTARS THE STAGE」の合同取材会が、昨日2月19日に東京都内で実施された。
取材会には原作者の
舞台化について板垣は「メディア展開するなら、アニメよりも舞台のほうがやりやすい作品かもな、と思っていました。人間が動物を演じる楽しさは舞台映えするというか、舞台で生かされそうだなと」と期待を寄せる。キャラクターに扮したキャストと初めて実際に対面した板垣は「『笑ってしまったらどうしよう、失礼がないように絶対こらえよう』と思ってたんです(笑)。でも完成度が高くて感動のほうが大きかった。違和感がないですね」と感想を語る。キャストたちは「よかった」「うれしい」と安堵しながら、桑江が「でも今日、一番(のインパクト)は先生(の被りもの)でしたけどね(笑)」と続けると、川上も「食われました、僕たち」と笑い交じりに述べた。
出演者から板垣への質問が促されると、桑江が板垣に「ご自身のペットがモチーフになったキャラもいるんですか?」と尋ねる。板垣が「いないんです。犬が好きすぎて、飼ったら正気じゃいられないから飼わない(笑)。あえて動物と距離をとっています」と答えると、イヌ科であるハイイロオオカミを演じる川上が犬を飼っていること、ドワーフウサギを演じる桑江が実家でウサギを飼っていたことを明かした。これを受け、川上が竹中に「……ってことは、シカを飼ってた?」と話題を振ると、竹中は「ザリガニしか飼ったことない(笑)」と言い、出席者たちを笑わせた。
自身の演じるキャラクターの印象を問われた川上は「自分とレゴシは似ている」と言い、「僕は目つきが悪くて体が大きいから、ヤンチャだと勘違いされがちで。めちゃくちゃしゃべるので、コミュ力が高くてポジティブそうだと言われるんですけど、本当はネガティブです。レゴシも本当は肉食獣としての生き方があるのに、オオカミらしさを隠している。そこがリンクしているなって」と、共通点を分析する。
原作で印象に残ってるシーンを質問されると、桑江はレゴシがジュノにダンスを教えるシーンを挙げて「ジャージを脱いでTシャツ姿になるところが、すごく“キュン”ポイントです。腕のスジが見えて『やっぱりこの人カッコいいよ』ってなるシーンで、『わかる! それ、人間界でも同じ!』みたいな」と熱弁を振るった。また竹中は、レゴシと食殺犯の対決における、あるショッキングなシーンが好きだと話す。これを聞いた板垣は「あそこ、めっちゃ炎上しましたけどね」と苦笑いしつつ「その場面を好きと言ってもらえるのはうれしい」と喜んだ。
取材会では、主人公のレゴシが作中で演劇部に所属している理由を、板垣が明かす場面も。板垣は「初期はかなりふわっとストーリーを考えていたので、『ここで伏線を』とか『この設定は大事』という作り方はしていなかった」と前置きし、「舞台裏にすごく興味があるので、観劇しながらその裏側を想像して楽しんでいるんです。今思うと、そこに魅力を感じて演劇部にしたんだろうなって」と回答した。
また今回の舞台版では脚本・演出を伊勢直弘が担当する。川上、竹中、桑江はいずれも初めて伊勢と仕事をすると言い、竹中は「優しい方だと聞いているのでホッとしています(笑)」とコメント。板垣に「怖い演出さんもいるんですか?」と水を向けられると、川上が「いますねえ……」と即答し、会場を笑いで包んだ。
最後に川上が「動物でありながら人間の生々しさが表れているので、その物語を人間が演じるところに注目してほしいです。こういうビジュアルですけど、ヒューマンドラマを見てると思ってもらえるような作品にしたい。個人的にはレゴシの心を大切にしながら、『BEASTARS』の世界観を皆さんと共有できたらいいなと思います」と意気込みを述べた。
「BEASTARS」は「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)で連載中のマンガ。作中では、二足歩行の肉食動物と草食動物が共生する世界を舞台にした“動物版ヒューマンドラマ”が描かれる。公演は4月30日から5月4日まで東京・日経ホール、5月8日から10日まで大阪・松下IMPホールにて。
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「BEASTARS THE STAGE」
2020年4月30日(木)~5月4日(月・祝)
東京都 日経ホール
2020年5月8日(金)~10日(日)
大阪府 松下IMPホール
原作:
脚本・演出:伊勢直弘
キャスト
レゴシ:
ルイ:
ハル:
ゴウヒン:谷口賢志
ジュノ:佐倉花怜
ビル:田中彪
ジャック:伊崎龍次郎
ほか
※2020年3月31日追記:本公演は新型コロナウイルスの影響で中止になりました。
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黒後家たみこ😷 @TamikoKurogoke
ここまで出来上がってたのにコロナの影響で上演できなかったの本当にもったいなかった。 https://t.co/CkhztnUPJW