濱田めぐみ&パク・ヘナの共通点は“強さ”「デスノートTHE MUSICAL」裏話も

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濱田めぐみとパク・ヘナの合同取材会が、12月中旬に東京都内で実施された。

左からパク・ヘナ、濱田めぐみ。

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パク・ヘナ

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韓国の「ウィキッド」エルファバ役や、映画「アナと雪の女王」韓国版でエルサ役の歌唱を担当しているパクは、1月から東京ほかで上演される「デスノートTHE MUSICAL」に死神 レム役で出演。同作の日本版の初演、再演でレムを演じた濱田と共に、互いの共通点や役作りなどについて語ってもらった。

韓国版でも同役を演じたパクは、今回の「デスノート」への参加を決めた理由を「レムをまた演じたいと思ったし、日本で舞台に出ることにも興味があったので、ためらう理由はありませんでした」と述べる。濱田は韓国版を観劇したことに触れ、「私が思い描いたレムと彼女の演じたレムの根幹が同じだと感じました。だから不思議と今日が初対面だと思えません」とパクに視線を送った。

左からパク・ヘナ、濱田めぐみ。

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2人は「ウィキッド」エルファバ役、「フランケンシュタイン」エレン / エヴァ役など、日本と韓国でいくつかの同じ役を演じている。濱田が「雰囲気が似てるのかな? 声質が近いのかも」と共通点を分析すると、パクは濱田に「あの、めぐみさんは強い役が多いですか?」と日本語で質問。濱田が「エルファバとかアイーダみたいな、力強い役が多いです(笑)」と答えると、パクは「私もそうなんです!」と破顔し、打ち解けた様子を見せた。

記者から「弥海砂のために犠牲になるレムをどう捉えているか?」と尋ねられると、パクは「私なら同じことができるだろうか?と考えましたし、人間として最も大切なのは愛だと感じました」と真剣な表情で述べる。さらにパクは、十字架のような形の器具で拘束された海砂の足元に、レムが屈み込んで「愚かな愛」を歌う場面に触れ、「演出の栗山さんから、ピエタの絵をもとに作ったシーンだと聞きました。私はクリスチャンですが、あのシーンは本当に涙が出ますね。だけど涙が溢れてきて、すごく歌いにくいんです……(笑)」とジェスチャーを交えながら裏話を明かした。

左からパク・ヘナ、濱田めぐみ。

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「私も同じ悩みがあった!」とうなずく濱田は「屈んで下を向いたまま歌い出すなんて『無理!』と思ったら、結局できてしまった」と笑い交じりに話す。濱田はそのシーンで「肉体が邪魔だと思った」と言い、「私たちは肉体を持った人間なので、誰かのために身を投げだすとき、震えてしびれたり、涙が出たりと、さまざまな生理現象が起きるんです。言葉では表現できない思いが溢れてきて、なかなか歌い出せなかった。それに(海砂役を演じた唯月)ふうかが目隠しの下で泣いていて、涙が頬を伝うのが見えて……演じていて毎回予期せぬ感情が駆け巡るので驚きましたし、レムからはすごく勉強させてもらいました」と、当時を振り返った。

濱田は「デスノート」初演を、歌い方や歌詞についてスタッフと打ち合わせを重ねながら作り上げていったと言う。数々の作品でオリジナルキャストを務めてきた濱田は、初演作のクリエーションについて「初演は桁違いに大変。ゼロからのスタートだからなかなか『完成した』と思えませんが、お客様に自信を持ってお届けしたいし……」と苦労を語る。韓国でさまざまな作品のオリジナルキャストを務めたパクも「そうですよね」と同意を示し、「でも初演のキャストになると、『私がこの役を作り上げるんだ』というやりがいがあります」と言葉に力を込めた。

左からパク・ヘナ、濱田めぐみ。

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和気あいあいとした雰囲気の中、約1時間にわたって行われた取材会では、質問の答えに迷って「ふうむ……」とうなるパクに、濱田が「かわいい(笑)」と漏らし、記者たちを和ませる場面も。また日本語の発音に苦戦していると言うパクは「“時間”という言葉が難しい。『まだ時間はある』というレムのセリフがどうしても言えず、ノートに何度もセリフを書いていたら、リューク役の横田(栄司)さんに『かわいそう……』と心配されました(笑)」と稽古場でのエピソードを披露。これを受けた濱田も「かわいそうに……!」とパクの背中をさすりながらねぎらい、「きっと大丈夫だよ!」と笑顔でパクにエールを送った。

パクが出演する「デスノートTHE MUSICAL」は、1月20日から2月9日までの東京・東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)公演を皮切りに、3月8日まで静岡、大阪、福岡にて。また濱田が出演するミュージカル「シャボン玉とんだ 宇宙(ソラ)までとんだ」東京公演は、1月7日から2月2日まで東京・シアタークリエで行われる。

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「デスノートTHE MUSICAL」

2020年1月20日(月)~2月9日(日)
東京都 東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)

2020年2月22日(土)・23日(日)
静岡県 静岡市清水文化会館(マリナート)

2020年2月29日(土)・3月1日(日)
大阪府 梅田芸術劇場 メインホール

2020年3月6日(金)~8日(日)
福岡県 博多座

脚本:アイヴァン・メンチェル
作詞:ジャック・マーフィー
翻訳:徐賀世子
訳詞:高橋亜子
演出:栗山民也
音楽:フランク・ワイルドホーン
出演:村井良大、甲斐翔真、高橋颯 / 吉柳咲良、西田ひらり / パク・ヘナ、横田栄司、今井清隆 / 川口竜也、小原悠輝、金子大介、鎌田誠樹、上條駿、長尾哲平、廣瀬真平、藤田宏樹、本多釈人、松谷嵐、渡辺崇人、石丸椎菜、大内唯、コリ伽路、華花、濱平奈津美、妃白ゆあ、町屋美咲、湊陽奈、森莉那

※高橋颯の「高」ははしご高、濱平奈津美の「濱」は異体字が正式表記。

ミュージカル「シャボン玉とんだ 宇宙(ソラ)までとんだ」

2020年1月7日(火)~2月2日(日)
東京都 シアタークリエ

2020年2月7日(金)~9日(日)
福岡県 福岡市民会館

2020年2月12日(水)~15日(土)
大阪府 新歌舞伎座

原作:筒井広志「アルファ・ケンタウリからの客」
演出:小林香
出演:井上芳雄、咲妃みゆ / 畠中洋、吉野圭吾、濱田めぐみ、上原理生、仙名彩世、内藤大希、北川理恵、大月さゆ、川口大地、横田剛基、松田未莉亜、早川一矢、松野乃知、相川忍、井上一馬、藤咲みどり、照井裕隆、福井晶一 / 土居裕子

※東京公演では吉野圭吾と福井晶一がWキャストで出演し、全国公演では吉野がシングルキャスト。
※全国公演では濱田めぐみに代わり、月影瞳が出演。

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