「ゲゲゲの先生へ」明日開幕、佐々木蔵之介「目に見えないモノたちの気配を」

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前川知大が脚本・演出を務める「ゲゲゲの先生へ」が明日10月8日に東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて開幕。初日に先駆けて本日10月7日に公開ゲネプロが行われた。

「ゲゲゲの先生へ」より。(撮影:田中亜紀)

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「ゲゲゲの先生へ」より。(撮影:田中亜紀)

「ゲゲゲの先生へ」より。(撮影:田中亜紀)[拡大]

本作では、水木しげるの世界観をもとにした前川のオリジナルストーリーに、いくつかの原作短編のエピソードを織り込んだ作品世界が展開。“平成60年”の人口が激減した日本を舞台に、とある廃村に暮らす半妖の男を軸としたストーリーが繰り広げられる。

「ゲゲゲの先生へ」より。(撮影:田中亜紀)

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キャストには、ねずみ男をモチーフにした半妖の主人公・根津役の佐々木蔵之介のほか、松雪泰子白石加代子水田航生水上京香手塚とおる池谷のぶえ浜田信也盛隆二森下創大窪人衛が名を連ねている。

「ゲゲゲの先生へ」より。(撮影:田中亜紀)

「ゲゲゲの先生へ」より。(撮影:田中亜紀)[拡大]

前川は開幕に際し、「水木しげる作品には、幼い頃から当たり前のように接していて大きな影響を受けています。この作品が恩返しになってくれたら幸いです」とコメント。佐々木も「楽しくて、懐かしくて、ちょっと寂しい、水木さんらしい作品になったと思います。どんな『目に見えないモノたち』が現れるのか、その気配をぜひ劇場で感じてください」と手応えを述べている。

東京公演は10月21日まで行われ、10月27・28日に長野・まつもと市民芸術館 主ホール、11月2日から5日まで大阪・森ノ宮ピロティホール、11月9日から11日まで愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール、11月14日に宮崎・メディキット県民文化センター 演劇ホール、11月17・18日に福岡・北九州芸術劇場 大ホール、11月22・23日に新潟・りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館で上演される。

前川知大コメント

今回集まっていただけたキャストの方々は、人間、妖怪、半妖怪と担う役割はそれぞれですが、「妖怪は自然に、人間はグロテスクに」という水木作品のテイストに基づいた演技や表現の住み分けを、両者の狭間にいる半妖怪の根津=佐々木蔵之介さんを始めとする11人全員が、本当に見事に果たしてくれています。水木しげる作品には、幼い頃から当たり前のように接していて大きな影響を受けています。この作品が恩返しになってくれたら幸いです。

佐々木蔵之介コメント

4年ぶり、5回目になる前川作品ですが、日々の稽古を踏まえて戯曲ごと更新していくような作品作りを楽しみました。水木先生の作品・世界観を丸ごと演劇に取り込む、という試みは、とても面白いです。前川さんの水木さんへの惚れ込みようと、嬉々として語ってくれるその熱が日々、俳優たちにも伝染ってきて、僕自身も水木さんの漫画だけでなくその破天荒なエピソードひとつひとつに心惹かれて、どんどん好きになっています。今回演じる根津は、水木さんもとても愛着を持っていたキャラクター・ねずみ男と、水木さんご自身を重ねて作られた登場人物。怠け者でずる賢く、頭の中は金の事ばかり……と、妖怪なのにとっても人間臭い役。楽しくて、懐かしくて、ちょっと寂しい、水木さんらしい作品になったと思います。どんな「目に見えないモノたち」が現れるのか、その気配をぜひ劇場で感じてください。

松雪泰子コメント

水木作品へのオマージュと、コラージュという今回の作品は、沢山のピースを組み合わせて、構築するパズルの様な稽古でした。何層にも、アイデアを重ねては壊し、再構築し、ベストな形に創り上げて行く稽古場は、役者全員が高い集中力で、毎日稽古に臨み体現し探して行く。そして、それを前川さんの感じている水木作品の世界観に落とし込んで行く。とても有意義な稽古場でした。前川さんが感じている水木作品、そして水木さんの感性、人間性を作品を、役者が身体を使い体現して行くのは、なかなか高度。水木作品がもつユーモアや社会風刺、そして精霊とされる妖怪。そしてその全てを包むなんとも言えない寂しさ。水木先生の描く背景には、いつもそれが漂っている。その感覚をつかむべく、稽古の合間も水木作品に触れ続けながら、この空気感を体現するにはどうしたら。。と、全員で模索する日々でした。前川さんの稽古は、パティシエが材料を何層にも何層にも重ね、まるでミルフィーユを作っているみたいだなあと感じていました。毎日毎日、違う味わいの層が重なって行く。重なって行く度に、驚かされる事が多く。楽しんでいました。私の中の前川さんは、水木作品のパティシエ。出来上がった作品が、極上の味わいになる様にこれから私達がしっかりと、水木作品の質感を体現していきたいと思います。

白石加代子コメント

軽い日常的な会話で紡がれながら、内実は奥深い戯曲。自分が今まで取り組んだことのないタイプに感じます。ブラック・コメディ、怪談、SF。色々な要素が、幾つもの層になっているようで、場面によって見え方が違う。それを演出家としても丁寧に一場ずつ立ち上げ、俳優たちから出て来るものも尊重してくださるので、共演の方たちとも少しずつ近づき、理解し合える良い稽古場でした。平易な日常と地続きのその裏側、特に淡い境い目のところを楽しくお客様に提示するところが、前川作品の魅力だと思っています。

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「ゲゲゲの先生へ」

2018年10月8日(月・祝)~21日(日)
東京都 東京芸術劇場 プレイハウス

2018年10月27日(土)・28日(日)
長野県 まつもと市民芸術館 主ホール

2018年11月2日(金)~5日(月)
大阪府 森ノ宮ピロティホール

2018年11月9日(金)~11日(日)
愛知県 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール

2018年11月14日(水)
宮崎県 メディキット県民文化センター 演劇ホール

2018年11月17日(土)・18日(日)
福岡県 北九州芸術劇場 大ホール

2018年11月22日(木)・23日(金・祝)
新潟県 りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館

原案:水木しげる
脚本・演出:前川知大
出演:佐々木蔵之介松雪泰子 / 水田航生水上京香 / 手塚とおる池谷のぶえ / 浜田信也盛隆二森下創大窪人衛 / 白石加代子

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読者の反応

えだ C102 日曜日 東地区 “F” ブロックー01a @prsy3

水木作品の舞台化(オマージュ)は「ゲゲゲの先生へ」しか見たことないけど、配役も本も美術もすごくよかった いけたにのぶえさん大好きになった
https://t.co/aMysm0yHD2

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