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ある子供の死を巡る愛の物語、文学座4月アトリエの会「最後の炎」本日開幕

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文学座4月アトリエの会 ドイツ現代演劇「最後の炎」より。(撮影:宮川舞子)

文学座4月アトリエの会 ドイツ現代演劇「最後の炎」より。(撮影:宮川舞子)

文学座4月アトリエの会 ドイツ現代演劇「最後の炎」が本日4月14日に開幕する。

2018年の文学座アトリエの会では、昨年掲げたテーマである“新しいセリフとの出会い”を踏襲しつつ、“戦後再考”という視点から現代を見つめ直すことをテーマに作品を上演する。今回はドイツ現代演劇を代表するデーア・ローアーの「最後の炎」に挑む。

紛争地域からの帰還兵は、ある自動車を追跡していたパトカーが子供をはねるところを偶然目撃してしまった。事故死した子供の家族、パトカーを運転していた警官、自動車を運転していた青年、青年に車を貸した元教師、そして事故を目撃した帰還兵と、交わるはずのなかった人々の日常が1つの死によって結び付けられ……。

演出を手がけるのは、昨年2017年末にノゾエ征爾作「鳩に水をやる」で劇団での演出デビューを果たした生田みゆき。出演には倉野章子、高橋紀恵、大場泰正、松井工、鬼頭典子、上田桃子、西岡野人、奥田一平が名を連ねている。

上演に向けて生田は「歴史の教科書には記されない小さな記憶を丹念に拾い集めたようなセリフを足掛かりにしつつ、現代という時代、私たちという存在、そして愛を、確かにアトリエ空間に浮かび上がらせたいと思います」と意気込みを述べている。公演は28日まで東京・文学座アトリエにて。

生田みゆきコメント

1人の子どもの不幸な交通事故をきっかけに、人生が否応なく変わっていくさまを静かに描くこの作品は、耐えきれない現実の痛みをやさしさで消し去ろうと絡み合う、無名の人々の愛の物語です。失われた真実を模索するような作家の言葉は、この混沌とした現実に何とか立ち向かおうとする決意に満ちて聴こえます。歴史の教科書には記されない小さな記憶を丹念に拾い集めたようなセリフを足掛かりにしつつ、現代という時代、私たちという存在、そして愛を、確かにアトリエ空間に浮かび上がらせたいと思います。

文学座4月アトリエの会 ドイツ現代演劇「最後の炎」

2018年4月14日(土)~28日(土)
東京都 文学座アトリエ

作:デーア・ローアー
演出:生田みゆき
出演:倉野章子、高橋紀恵、大場泰正、松井工、鬼頭典子、上田桃子、西岡野人、奥田一平

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