上海歌舞団のプリンシパル来日、草刈民代が舞劇「朱鷺」の魅力を分析

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8月より開催される上海歌舞団の舞劇「朱鷺」日本ツアーの制作発表記者会見が、本日7月19日に行われた。

「舞劇『朱鷺』」制作発表記者会見より。左から王佳俊、トキのポーズを披露する朱潔静、草刈民代。

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「舞劇『朱鷺』」制作発表記者会見より。左から王佳俊、朱潔静。

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本作は地上に舞い降りた朱鷺(トキ)の精・ジエと人間の青年・ジュンが1000年の時を越えて綴る愛の物語。ジエ役を女性プリンシパル・朱潔静が演じ、ジュン役を男性プリンシパルの王佳俊が務める。

「舞劇『朱鷺』」制作発表記者会見より。朱潔静。

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会見には朱、王が登壇。朱は「こんにちは、朱潔静です」と日本語で挨拶し、「また日本に来ることができてとても光栄です。公演がとても楽しみです」と述べる。王も「王佳俊です。どうぞよろしくお願いいたします」と、まず日本語で挨拶すると「前回は日本のお客様の温かい心をいただくことができて感動しました。また日本に来れてうれしく思っています」とコメントした。

「舞劇『朱鷺』」制作発表記者会見より。王佳俊。

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続いて、上海歌舞団の団長で、本作の総合プロデューサーを務める陳飛華が登壇。「今回は3回目の日本公演ですが、ちょうど日中国交正常化45周年という記念すべき年に公演ができて喜ばしいです。上海歌舞団は70人以上の大きなチームで参ります。2年を経て、作品にも調整を加え、自信を持ってお届けします。今回はさらに深い文化交流を目指し、作品を通じて50年、100年と文化交流が続けばいいなと思っております。作品の大きな主題は“地球・生命・人類”。必ず共感していただけると思います」と力強く述べた。

「朱鷺」日本公演実行委員会の顧問である河村建夫衆議院議員は「日中友好の証となる事業にふさわしい公演だと思っております。多くの方にご覧いただきたいです」と挨拶。また実行委員会の最高顧問である二階俊博衆議院議員からの祝いの言葉も届けられた。そして中華人民共和国駐日本国大使館 文化参事官の陳諍は「2015年のツアー公演を拝見させていただき、すごく感動しました。大使館としましても全面的にバックアップしていくつもりです」と宣言した。

「舞劇『朱鷺』」制作発表記者会見より。草刈民代。

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会見には日本公演のオフィシャルサポーターを務める草刈民代が登場。草刈は「バレリーナとして活動していた時、3人の中国人パートナーと踊ったことがありました。自分のプロデュース公演に中国のダンサーを招いたこともあります。中国の方の踊りの素晴らしさはよく知っていますので、この公演にはとっても興味を持っています」と語る。本作については「第一印象はバレエでもなくコンテンポラリーダンスでもなく、これはどういうカテゴリーのものだろうかと考えました。中国の振付家と中国人のダンサーたちでなければ、こういった作品にはなっていないと強く思います。中国の古典的なトレーニングを受けた人でなければこのような動きのディテールにはならないですし、首の動かし方ひとつとっても他の国の人には、なかなかできることではない。鳥の表現には中国の舞踊の歴史や形が投影されていると感じました。これは唯一無二の作品だと思います」と熱く語った。

さらに草刈は「一糸乱れぬ群舞は日本人も得意とするところだと思います。『朱鷺』の群舞では圧倒的に美しい動きで鳥が表現されています。そのスケール感が作品の魅力のひとつですね。何年も同じトレーニングを受けている人たちが集まらないとできません。舞踊団の歴史とトレーニングのレベルの高さ、中国の古典的な舞踊から進化させた動きが振付に昇華されています」と分析した。

「舞劇『朱鷺』」制作発表記者会見より。左から王佳俊、トキのポーズを披露する王佳俊。

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朱は本作の見どころについて「舞台美術や照明、振付、ダンサー、すべての面においてアジアの美学や魅力を込めました」と述べ、24羽のトキが登場する群舞シーンのポーズを実演。朱は「高貴であることを表したいのですが、派手ではなく、細やかな美しさを見せたいんです。私たちダンサーは舞台上でどうしても派手な動作で表現してしまいますが、この作品に必要なのは細かいポーズです」と解説。「私たちは動物園のトキを見に行って、トキの日常生活をつぶさに観察し、リハ室に持って帰って動作に変えてきました」とエピソードを語った。

「舞劇『朱鷺』」制作発表記者会見より。王佳俊。

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これを受けて王は「群舞のシーンは美しく、稽古をずっと見ていました。この作品は100公演以上やってきましたが、私はいつもこのシーンを舞台袖から観ています。ぜひ群舞を観ていただきたいです」と観客に呼びかける。また「第2幕の後半部分は、前半の昔の時代のシーンと違った作りで、現代の無味乾燥とした世界観を表現しています。踊りもロボットのような動きをつけています。現代社会を表現するにはコンテンポラリーの手法が合っていました」と明かした。

「舞劇『朱鷺』」制作発表記者会見より。左から王佳俊、朱潔静。

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子供の頃から共に踊ってきたという朱と王。朱は「2人は1995年に舞踊学校に入ってから、もう22年も一緒に踊っています。今では阿吽の呼吸で踊ることができ、とてもいいパートナーですが、実は性格は正反対。王さんは舞台の上では山のようにどっしりして、私は水が流れるように柔らかな感じです。でも実生活では私が山で王さんが水なんです。王さんは無口で、常に私ばかりしゃべっています。王さんは女性ダンサーが100パーセント安心して心と体を預けられるダンスパートナーだと思います」と賛辞を送る。日本のアニメが大好きという意外な一面を持つ王は「アニメも好きですが、日本のカレーやラーメンが大好きなんです。舞台が終わってラーメンを食べにいくのが至福の時間です」と笑顔をこぼした。朱は日本公演について「日本のお客さんは見る目が高く、要求も高いです。濃厚なアジアの文化や美しさをお客様と共有できるよう、初心に戻って踊りたいです」と意気込んだ。

「舞劇『朱鷺』」制作発表記者会見より。風呂敷にスイカを入れる様子。

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また会見では「朱鷺」オリジナル風呂敷が披露された。朱が風呂敷の角を結び、エコバッグに変身させると「本作の主題は環境保護なので、各人がエコに務めて参りましょう!」と呼びかけ、登場したスイカをバッグに入れて見せた。この風呂敷が付属するチケットは、明日7月20日から販売される。

「舞劇『朱鷺』」制作発表記者会見より。朱潔静。

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最後に草刈は「王さんは女性を美しく見せるセンスに長けている人。朱さんは繊細な表現ができる豊かなダンサーだと思います。女性たちの群舞が多い作品はなかなかないですし、8月にはさらに素晴らしい作品になっているだろうと確信しております」と期待を語った。公演は8月から9月にかけ東京・Bunkamuraオーチャードホールと東京国際フォーラム ホールC、愛知・愛知県芸術劇場 大ホール、大阪・オリックス劇場にて。なお7月30日11:00からBS-TBSにて「朱鷺」の特別番組が放送される。

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「舞劇『朱鷺』」

2017年8月29日(火)・30日(水)
東京都 Bunkamuraオーチャードホール

2017年9月6日(水)~10日(日)
東京都 東京国際フォーラム ホールC

2017年9月2日(土)・3日(日)
愛知県 愛知県芸術劇場 大ホール

2017年9月13日(水)・14日(木)
大阪府 オリックス劇場

出演:朱潔静、王佳俊 ほか

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someya @hanryusomeya

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