キャロル・キングの半生を彼女の名曲と共に綴る本作。公開稽古では作中の5つの歌唱シーンが展開され、キャロル役の水樹と平原をはじめ、キャスト陣が力強い演技と熱い歌声を披露した。
公開稽古後に行われた記者会見には2人に加え、
キャロルの友人である作曲家、バリー・マン役の中川は「2人のキャロルが決まったと聞いたときに、日本で新たなミュージカルシーンが生まれるんだなとドキドキしました」と期待を寄せ、キャロルの夫ジェリー・ゴフィン役を演じる伊礼は「作中のナンバーは現代的にアレンジされているのもあって、すごく聴きやすいです。それと、ミュージカルと謳っていますが、ほぼストレートプレイの舞台です」と作品について言及した。
バリーとコンビを組む作詞家、シンシア・ワイル役のソニンは「さっき演じたのはラブシーンだったんですけど、あれが唯一ロマンチックなシーンで、あとはテンポよく、夫婦漫才みたいな感じです。音楽も楽しめるけど、笑いもあって老若男女が楽しめるストーリーだと思います」と公開した場面について解説。プロデューサーのドニー・カーシュナー役の武田は「皆さん今日僕がどこにいたかわかりましたか? 今日抜粋したシーンではたまたま出番が少なかったんですけど、作品の中では重要な役どころを演じてます」と取材陣の笑いを誘った。
記者から役を演じて気がついたことを聞かれると、水樹は「キャロルの強さ、諦めない心で前に進む湧き上がるエネルギーを感じました。何かを成し遂げる人って違うんだなって」と答え、平原は「壮絶な思いを抱えながら名曲を作り出していくことは、肝が座っていないとできないことだなと。キャロルは誰も傷つけない、常に愛を持って生きてきた人なので、そういう人間的な魅力が出るような演技をしたいなと思いながら稽古しています」と思いを述べた。
また中川は「僕はまだバリー・マンという人物を模索している最中ですが、実在する人物を演じるのは楽しいです」と明かし、伊礼は「一言皆さんにお伝えたいのは、浮気はよくないということです」とジョークを交えつつ、キャロルからほかの女性に浮気するジェリーという役どころを紹介した。
さらに、アーティスト活動とは別に、役として歌うことで発見したことについて、水樹は「声優としてキャラクターソングを歌うことで、役として歌うことにはトライしてきたんですが、今までは声だけで表現してきたので、今回体全体で表現することがいかに難しいかということを感じてます」とコメント。
今作で2度目のミュージカル出演となる平原は「普段歌うときは目をつぶることがあるんですけど、ミュージカルをやり始めてからは、最近目開いてるなあって。それと、キャロルの歌い方をすることで自分の声も強くなって音楽活動にも役立っているし、自分が今まで生きてきたことを参考に役を演じられています」と自身に起こった変化を語った。公演は7月26日から8月26日まで東京・帝国劇場にて。
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ミュージカル「ビューティフル」
2017年7月26日(水)~8月26日(土)
東京都 帝国劇場
脚本:ダグラス・マクグラス
音楽・詞:ジェリー・ゴフィン&キャロル・キング、バリー・マン&シンシア・ワイル
演出:マーク・ブルーニ
振付:ジョシュ・プリンス
翻訳:目黒条
訳詞:湯川れい子
日本版演出アドバイザー:
音楽監督:前嶋康明
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