昼の部は「初帆上成駒宝船(ほあげていおうたからぶね)」「女暫(おんなしばらく)」「お染久松 浮塒鴎(うきねのともどり)」「極付幡随長兵衛(きわめつきばんずいちょうべえ)」を披露。芝翫は「極付幡随長兵衛」と夜の部の「熊谷陣屋」に出演する。
昼の部の幕開けを飾る「初帆上成駒宝船」は美術家・山口晃と寛徳山人の作による、橋之助、福之助、歌之助の襲名を祝う新作舞踊。3人はせり上がりで舞台に登場し、叔母の中村梅彌が振りを付けた舞を披露する。中盤に浅葱幕が振り落とされると、背景画は鶴亀から一変、舞台は現代の東京となり、歌舞伎座とそこに向かう人々が描かれる。舞台中央には宝船が登場し、はちまき姿になった3人が勇ましく足を踏み鳴らす。
「極付幡随長兵衛」は、襲名後初の親子共演となる演目。昨年2015年に平成中村座でも同作で共演した実の親子である4人が、親分子分として見せる絆に注目したい。劇中劇「公平法問諍」から始まる本作は、客席の土間から喧嘩をたしなめる幡随院長兵衛を演じる芝翫が、実際に歌舞伎座の客席扉から登場するのでお楽しみに。“湯殿の長兵衛”の通称で知られるように、ラストは騒ぎを収めるため、
「女暫」では、この日、女ながらに大力の巴御前を演じる
夜の部は4人の襲名披露口上に加え「外郎売(ういろううり)」、
※記事初出時、一部キャプションに誤りがありました。訂正してお詫びいたします。
「芸術祭十月大歌舞伎」
2016年10月2日(日)~26日(水)
東京都 歌舞伎座
昼の部:「初帆上成駒宝船」「女暫」「お染久松 浮塒鴎」「極付幡随長兵衛」
夜の部:「外郎売」「襲名披露口上」「熊谷陣屋」「藤娘」
※「鴎」は旧字体が正式表記。
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