成功祈願(累供養)の場で萬壽は自身が今年、古希を迎えることについて触れ、「芝翫さんは還暦でございますが、まだまだ元気でおりますので、最後のところの殺しの場面などは、2人でいっぱい動きたいなと思っております(笑)」とコメント。演目について「初めて踊りました時、坂東玉三郎の兄に少し教えていただいたことを、しっかりと覚えていますので、今回もそうしようと思っております。お腹に子供がいることや、惚れてしまったことなど、物語を伝える前半の踊りよりも、そのあとの『駒下駄履いて~』のところの踊りが好きです。少し右足がわるくなっているというところなども、うまくみせられたらなと思っています」と意気込みを見せた。さらに、「『かさね』は舞踊劇ですが、ストーリー性もかなりありますし、最後は殺しになったりと見どころも多い演目です。今回はお客様がわかりづらくならないように補足をつけたり、唄がわかるように字幕も表示する予定でおります。また、劇場には、仮の斜めの花道を作りますし、学生の方も多くご来場されますから、場内を真っ暗にすると怖いかなと思いますので、あまり暗くしないようになど、鑑賞教室ならではの演出も楽しみにしてください」と呼びかけた。
歌舞伎鑑賞教室に3年続けて出演している芝翫は、「色彩間苅豆─かさね─」について、「子供歌舞伎」に出演したエピソードを話し、「今回は12年ぶりです。太い足の与右衛門では色気が出ないのでダイエットをして(笑)、若さあふれる芝居にしたいと思います。萬壽のお兄様とご一緒させていただけるのは、すごくありがたいことですので、精一杯勉強して勤めさせていただきたいと思います」と語った。また、「この演目の魅力の一つは、やはり清元の名曲です。なんて素敵な文句だろうといつも聞き惚れてしまいます。そして前半の絵にかいたような2人の姿、細かい芝居ではなくて、大らかさがある中で、あの2人というのを出せたら面白いですね」と期待を述べた。
なお、「解説 歌舞伎のみかた」では
令和7年7月歌舞伎鑑賞教室 / 親子で楽しむ歌舞伎教室「色彩間苅豆─かさね─」
2025年7月17日(木)〜26日(土)
東京都 ティアラこうとう 大ホール
出演
歌舞伎のみかた
解説:
ステージナタリー @stage_natalie
【会見レポート】中村萬壽・中村芝翫が成功祈願、芝翫は色気出すため「ダイエットをして若さあふれる芝居に」
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