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「あわれ彼女は娼婦」初日に浦井健治と蒼井優「段々歯車が狂っていく」

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「あわれ彼女は娼婦」より。(撮影:谷古宇正彦)

「あわれ彼女は娼婦」より。(撮影:谷古宇正彦)

「あわれ彼女は娼婦」が、昨日6月8日に東京・新国立劇場 中劇場にて幕を開けた。

本作は中世のイタリア、パルマ地方を舞台にしたジョン・フォードの代表作。純粋にお互いを愛するがゆえに過ちを犯してしまう兄妹を中心に、2人を取り巻く人々の欲望が描かれる。兄・ジョヴァンニを浦井健治、妹・アナベラを蒼井優が演じ、演出は栗山民也が手がける。

初日を終えた浦井は「近親相姦というのは理解しづらいですが、兄として大切な妹を守りたい気持ちから始まって、段々歯車が狂っていくのだと思っています」と本作を読み解き、「古典でありながら現代人にも共感できる部分が多くあると感じます。それがお客様に伝わるよう、エネルギーを持って演じ切りたいです」と意気込みを語っている。

蒼井は「何が『正しい』というのは人間が勝手に決めていることですよね。その点で、今を生きる私たちも考えさせられる作品です」とコメントを寄せ、「少女が恋をして母になり、最後には娼婦と呼ばれてしまう。その成長の早さをどう生き抜くかを、お客様にしっかりとお見せしていきたいです」と述べた。公演は6月26日まで。

浦井健治コメント

演出の栗山さんにジョヴァンニ役としてご指名いただき、「絶対にやりたい!」と思った作品です。
近親相姦というのは理解しづらいですが、兄として大切な妹を守りたい気持ちから始まって、
段々歯車が狂っていくのだと思っています。
ジョヴァンニとアナベラ兄妹の愛が純粋なほど、周囲の人々のエゴや欲望が浮き彫りに
なってくる仕組みで、古典でありながら現代人にも共感できる部分が多くあると感じます。
それがお客様に伝わるよう、エネルギーを持って演じ切りたいです。

蒼井優コメント

兄妹の悲恋だけでなく、むしろ人のモラルや常識を核として、人間の業をドラマチックに描いた舞台だと思います。何が「正しい」というのは人間が勝手に決めていることですよね。
その点で、今を生きる私たちも考えさせられる作品です。
また、栗山さん曰くアナベラは「女性の履歴を駆け抜けた女性」。少女が恋をして母になり、最後には娼婦と呼ばれてしまう。その成長の早さをどう生き抜くかを、お客様にしっかりとお見せしていきたいです。

「あわれ彼女は娼婦」

2016年6月8日(水)~26日(日)
東京都 新国立劇場 中劇場

作:ジョン・フォード
翻訳:小田島雄志
演出:栗山民也
出演:浦井健治蒼井優、伊礼彼方、大鷹明良春海四方佐藤誓、西尾まり、浅野雅博、横田栄司、宮菜穂子、前田一世、野坂弘、デシルバ安奈、川口高志、頼田昂治、寺内淳志、峰崎亮介(「崎」は立ち崎が正式表記)、坂川慶成、鈴木崇乃、斉藤綾香、高田実那(「高」ははしご高が正式表記)、大胡愛恵、石田圭祐、中嶋しゅう

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