ミュージカル「NO.6」メインビジュアル

テンミニ!10分でハマる舞台

第一印象はまさかの…!?今牧輝琉・古田一紀が語る、ミュージカル「NO.6」

素敵なカンパニーに巡り会えた奇跡

PRミュージカル「NO.6」

「テンミニ!10分でハマる舞台」では、クリエイターやキャストのミニインタビューやメッセージを通して、舞台の情報をぎゅっと凝縮して紹介。本特集では、あさのあつこのディストピア小説「NO.6」(講談社)の初舞台化作品、ミュージカル「NO.6」でW主演を務める今牧輝琉古田一紀に話を聞いた。今牧が演じるのは、人類が作り上げた理想都市“NO.6”の高級住宅街・クロノスで育ったエリートの少年・紫苑。一方の古田は、矯正施設から脱走した犯罪者・ネズミ役を務める。とある縁で結ばれた今牧と古田の2人に、互いの第一印象や、ミュージカル「NO.6」の見どころについて語ってもらった。

取材・/ 興野汐里

最初は怖かった!?180°変わった第一印象

ミュージカル「NO.6」の上演決定が発表された際、「ミュージカル『テニスの王子様』」シリーズで越前リョーマ役を演じた今牧と古田が共演することがファンの間で話題になった。特別な縁で結ばれた2人に、お互いの第一印象や稽古が進むにつれて新たに発見した一面について聞くと、今牧は「今はもうまったくそんなことは思わないんですけど、最初はめっちゃ怖かったです!(笑) 一紀さんは誰よりも汗をかいて稽古しているし、ストイックな方なので、『僕もこのくらいがんばらなきゃ』というプレッシャーがあったのかもしれないですね。稽古でご一緒するうちに、親しみやすい方だということがわかったので、今はお話ししていてすごく楽しいです」と古田に視線を送る。

古田は「ははは!」と今牧の反応に笑いつつ、「努力と技術でカバーしてきたけど、実は俺が意外と子供っぽいということが徐々にバレてきたのかな(笑)。それによって親しみやすさが出てきたのかもしれないですね。輝琉くんは、だんだんとエンジンがかかるタイプというイメージ。輝琉くんの力がフルに発揮されたとき、きっと自分たちの想像を超えてくると思うんですよ。“本気の輝琉くん”に出会うのが楽しみだし、そのとき自分がどんなふうに感じるかワクワクしています」と期待を語った。

今牧輝琉扮する紫苑。

今牧輝琉扮する紫苑。

「再会を必ず」というテーマがぴったりなカンパニー

10月下旬に行われた稽古場取材会では、紫苑とネズミが初めて出会うシーンや、紫苑の幼なじみ・沙布(熊谷彩春)と紫苑の母・火藍(入絵加奈子)の歌唱シーン、オールキャストによるオープニング曲の歌唱シーンが披露された。また稽古開始前には、古田がアクションシーンについて入念に打ち合わせを行っていた。

今牧いわく、「一紀さんのアクションシーンは本当にカッコいいですよ! 皆さん、楽しみにしていてください!」。古田も「舞台後半にアクションシーンが多く登場するので、期待していただければ。そのほかのネズミの見せ場といえば、立ち居振る舞いですかね。ネズミが生まれ持つ、どこか品があって優美な感じを出せたら良いなと思っています」とアピールした。

今牧に本作の注目ポイントを尋ねると、「自分としては、紫苑がネズミと出会ってどう変わっていくか、人間としてどのように成長していくか、紫苑の内面的な変化に注目してもらいたいですね。あとは、舞台装置も見どころの1つだと思います。今回、舞台装置が12変化するんですよ! 同じ舞台装置を使っていても、シーンによってまったく違う見え方になるんです。しかも『NO.6』の世界観を崩すことなく。これって本当にすごいことだと思います!」と瞳を輝かせる。

古田は「アンサンブルキャストの存在も大きいですね」と切り出し、「アンサンブルキャストがいる良さって、作品の世界観、たとえば町並みやキャラクターの心情などを細やかに表現できるところだと思うんです。プリンシパルキャストのみの作品だったら、そういった空気感を作り出すことはなかなか難しい。でも、アンサンブルキャストがいることで、『今、このキャラクターが立っている場所はこういう雰囲気なんだな』とか、『今、この町の人たちはこういう気持ちで過ごしているんだな』ということがより伝わると思います」と見どころを明かした。

今牧は古田の意見に同意しながら、「キャスト・スタッフの方々は本当に温かい人たちばかりで、こんなに居心地の良いカンパニーに巡り会えたことは本当に奇跡だと思うんです。顔合わせのとき、『久しぶりー!』『元気にしてた?』と再会を喜び合っているキャストの方々を見て、『再会を必ず』という作品のテーマがぴったりなカンパニーだと思いましたし、『ああ、みんな、「NO.6」に出演することが運命として決まっていたのかな』と感じました。稽古が進み、少し心に余裕が出てきたので、もっともっと積極的にアプローチして、みんなで上を目指せたらと思っています。どんな作品に仕上がるか、楽しみにしていてください!」と観客にメッセージを送った。

古田一紀扮するネズミ。

古田一紀扮するネズミ。

ミュージカル「NO.6」公式サイト

ミュージカル「NO.6」

2024年11月8日(金)~2024年11月17日(日) ※公演終了
東京都 天王洲 銀河劇場

2024年11月22日(金)~2024年11月24日(日)
大阪府 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

スタッフ

原作:あさのあつこ「NO.6」(講談社)
脚本・演出・音楽:浅井さやか
ステージング・振付:當間里美

出演

紫苑:今牧輝琉
ネズミ:古田一紀
沙布:熊谷彩春
イヌカシ:日暮誠志朗
楊眠:泰江和明
白衣の男:藤原祐規
火藍:入絵加奈子
力河:吉野圭吾

アンサンブル

元榮菜摘 / 山崎感音 / 池田航汰 / 石野滉貴 / 田代明 / 松島朱里 / 村田一紗 / 山川大智

※山崎感音の「崎」は立つ崎(たつさき)が正式表記。

公演・舞台情報

今牧輝琉(イママキヒカル)

今牧輝琉

11月20日、東京都生まれ。「ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン」「ミュージカル『新テニスの王子様』」で越前リョーマ役を演じ、注目を浴びる。2025年に上演される舞台「WIND BREAKER」、ミュージカル「贄姫と獣の王~the KING of BEASTS~」に出演予定。

古田一紀(フルタカズキ)

古田一紀

11月29日、東京都生まれ。俳優・声優。「ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン」の越前リョーマ役、Live Performance Stage「チア男子!!」の橋本一馬役などで知られるほか、声優としても活動し、「ディズニー ツイステッドワンダーランド」ほかに出演している。

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(c)あさのあつこ・講談社/ミュージカル「NO.6」製作委員会

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