Ozzfest Japan初開催でサバス、SLIPKNOT、日本勢が大活躍

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5月11、12日に千葉・幕張メッセ国際展示場9~11ホールでロックフェスティバル「Ozzfest Japan 2013」が開催された。

BLACK SABBATH (C)Ozzfest Japan

BLACK SABBATH (C)Ozzfest Japan

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SLIPKNOT (C)Ozzfest Japan

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SLASH FEATURING MYLES KENNEDY AND THE CONSPIRATORS  (C)Ozzfest Japan

SLASH FEATURING MYLES KENNEDY AND THE CONSPIRATORS (C)Ozzfest Japan

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「Ozzfest Japan 2013」会場の様子。   (C)Ozzfest Japan

「Ozzfest Japan 2013」会場の様子。 (C)Ozzfest Japan

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「Ozzfest Japan 2013」会場の様子。   (C)Ozzfest Japan

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オジー・オズボーンおよびその妻シャロン・オズボーンがオーガナイズする、ロック / メタル / パンクを軸にしたフェス「Ozzfest」。1996年にアメリカで第1回が行われて以降、ここ日本での開催を熱望する声が多かったが、今回BLACK SABBATHとSLIPKNOTをヘッドライナーに迎えてついに実施された。

■DAY 1(2013年5月11日)

開演時間1時間前からKNOCK OUT MONKEYARTEMAといった2組がオープニングアクトとして会場を温めると、いよいよ12:00にCROSSFAITHのライブがスタート。いきなり「Monolith」から攻めまくりのステージを展開していく。Koieは「Make some fuckin' noise! まだまだいけるよな!」と観客を煽り、THE PRODIGYのカバー「Omen」を含む攻撃的なセットリストでフロアを加熱させる。曲中ではサークルモッシュやウォールオブデスを促すようなアクションで観客を煽り、あっという間に出演時間の30分が過ぎていった。

イギリスのハードロックバンドTHE TREATMENTは、平均年齢18歳とは思えない王道ハードロックサウンドで観客を魅了し、続くFear, and Loathing in Las Vegasはスクリーム&オートチューンボイスと独特のエレクトロサウンドを融合させたバンドアンサンブルで、会場をさらにヒートアップ。ストレートなメロディックパンクを会場に響かせたNAMBA69のステージでは、難波章浩(Vo, B)が「ジャンルとかマジ関係ないと思うし、楽しんで帰ってください」とコメントしてHi-STANDARDの代表曲「STAY GOLD」を含む選曲でロックファンを喜ばせた。

この日の出演者の中では唯一正当派メロディックなヘヴィメタルを鳴らすGALNERYUSは、オープニングSEに続いて「THE PROMISED FLAG」からライブをスタートさせた。彼らは続く「MY LAST FAREWELL」でも透明感のあるハイトーンボイスと卓越した演奏力を提示。小野“SHO”正利(Vo)3曲目にして早くも「最後の曲です」と宣言すると、10数分にもわたる大作「ANGEL OF SALVATION」で圧倒的な歌と演奏、アンサンブルを見せつけ30分のステージを終えた。

MAN WITH A MISSIONは大舞台を恐れることもなく、いつもどおりにハイテンションなステージを展開。NIRVANA「Smells Like Teen Spirit」のカバーや「FLY AGAIN」といった人気曲に加え、SLIPKNOTのシド(Turntable)をゲストに迎えた「distance」など豪華なメニューでフェスに華を添えた。続くDEFTONESはシリアスで重厚なラウドロックサウンドで、会場の空気を一変していった。「My Own Summer (Shove It)」「Change (In the House of Flies)」「Digital Bath」など唯一無二の世界観を持つ楽曲を次々に演奏された。

今回の「Ozzfest Japan 2013」の中でもっとも異色の出演者と言えるももいろクローバーZは、気負うことなくアイドル然としたステージングで観客を圧倒させる。MCではいつも通りの自己紹介も披露され、ライブ後半ではNARASAKI(COALTAR OF THE DEEPERS)、和嶋慎治(人間椅子)がギタリストとしてゲスト参加し、「黒い週末」「労働讃歌」「猛烈宇宙交響曲・第七楽章『無限の愛』」でももクロと競演を果たした。

マキシマム ザ ホルモンのライブでは定番曲が次々に繰り出され、会場の熱気が急加速。ナヲ(Dr, Vo)が「Ozzfestへようこそ! Ozzfestが日本にやってきたぞーっ!」と叫ぶと、フロアを埋め尽くした観客は大声援で応える。そのままバンドは「『F』」「ぶっ生き返す!!」「爪爪爪」「恋のメガラバ」といった人気ナンバーを連発し、ヘッドライナー・SLIPKNOTのために最高のライブで場を演出した。

自身のバンドを引っさげて登場したスラッシュは、自身のオリジナル曲のほかGUNS N' ROSES「Nightrain」「My Michell」「Rocket Queen」、さらにはVELVET REVOLVER「Slither」のカバーを取り混ぜた豪華なセットリストを用意。最後はGUNS N' ROSESのライブでもラストナンバーとしておなじみの「Paradise City」で締めくくり、観客から喝采を浴びた。

そしてヘッドライナーのSLIPKNOTはメンバー全員が白を基調としたジャンプスーツを着用し、花火や火炎噴出など派手な演出とともに貫禄のステージングを披露。ファンにはおなじみとなったコリィ(Vo)の「ナカユビ立テロー!」「サワゲー!」といった日本語MCも次々に飛び出し、満員のフロアからは盛大な拍手と歓声が鳴り響く。ライブ後半、2010年に亡くなったポール・グレイ(B)のナンバーである「2」がステージ後方に大きく映し出されると、客席からはより一層大きな歓声が沸き起こり、バンドは「Duality」「Spit It Out」を連発してライブ本編を終えた。

アンコールでは「(sic)」「People = Shit」「Surfacing」と攻撃的なナンバーを立て続けに演奏。全20曲、約100分にわたるフルスケールと言っても過言ではない4年ぶりのライブは、大成功のうちに幕を閉じた。

■DAY 2(2013年5月12日)

BLACK SABBATHをヘッドライナーに迎えたこの日は、11:00からオープニングアクトとしてHEAD PHONES PRESIDENT、fadeがそれぞれ20分ながらもパワフルなステージを展開。続いて12:00から本編1組目のアーティストとなるcoldrainが、最新アルバム「THE REVELATION」からの楽曲を中心に攻撃的なライブを繰り広げた。そしてMCではMasato(Vo)が「中学の頃からこういう音楽を聴いてきたけど、ずっとマイナーだと言われてきた。でも前の奴らは後ろを、後ろの奴らは前のほうを観てくれ。こんなにたくさんの仲間がいるんだぜ。日本の力を見せてやろうぜ!」と観客を煽っていった。

ANTHEMは柴田直人(B)の胃がん手術後、そして本間大嗣(Dr)脱退後初となるライブを実施。初期の代表曲「BOUND TO BREAK」で勢いよくライブを開始させると、その後は最新作「BURNING OATH」を中心とする再結成後の楽曲を次々に披露した。曲の合間には柴田が「いろいろご心配おかけしましたが、僕も今日を楽しみにしていました」とファンに挨拶。坂本英三(Vo)は「日本のヘヴィメタルが最高だということを証明しようぜ!」と叫びながら、「IMMORTAL BIND」「ONSLAUGHT」で力強いシャウトを会場に響かせた。

ムックは「Mr.Liar」「塗り潰すなら臙脂」「G.G.」とメタリックかつダンサブルな楽曲で観客を沸かせ、AA=はデジタルな雰囲気を取り入れたサウンドで会場を熱狂の渦に巻き込んでいく。そしてこの日最初の海外勢となったSTEEL PANTHERは、往年のLAメタルチックな楽曲と「オッパイミセテー!」などコミカルなMCで会場のロックファンを楽しませた。続く人間椅子はBLACK SABBATHからの影響を感じさせる重々しい楽曲で、STEEL PANTHERとは異なる方向で観客を魅了。和嶋慎治は客席に向け「バンド生活25年、平成とともに歩んできました。このステージに立てることを誇りに思います」と感慨深げに挨拶をし、最後にBUDGIE「Breadfan」の日本語詞カバー「針の山」で30分にわたる“夢の舞台”を締めくくった。

SLIPKNOTのコリィ・テイラー(Vo)とジェイムズ・ルート(G)が在籍する別バンド、STONE SOURは昨年から今年にかけて連続リリースされた2枚のアルバム「ハウス・オブ・ゴールド・アンド・ボーンズ パート1」「ハウス・オブ・ゴールド・アンド・ボーンズ パート2」からの楽曲を軸に、50分におよぶ白熱のステージを披露。前日はマスクを付けていたためその表情を伺い知ることができなかったコリィも、この日は笑顔を見せながらフェスを楽しんでいる様子を見せた。またコリィはギターの弾き語りでALICE IN CHAINS「Nutshell」のカバーと、バンドの代表曲「Bother」をメドレーで歌い、観客を喜ばせた。

DIR EN GREYはオープニングSEに続いて「DIFFERENT SENSE」から勢いよくライブを開始。重く引きずるような独特のサウンドと、京(Vo)による変幻自在なボーカル、ステージ後方に映し出されたグロテスクな映像が相まって、彼らにしか作り出せない世界観を演出していった。そしてTOOLも映像を巧みに使ったステージングで、会場のファンを圧倒させる。しばらく新作を発表していない彼らだが、ライブはこれまでの発表してきたアルバムの中から人気のナンバーを中心に演奏し、充実の60分を提供した。

2日間のフェスを締めくくるのは、オジー・オズボーン(Vo)を含む編成では今回が初来日となるBLACK SABBATH。代表曲「War Pigs」からライブを開始すると、早くも会場中から観客の大合唱が鳴り響く。その後も彼らは初期4作品からの楽曲を立て続けに披露。40年以上も前に発表された楽曲にも関わらず、この日演奏された楽曲はまったく古さを感じさせず、有無を言わさぬ説得力と圧倒感を持ち合わせた歌と演奏で日本のロックファンを魅了し続けた。さらに6月にリリースされるニューアルバム「13」からの新曲「God Is Dead?」もいち早くプレイされ、観客を喜ばせた。「Children Of The Grave」で一度ライブ本編を終了させると、彼らはアンコールで「Sabbath Bloody Sabbath」のイントロから「Paranoid」へとつなげ、大盛り上がりの中90分にわたるライブを終了させた。

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