JO1が11人で初アリーナツアー完走、JAMとの揺るぎない絆を胸に「JO1の旅は続きます」

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JO1がアリーナツアー「2022 JO1 1ST ARENA LIVE TOUR ‘KIZUNA’」のファイナル公演を本日10月23日に東京・有明アリーナで開催した。

「2022 JO1 1ST ARENA LIVE TOUR ‘KIZUNA’」10月23日公演の様子。(c)LAPONE ENTERTAINMENT

「2022 JO1 1ST ARENA LIVE TOUR ‘KIZUNA’」10月23日公演の様子。(c)LAPONE ENTERTAINMENT

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JO1 (c)LAPONE ENTERTAINMENT

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「2022 JO1 1ST ARENA LIVE TOUR ‘KIZUNA’」は、JO1が5月にリリースした2ndアルバム「KIZUNA」のタイトルを冠したアリーナツアーで、デビューするやいなやコロナ禍で活動を制限されてきたJO1にとって、メンバー11人そろって臨む初のライブツアーとなった。9月3日の愛知公演を皮切りに大阪、神奈川を巡り、当初は9月22日の福岡会場でツアーが終えられる予定だったが、JAM(JO1ファンの呼称)の熱気に応えて追加公演の開催が決定し、5都市13公演で11万人を動員した。千秋楽の舞台となった有明アリーナに設置されたLEDには、「WELCOME TO 2022 JO1 1ST ARENA LIVE TOUR KIZUNA FINAL / Thanks, JAM」と、JAMへの感謝の言葉が添えられたビジュアルが掲示されていた。

開演時間を迎えると、ステージ両端に設置された半円状のモニタに、各メンバーを表現した絵文字のモチーフが隠されたオープニング映像が映し出される。11人が光の向こうへ歩を進めるところで映像は終了。真っ赤な紗幕が落とされ、熱気が立ち上る会場にJO1が姿を現した。全編バンドによる生演奏が行われ、楽曲の新たな魅力が引き出された今回のライブツアー。千秋楽となった本公演も、彼らの登場時にはエネルギーに満ちたバンドサウンドが会場に響き渡り会場の熱気を高めていた。

「2022 JO1 1ST ARENA LIVE TOUR ‘KIZUNA’」10月23日公演の様子。(c)LAPONE ENTERTAINMENT

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木全翔也の「上げてくぞ!!」という叫びとともに、疾走感あふれる「Move The Soul」でライブは勢いよく開幕。そのまま「Born To Be Wild」、大平祥生の「Tokyo, are you ready? Let's go!」という煽りを合図に銀テープが噴射されたのち「Algorithm」が披露された。会場が暗転し、不穏なエンジン音ともに披露されたのは、Stray Kidsの3RACHAがJO1に提供した楽曲「YOLO-konde」。無数に打ち上げられる豪快な花火の映像やあちこちに噴き上げられる炎の特効、激しく点滅しながら縦横無尽に動き回るライティングがパフォーマンスの凄みを増幅させる中、曲の途中では11人がセンターステージへ続く花道を駆け、会場のJAMを熱狂させる。中央のステージへ移動した彼らは、そのまま「Walk It Like I Talk It」で圧倒的なパフォーマンスを見せ、冒頭から5曲をノンストップで駆け抜けた。

佐藤景瑚 (c)LAPONE ENTERTAINMENT

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次から次へとハードなダンスナンバーを繰り出し、カリスマ性あふれるステージでJAMを圧倒したJO1だが、トークになると、彼らは人が変わったかのようにフレンドリーな空気を醸し出す。東京出身の白岩瑠姫は「ただいま東京ー!」と叫び、佐藤景瑚は「JAM? 昨日僕の夢に出てきましたか? やっぱりそうですよね。なんかドキドキしたんですよ」と昨晩の夢に言及。河野純喜は「お前らさあ! 今日オーラスだって言ってんじゃねえかよ! 盛り上げられるのかい!拍手が小さい!」となぜかキレ芸を発動させて笑わせ、川尻蓮は「1つだけお願いがあります。今日は俺らのために、ぶっ倒れるまで盛り上がってください!」とJAMへリクエストした。

川西拓実 (c)LAPONE ENTERTAINMENT

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川西拓実によるチャーミングな曲紹介を経て披露された「Shine A Light」は、生バンドによるアレンジでより祝祭感が高まり、会場はドリーミーな空気に包まれる。木全は自身のパートの歌詞に「ねえ 気付いてる? JAMを回る惑星」とアレンジを加え、彼らしい方法でJAMへ愛情を届けていた。その後彼らは一足早い冬の訪れを感じさせるウインターソング「僕らの季節」を続け、しなやかなパフォーマンスで神秘的なムードを作り上げた。

川尻蓮 (c)LAPONE ENTERTAINMENT

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ここでスクリーンにて、占い師に扮した川尻蓮がタロットカードでメンバーたちを占う幕間映像「占いの館“KIZUNA”」が上映される。「派手なヘアスタイルにしたいが、どんなふうにすればいいか(佐藤)」「宇宙人に会いたい(鶴房汐恩)」「どういうふうに喉のケアをすればいいか(河野)」「今後もお兄さんたちにずっと愛されたい(豆原一成)」などのメンバーたちの悩みを、次々にタロットで解決していく川尻。ほかにも、「1人でもお化け屋敷に行けるようになりたいです」と話す白岩に対して、自分も一緒にお化け屋敷に行くことを提案し「死ぬほど怖がらせてやる」と意気込む川尻の様子や、「JAMの皆さんにたくさん会いたいです」と相談を持ちかける大平の姿などが映し出されていた。

VTRの終盤、與那城奨が真剣な眼差しで「今後JO1がどうなっていくのか、ぜひ占ってください」と川尻に問うと、スクリーンには「JO1の絆は続きますか?」という文字が浮かび上がる。それに対して川尻は「君たちJO1はまもなくバラバラになってしまう……15分だけね」と告げ、会場は暗転。彼の言葉通り、これまで11人で一心同体のパフォーマンスを繰り広げていたJO1が3つのグループに分かれてステージを展開するユニットコーナーへ突入した。トップバッターは與那城、川尻、鶴房による「Running」。歌い出しは鶴房が務め、持ち前の透き通るような瑞々しいボーカルで歌い上げる。クライマックスの「君のそばにずっと いるよ」というパートでは願いを込めるかのようなピュアなハイトーンボイスを響かせ、多くの楽曲で聴き馴染みのあるドスの効いたラップとのギャップで会場をときめかせた。

大平祥生 (c)LAPONE ENTERTAINMENT

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河野、川西、木全、大平は「Get Inside Me」をさわやかにパフォーマンス。メンバーたちのジェスチャーに合わせて、スカイブルーに染まった会場のペンライトは波打つように上下に揺らされ、美しい景色が作り上げられた。ラストに登場したのは白岩、佐藤、金城碧海、豆原。「Are you ready!?」という白岩の荒々しいシャウトを合図に始まった「KungChiKiTa」で、4人はダンサーたちを従えながら縦横無尽にステージを駆け回り、時折声を枯らすほどの激しさで客席を煽りながら鬼気迫るステージを魅せた。なおユニットコーナーは2つの組み合わせが用意されており、別バージョンの公演では河野、川西、豆原によって「Dreamer」、川尻、白岩、佐藤、金城によって「ICARUS」、木全、大平、鶴房、與那城によって「So What」が披露されていた。

與那城奨 (c)LAPONE ENTERTAINMENT

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「『KungChiKiTa』すごかったねー!」とユニットステージの感想を語り合いながら與那城、川尻、鶴房がMCのためにステージに再登場。川尻は與那城に視線を向け「(声が)裏返ってたよね!」と、「Running」での彼の様子に言及しニヤリと笑みを浮かべる。それに対して與那城は、自身も冷や汗をかいたことを明かしつつ、「自分でもびっくりした!(笑)まあでもそんなこともありますよ、ライブですからね。いい思い出になったんじゃない?」と笑顔を見せた。その後ステージに合流した川西は「『そんなときもある』って聞こえてきたけど……そんなときはないよ」とリーダーをいじりつつ「それはない。……めっちゃよかった」と続け、彼の歌声を絶賛していた。

「2022 JO1 1ST ARENA LIVE TOUR ‘KIZUNA’」10月23日公演の様子。(c)LAPONE ENTERTAINMENT

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金城碧海 (c)LAPONE ENTERTAINMENT

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福岡公演までは「君のまま」が披露されてきたバラードパートだが、追加公演からここで代わりにセットリストに加わったのは「Be With You(足跡)」。ハイチェアに腰掛けたメンバーたちによって届けられる情緒的で美しいボーカルを、観客は酔いしれるように聴き入る。続く「ZERO」で11人は、お互いに背を向け円形のステージの淵に沿うように肩を並べてパフォーマンス。そのまませり上がったステージは、巡り続ける“輪”を表現するかのようにゆっくりと回り、JO1は360°広がる会場のあちこちに視線を向ける。JAMを愛おしむように歌い上げられたのち、佐藤は「ずっとそばにいるよ」とJAMへの愛をささやき、会場に切ない余韻を残していた。「大好きなJAMに、僕たちから心を込めて」という金城の言葉とともに披露されたのは、追加公演でライブ初披露となった「流星雨」。祈りを捧げるかのように「永遠に君といたい」と歌う場面では、メンバーたちは目を細めながら会場いっぱいに広がるペンライトの海を見渡し、感慨深げな表情を浮かべていた。

河野純喜 (c)LAPONE ENTERTAINMENT

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2つ目のVTRは、JO1の広報担当者に扮した佐藤と撮影監督役の大平が、今回のJO1のライブツアーの素晴らしさを伝えるためのCM作りに奮闘するというストーリー。CMは、最年長ながら幼い子供を演じる與那城や、若手社員と思わしきスーツ姿で「なんか、最近うまくいかないね。もう疲れた!」と愚痴をこぼす木全、白衣を身にまとい風邪薬のCMを連想させるセリフを繰り出していく鶴房など、多種多様なメンバーの姿が楽しめる映像で、JO1は演技力でもJAMを魅了する。ストイックな筋トレに興じ、ラストにサンドバッグを抱きしめる河野のCMでは、彼が醸し出すヘルシーな色気に会場から大きなざわめきが起こっていた。

「2022 JO1 1ST ARENA LIVE TOUR ‘KIZUNA’」10月23日公演の様子。(c)LAPONE ENTERTAINMENT

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「無限の可能性」というキーワードを残し映像が終了すると、最新曲「SuperCali」がパフォーマンスされた。メンバー全員で魔法陣のような複雑なフォーメーションを組む、極めて難易度の高い振付を完璧にやってのけたJO1を、観客は食い入るようにじっと見つめる。そんなJAMに魔法をかけるかのように、金城は「Supercalifragilisticexpialidocious」という呪文を唱え、会場を楽曲の世界観へ引き込んだ。その後も興奮が醒めやらぬまま「無限大」「La Pa Pa Pam」へ続く。前回のライブツアー「2021 JO1 LIVE “OPEN THE DOOR”」では披露されなかった、彼らの原点とも言えるデビューシングルの収録曲を11人の“完全体“で力強く魅せ、デビュー3年目の貫禄を見せつけた。佐藤が衣装の胸ポケットから薔薇を取り出すという粋な曲振りで披露された新曲「Rose」や、高難度のダンスが繰り出される「Speed of Light」という挑戦的なナンバーを経て「OH-EH-OH」「GrandMaster」が披露されると、会場の興奮は最高潮に到達する。

怒涛のパフォーマンスを終えメインステージで横一列に肩を並べたJO1は、肩を揺らして息を切らしながらも充実した表情を浮かべる。MCでは「ツアー中に起こったアクシデント」というテーマのもと、河野の靴のジッパーが壊れたことや、鶴房の衣装の一部であるポシェットの紐がちぎれてしまったことなどの裏話が報告されていく。また前日の公演に白岩の“とっととかっか(父と母)”が訪れていたことについて、白岩は「家族に、大切なJAMのみんなを見てもらえてうれしかったです」とキラキラとした笑顔で語った。最後に川西は「みなさんと会えて夢のような時間を過ごせて、本当に僕たちは幸せです」とJAMに感謝し「でも、これは夢じゃなくて現実なので、明日からお仕事や学校がんばりましょう」と続けて「REAL」のパフォーマンスを開始。ラストの河野と川西のペアダンスでは川西が河野を肩車した状態でフィニッシュし、にぎやかに本編を終えた。

白岩瑠姫 (c)LAPONE ENTERTAINMENT

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アンコールは、バンドによるジャジーな演奏で幕開け。洒脱なサウンドによってロマンチックな空気が醸成される中、與那城がバーテンを務める「KIZUNA’s BAR」に次から次へとメンバーたちが訪れる。ステージ中央に設置されたバーカウンターに立ち、軽妙な語り口で客席に語りかける與那城。彼は時折カクテル作りを思わせる動作を挟むなどして会場のムードを高めつつ、メンバーたちに“いつもの”ドリンクをサーブしていく。メンバーたちも寸劇を繰り広げたりして「KIZUNA’s BAR」でのひとときを楽しむ。最後に姿を現した白岩の肩に與那城が腕を回して「今日はファイナルということで……12時過ぎても帰さないよ」とささやいたときには会場のペンライトがひときわ大きく揺れ、「何を見せられてるの」「縁起物ですからね、これは」とメンバーたちをもざわつかせていた。

木全翔也 (c)LAPONE ENTERTAINMENT

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11人はグラスで、観客は光を灯したペンライトで“乾杯”し、メンバーたちは手元のドリンクを一気飲みしたのちに1人、また1人とステージに寝そべり始め、眠りにつく。最後まで起きていた白岩が「あのさ、俺、やっぱJAMがいないとダメだわ」投げキスをしてはにかむと、すぐさま「Dreaming Night」がスタート。甘い歌声とキュートなダンスで夢のような空間が作り上げられた。その後も、さわやかなサマーチューン「STAY」や、木全の「ズッ友だよー!」という叫びから突入した「My Friends」などで客席とのコミュニケーションを楽しみ、「Run&Go」では少しでもファンに近付くべくステージの淵に座り込むなどして楽曲を歌い上げたJO1。終始笑顔を弾けさせて幸せいっぱいのメドレーを駆け抜けた彼らは、最後に1人ひとり挨拶し、千秋楽を迎えた心境を口にしていく。

豆原一成 (c)LAPONE ENTERTAINMENT

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最年少の豆原は「僕は皆さんに元気とか勇気とか、『明日からがんばろう』って気持ちを伝えるためにステージに立っているんですけど。逆に皆さんからたくさんたくさんもらって」とJAMへの感謝の気持ちを率直に表現する。大平も彼と同じく「すべてJAMのおかげ」と感謝を述べつつ、「今日皆さんと別れるのが本当に寂しいんですけど、『次はもっとデカいところでやってやるぞ』っていう気持ちが、オープニングからずっとメラメラしてます」と情熱を燃やした。挨拶中に感極まり、涙を見せていたのは川尻。「僕らはオーディション番組出身。視聴者の皆さんが投票をしてくれてデビューすることができた11人なんです。言ってしまえば、オーディションに出るまでは何もなかったんです。何もなかった僕に、こんな素敵な時間をくれて本当にありがとうございます。こうやってライブができるのは本当に普通じゃなくて、こういった状況の中で会えるのが、マジで奇跡だと思います」と声を震わせながら、「……みんながいたからです。ありがとう」と感謝の言葉を紡いだ。そして金城は自身の活動休止期間を振り返りながら、映画「JO1 THE MOVIE『未完成』-Go to the TOP-」の試写会に足を運んだ際に「このメンバーじゃないとダメだな」と感じたこと、そして「いつもJAMがいてくれるからこそJO1だし、金城碧海なのかなって本当に思います」とまっすぐに述べた。

鶴房汐恩 (c)LAPONE ENTERTAINMENT

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自身の挨拶の際「楽しかったですかー!?」「JAM大好きー!」とマイクオフで叫び、会場に地声を響かせていたのは木全と鶴房。彼らはそれぞれ、「僕たちがいるので安心してください。JO1はいつでもJAMのことを支えます」「JAMのみなさんの顔を見るとすごい笑顔で幸せそうで、僕たちも幸せになります」とあたたかな言葉を届け、幸せそうに会場を見渡していた。佐藤は「これからもずっとずっと25歳も26歳も、30歳になっても40歳になっても、一緒にいてください」と明るくコメントし、與那城は「もっともっと広いステージで、もっとたくさんのJAMの皆さんに僕たちのステージを見てほしいなって思います」と次なる目標を語る。そして川西は「またこうして皆さんの前にカッコいい姿で立てるように、音楽制作たくさんがんばります。僕も何かできたらいいなって思ってます。期待しててください」と宣言した。ラストに挨拶をしたのは「今日はちゃんと話そうかなって」と切り出した河野。デビュー前を振り返りながら「昔から歌うことが大好きでした、本当に。ずっと歌って。あの、すれ違う人とかにも自分の歌を聴かせたくて……」と涙を流して声を詰まらせ、「この夢が、ほんまに実ってよかったなって思います。けどまだ夢の途中なんでもっともっと高いところ目指してがんばり続けたいなって思います!」と意気込むと、会場からは割れんばかりの拍手が送られた。

いつも通り客席との記念撮影をする際に、「自分のスマホでも撮りたいから取ってくるね」と川尻が舞台裏に向かう。戻ってきた彼が押してきた台に乗せられていたのは細長い縦長の箱。その中にはリーダーの與那城が10月25日に27歳の誕生日を迎えることを祝したケーキが用意されていた。JO1のメンバー間で誕生日を祝う際にお馴染みのワード「アプジマヨ」が豪華なEDMサウンドに乗せて披露され、メンバーはクラブにいるかのように踊り狂う。箱を開けると、中にはこじんまりとした手のひらサイズの6段ケーキが。川尻は「翔也と準備したんだけど、2人の力ではこの大きさが限界でした」と説明しつつ「……ボケです! みんなも1回記憶消して!」と客席に呼びかけ、改めて裏手からグリーンの大きなケーキを運び込んだ。大平は與那城の誕生日を祝うスローガンを持参し、客席のJAMも同じものを持っていることを與那城に紹介。それを見た與那城は堪えきれず涙を流し、「27歳ということで、みんなに支えられてここまでやって来れました。まだまだJO1の旅は続きますので、応援よろしくお願いします!」と感謝を伝えた。

最後に歌われたのは「さまざまな苦難を乗り越え挑戦してきた道の果てで気づく仲間との絆」をテーマに掲げた、最新アルバム「KIZUNA」を象徴するリード曲「With Us」。メンバー同士、そしてJO1とJAMとの揺るぎない絆が歌われたこの曲で、JAMと歩む明るい未来を約束するかのように、彼らは「いつまでもalways together」と晴れやかに歌い上げた。アンコールを終え、11人が退場したあとも会場からは一向に拍手が鳴り止まない。JO1は、そんな会場からのラブコールに応えるかたちで再び登場し、ダブルアンコールに「君のまま」をパフォーマンス。温かい歌声で場内を包み込み、初のアリーナツアーを締めくくった。

JO1 最後のMCでの挨拶全文

豆原一成

皆さん今日楽しかったですか? 僕もめちゃくちゃ楽しくて、今日が最後という実感が全くなくて、最後の最後まで突っ走ってきたんですけど、本当に早かったなと。合わせて13公演、いろんな土地を回って皆さんと一緒にライブをできて本当によかったなと思っています。僕は皆さんに元気とか勇気とか、「明日からがんばろう」って気持ちを伝えるためにステージに立っているんですけど。逆に皆さんからたくさんたくさんもらって。本当に明日からの活力になるなと毎日やりながら思っています。本当にみなさんのおかげです、ありがとうございます。僕もね、20歳の成人男性なので、すごく葛藤したりだとか、不安だったりとか、いろんな気持ちを抱えながら生きているんですけど、こうやって皆さんと一緒にステージに立てることをすごくうれしく思います。今後も5年も10年も、ずっと大きいステージで皆さんと一緒にこうして楽しい空間を作れていけたらなと思います。本当に本当にありがとうございました!

大平祥生

皆さん、幸せでしたか? 僕もとってもとっても幸せでした。「KIZUNA」ツアー、ようやく全国のJAMの皆さんに会いに行けて、こんなに大きい会場でも皆さんとお会いすることができて本当にうれしく思っています。すべて、すべてJAMのおかげだと思っています。本当にありがとうございます。今日皆さんと別れるのが本当に寂しいんですけど、「次はもっとデカいところでやってやるぞ」っていう気持ちが、オープニングからずっとメラメラしてます。この会場に来れなかった人もいると思うので、その人も合わせてもっともっと大きい会場で、僕たち幸せになりましょう。それまで、着いてきてください!今日はありがとうございました。

川尻蓮

楽しかったです。幸せです。皆さんはどうでしょうか? 「オーラス」って言葉があるじゃないですか。で、「千秋楽」って言葉、皆さんご存じですか?こういうライブとか興行のオーラスのことを言うんですけど。「なんで千秋楽って言うんだろう?」って、ライブが始まる前に瑠姫と奨くんと3人で話してて。僕も知らなかったんです、瑠姫も奨くんも知らなくて。気になり過ぎて、本番直前に調べました。そしたら諸説ありあり、いろんな説があるんですけど、「千秋」って言葉には「待ち焦がれる」って言葉があるらしくて。僕は次みんなに会える日を待ち焦がれています。みんなにも僕たちを待ち焦がれてもらえるように、僕たちも今日一生懸命ライブをがんばりました。あと、この「KIZUNA」ツアー、さっき汐恩が言ってくれたみたいにいろんなハプニングがあったりとか、うれしいことが僕たちもありました。皆さんも今日ここに来るまでに何かあったと思います。けど僕が「KIZUNA」ツアーを始めて、最後に皆さんに言いたいことが、ずっと初日からあって。……僕らはオーディション番組出身なんですよ。JO1になってから僕たちを知った人もたくさんいると思うんですけど、視聴者の皆さんが投票をしてくれてデビューすることができた11人なんです。言ってしまえば、オーディションに出るまでは何もなかったんです。僕もみんなも。そんな、何にもない……何もなかった僕に、幸せだったり、こんな素敵な時間をくれて、本当にありがとうございます。こうやってライブができるのは本当に普通じゃなくて、こういった状況の中で会えるのが、マジで奇跡だと思います。……みんながいたからです。ありがとう。実は今日、お母さんが来ていまして。福岡公演にもお母さんが来てくれて、ちょうどね、お母さんが来てくれた福岡公演で僕泣いちゃって、今日も来てくれて泣いちゃって、毎回泣いちゃってるって思われるのが嫌だなって思いました。……それだけです(笑)。すごく言いたいことがたくさんあるんですけど、最後に、心から愛してます。また絶対に会いましょう。

金城碧海

僕もウルウル来てるんですけど。僕から皆さんに言いたいのは、このツアー公演、全公演、今日のラスト、足を運んでくださったJAMの皆さん、本当にありがとうございました。ちょうど1年前くらいにライブがあって。そのときはね、僕はちょっと出れてなくて。本当に、ぶっちゃけたことを言うと、数カ月間誰とも連絡を取ってなくて。社長からの連絡もあんまり返してなかったくらい、ちょっと閉ざしてたときがあったんですよ。……で、徐々に、みんなのおかげで、メンバーのおかげで。あきらめずに付き添ってくれたマネージャーさんやチェさんのおかげで、徐々に立ち直ることができて。数カ月後にみんなと会って、「未完成」の試写会に初めてみんな行ったんですよ。そのときに「やっぱこのメンバーじゃないとダメだな」と思ったし、自分で抱えて悩んでいたことが、ちっぽけではないけど、「もっとみんなに相談すればよかったな、頼ればよかったな」と後悔したと同時に、映像とみんなが歌う「飛べるから」を聴いて、最初のときから涙が止まらんくて。監督ともお休みするまでに話して、短期間の間にJO1のことをすごくよく思ってくださって。本当に僕たちっていろんな人に愛されてるなってすごく思って。そういう人たちを裏切らないように、期待を超えられるように、僕たちはこれからも、無理せずにですけど、がんばっていけたらなとそのときに心に誓いました。本当にいつもJAMがいてくれるからこそ、JO1だし、金城碧海なのかなって本当に思います。いつもありがとうございます。そして最後に、僕も実はお母さんが見に来てくれてて。僕は小さい頃から母子家庭で育って。やっぱり女手ひとつで育てるってすっごく大変なんですよ。僕もガキンチョやったから迷惑もすっごくかけたし。でも自分のやりたいことを見つけて、自分のしたいことをして、こんなにもたくさんの人に愛してもらえてるってことが、どうなのかな。すごく誇らしく思ってくれてるかな、お母さんは。何もまだまだできていないですけど、これからもっともっと恩返ししていきたいし、僕含めJAMも、お母さんが誇らしく思ってくれるように、これからも僕たちと一緒に着いてきてください。すいません長くなって。今日は楽しい時間をありがとうございました。金城碧海でした。see you!

鶴房汐恩

ここまで楽しんでくださった皆さん、本当にありがとうございます。ツアーは9月3日から、今日は10月23日ですか、1カ月と20日。「ラスト来るんかなあ」と思ってたけど、あっという間に来ちゃいましたね。ホンマに楽しかったですし、JAMのみなさんの顔を見るとすごい笑顔で幸せそうで、僕たちも幸せになります。本当にありがとうございます。実はですね、今日はおばあちゃんが、僕のばあばが来ています。ばあばがですね、実は若い頃歌手になるのが夢だったという話を聞いてまして、昔から。代わりにはならないかもしれないんですけど、小さい頃から僕のことを見守ってくれてたばあばが、ステージに立つ僕のことを目に焼き付けてくれてたならうれしいです。僕が言いたいことはですね……「(マイクオフで)JAM大好きー!」。3+3は8、2+2はツカメ、鶴房汐恩でした。

白岩瑠姫

僕は今回のツアーが始まる前に体調を崩しまして。3回あったリハーサルの、最後の1回だけ出れたんです。それに出れてなかったら最初の愛知公演に立ててなくて。今こうやって振り返ってみると、そこでギリギリいけて、全公演JAMの皆さんの前でステージに立てたことが当たり前じゃないというか。まずはホッとしてますし、ありがとうございました。なんで僕は、本当に幸せですよ。全公演立てましたし、いろんな景色、いろんなところに行きましたし、JO1とJAMの思い出が増えたなって思うんですけど、皆さんはいかがですか? 楽しかったですか? 満足してますかー? ……満足してなかったら一緒に帰ってあげようかなと思ったんですけど、まあ満足してるみたいなので(笑)。今日はなしということで、締めさせていただきます。それでも行きたいよって方は先着5名まで一緒に帰るので、そこで待っとってください(笑)。以上、白岩瑠姫でした。ありがとうございました。

木全翔也

今日、「(マイクオフで)楽しかったですかー!?」はい。僕たちも楽しかったし幸せでした。約2カ月の長いツアーだったんですが、いろんな思い出がJAMともメンバーとも増えましたし、本当にいい経験がたくさんできました。明日から楽しみにしていたツアーというのがなくなっちゃって、ちょっとしんどいなあってなっちゃうかもしれないんですが、僕たちがいるので安心してください。JO1はいつでもJAMのことを支えます。またね。

佐藤景瑚

すごく楽しかったです、幸せでした。最高でしたよ。もうすぐハロウィンですよね。クリスマスも来ますし、そしたらまたお正月が来て、また夏が来て……ずっと一緒ですよね? 僕ももう24ですよ。今までは歳を取るのをあんまりなんとも思っていないというか、歳を取ることが嫌だったんですけど、最近は楽しくなってきて。「来年何があるかなあ」とか、いろいろ考えるようになって。来年25歳、もっともっとライブできたらいいなあってすごい思ってるんですよ。なんでね、これからもずっとずっと25歳も26歳も、30歳になっても40歳になっても、一緒にいてください。お願いします。僕のクリスマスを全部あげます。僕はクリぼっちになることはないですよね?みんなもそうですよ。ハロウィンもずっと一緒です。一緒にこれからもいっぱい楽しいことしましょう!今日はありがとうございました!

川西拓実

みなさん、楽しかったですか? そしたら一番うれしいです。今日が最後なんですけど、こうして皆さんの前に立って歌ったり踊ったり話したりできるのは、いつも応援してくださってる皆さんのおかげだと思っています。本当にありがとうございます。またこうして皆さんの前にカッコいい姿で立てるように、音楽制作たくさんがんばります。なんか僕もできたらいいなって思ってます。期待しててください。今日は本当にありがとうございました。

與那城奨

今日がファイナルということで、みなさん楽しめましたでしょうか? やっぱり僕たちJO1はJAMの皆さんの反応を間近で見れることが本当にうれしくて。祥生が言ってくれたように、もっともっと広いステージで、もっとたくさんのJAMの皆さんに僕たちのステージを見てほしいなって本当に思います。僕たちもJAMの皆さんの反応を近くで見てうれしいですし、心が満たされるというか、すごく支え合ってるなって感じます。JAMがあってこそのJO1ですし、僕たちもJAMのためにどんどんいろんなことをやっていきたいと思ってます。これからも僕たちはもっともっと成長していきますので、これからも僕たちのことを見守り続けてください。本当に今日はありがとうございました。

河野純喜

今日はちゃんと話そうかなって。僕も蓮くんの話感動しました。そうなんすよ、こいつら全員ね、ほんまにダメダメ人間でした。僕はダメじゃなかったんですけど。昔から歌うことが大好きでした、本当に。ずっと歌って。あの、すれ違う人とかにも自分の歌を聴かせたくて。お母さんに「あんたの歌、心地ええなあ」とか言ってもらったり。この夢が、ほんまに実ってよかったなって思います。けどまだ、夢の途中なんで。もっともっと高いところ目指してがんばり続けたいなって思います。実は今日、お父さんとお母さん……来てないです。ありがとう! メンバーも、JAMの皆さんもスタッフの皆さんもほんまにありがとう! 愛してます!

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JO1「2022 JO1 1ST ARENA LIVE TOUR 'KIZUNA'」2022年10月23日 有明アリーナ セットリスト

01. Move The Soul
02. Born To Be Wild
03. Algorithm
04. YOLO-konde
05. Walk It Like I Talk It
06. Shine A Light
07. 僕らの季節
08. Running(與那城、川尻、鶴房)
09. Get Inside Me(河野、川西、木全、大平)
10. KungChiKiTa(白岩、佐藤、金城、豆原)
11. Be With You(足跡)
12. ZERO
13. 流星雨
14. SuperCali
15. 無限大
16. La Pa Pa Pam
17. Rose
18. Speed of Light
19. OH-EH-OH
20. GrandMaster
21. REAL
<アンコール>
22. Dreaming Night
23. STAY
24. Touch!
25. My Friends
26. Run&Go
27. With Us
<ダブルアンコール>
28. 君のまま

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※記事初出時、本文の曲名に一部誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

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