Homecomings、変化と優しさに向き合った2021年を締めくくるクリスマスライブ

Homecomingsが12月19日に東京・Spotify O-EASTでクリスマスライブ「Garden With A Holy Light」を開催した。

今年5月にIRORI Recordsからアルバム「Moving Days」をリリースし、メジャーデビューを果たしたホムカミ。バンドにとって2021年のラストライブは、毎年クリスマスシーズンに行っている自主企画イベントとなった。なお本公演はライブ配信も実施され、全国のファンがホムカミのクリスマスライブを楽しんだ。

この日は、メンバーを囲むように間接照明が配置されていたり、天井から電飾が吊るされていたりとメインステージがクリスマス仕様に。さらにサブステージにはテーブルやソファ、本棚が置かれるなど部屋をイメージしたセットが組まれており、ホムカミの世界観が反映された細かい演出が光る中でライブが行われた。定刻になり照明が落ちると、畳野彩加（Vo, G）、福田穂那美（B）、石田成美（Dr）、福富優樹（G）がステージに登場。4人は「Blue Hour」でライブをスタートさせると、映画「愛がなんだ」の主題歌「Cakes」、アニメ映画「リズと青い鳥」の主題歌「Songbirds」といった人気曲を続けて会場の熱気を高めていく。中盤には1月よりAmazon Prime Videoで独占配信されるドラマ「失恋めし」の主題歌「アルペジオ」をパフォーマンスして観客を喜ばせた。

福富は2021年の活動を振り返りつつ、アルバム「Moving Days」について「“変わっていく”ってことを歌ったアルバムになっていて。僕らはずっと少しでも優しい世界になってほしいと思って歌を歌っているんですけど、暮らしの半径何メートルからとか、そういう範囲でもいいから少しずつ変わっていけたら一番いいんじゃないかと思っています。周りの人に優しくて、隣の国の人に優しくて、少しでも優しい世界になればいいなと思ってアルバムを作りました」と、オーディエンスにメッセージを送る。ライブ後半はそんな「Moving Days」から「Herge」「Moving Day Pt. 2」といった穏やかなナンバーを披露。その後は畳野の澄んだボーカルとリズム隊の美しいコーラスが混じり合う「Pedal」から、軽快なポップナンバー「I Want You Back」にシームレスに繋いでいく。観客はホムカミの演奏に身を委ねるように、ハンドクラップしたり体を揺らしたりして楽曲を楽しんだ。ホムカミは本編ラストにきらびやかなナンバー「Lights」をプレイ。場内をさわやかな空気に染め上げてステージをあとにした。

アンコールでは、まず畳野が1人でサブステージに登場。彼女はキーボードの前に腰かけると「Tiny Kitchen」を弾き語りで披露し、憂いを帯びたボーカルを響かせて観客を魅了した。畳野はバンドメンバーと合流してメインステージに戻ると、「毎年クリスマスに近い時期にワンマンをやるようにしていて、今年はこんなに大きな会場で豪華なセットで開催できてうれしいです。皆さん集まってくれて本当にありがとうございます」とファンへ感謝を伝える。そして2月から全国ツアー「Somewhere In Your Kitchen Table」を行うことがアナウンスされると、オーディエンスからは大きな拍手が送られた。その後は福富が「今の社会の現状とか見て落ち込むこともたくさんあるけど、仲間や友達だと思えるような場所とか曲とかアーティストとかが自分にとって励みになっていて。自分たちも皆さんにとってそういう存在であれたらいいなと思っています。そういう思いを込めて作りました」と話して、新曲「光の庭と魚の夢」をパフォーマンス。最後はクリスマスソング「Winter Bargain」を届け、大盛況の中この日の公演の幕を降ろした。

なお配信ライブのチケットは12月31日21:00までチケットぴあで販売されており、購入者は同日23:59までアーカイブを視聴できる。2月からの全国ツアー「Somewhere In Your Kitchen Table」のチケット先行予約受付は1月11日23:59まで。