ぜったくん渋谷で初ワンマン、街の印象を「Good Feeling」に塗り替える

ぜったくんのワンマンライブ「Good Feeling」が11月3日に東京・WWW Xにて開催された。

今年は「Man Say Bien」「sunday sunday」など配信作品をコンスタントに発表し続けていたぜったくん。彼にとって初のワンマンは、かつてアルバイトとして働いていたラブホテルがある渋谷が舞台となった。

ライブ冒頭、PA卓の上にスポットライトが当たると、そこにはYouTubeにて公開されているラジオ番組「ゼタラジ」でおなじみのキャラクター・芋羊羹先輩の姿が。彼は会場の諸注意をアナウンスし、これから始まるライブを盛り上げるべくアジテーションしてみせた。バックバンドを率いて登場したぜったくんは、まず慢性鼻炎を題材にアンニュイな歌声を響かせる「Man Say Bien」、クリスマスのにぎやかなムードを描く「Gaming Party Xmas」といった楽曲をプレイ。「僕ん家に来た感じで楽しんでいってください」というMCの通り、彼はリラックスしたムードでパフォーマンスを繰り広げていった。さらに「sunday sunday」披露後、ぜったくんは「今日のために体力を付けようとしたら太っちゃったんですよ」とコメント。これにまつわるエピソードを自虐的に語りつつもオーディエンスの笑いを誘うことで、フロアのムードをほぐしていった。

メロウな雰囲気に満ちたスローナンバー「Bad Feeling」、レゲエ調のサウンドに乗せてキュウリへの愛を歌う「味噌つけてキュウリ食べたい」を終えると、ぜったくんは突然「あの子に電話かけてもいいですか？」とスマホを取り出す。「今どこいる？」「渋谷でワンマンやってるから来ない？」と電話口の相手との会話を終えると、ステージにはkojikojiが現れた。そのまま「Midnight Call」の演奏に移ると、ぜったくんとkojikojiは柔らかな歌声を重ね合わせた。また「sleep sleep」では、同楽曲のフィーチャリングゲストであるさとうもかも登場。二度寝で3時間後の世界にワープしたという設定の中、ぜったくんと息の合った掛け合いを繰り広げた。

さとうが「がんばれー！」と舞台から軽快に去っていくと、ぜったくんは自身のレギュラーラジオ番組「ぜったくん の NiGHT SHiFTER」でもよく聞かせていた“喉鳴らし”を披露。ファンにはおなじみだったパフォーマンスがその場で行われ、成功するとフロアから拍手が飛び交った。そのままぜったくんはラブホテルでのバイト時代を振り返り、「あの頃は渋谷にいい思い出がなかったけど、今日は最高です。塗り替えられました」としみじみと告げた。その後「温泉街▽」では、ゲストのkou-keiとともに温泉街の魅力を心地よく表現。本編最後には「Catch me, Flag!!?」をセレクトし、ご機嫌なムードを生み出していった。

アンコールに入ると、ぜったくんはギターを片手に再びステージへ。集まったファンに感謝の言葉をかけつつ、ライブ当日の朝に母親から応援の連絡が来たことを話題に挙げ、「今日11月3日は両親の結婚記念日で、2人が上京した日でもあるんです。道すがら泣いちゃいました」と今回のワンマンに対する強い思い入れを明かした。そしてぜったくんは名残惜しそうな様子を見せながら、自身がギターを演奏する「090」、シティポップ調の疾走感あふれる「NiGHT SHiFTER」を届け、初のワンマンをにぎやかに締めくくった。