クマリデパートがホール会場でワンマンライブを行うのはこれが初めて。チケットは見事ソールドアウトし、新型コロナウイルスの感染拡大対策を徹底した会場には大勢のファンが集まった。観客たちが待ちわびる中、大きなアーチ状のセットが並ぶステージに登場したクマリデパートは、7月6日にリリースする両A面シングル「限界無限大ケン% / Furniture Girl」より、プロデューサーのサクライケンタが玉屋2060%(Wienners)と共作した「限界無限大ケン%」でライブの幕を開ける。キュートかつポップな新衣装を着た6人はLEDで光る階段や広いステージを使いつつ、目まぐるしく展開する楽曲を力いっぱいパフォーマンス。さらにキャッチーでストレートなラブソング「二十四時間四六時中」、東京・渋谷の宇田川町を舞台にした「ウダガワ・ヨッキュー」を歌唱し、ライブ序盤から観客のテンションを一気に高めていった。
リーダー早桜ニコが「クマリデパートにご来店いただきありがとうございます! 今日は皆さんをニコニコにしていきます! 付いてこれますか!?」と呼びかけたあとは、「YESモチFEVER」や「SUN百6じゅ~GO!日ッチ☆」が立て続けにパフォーマンスされ、会場の熱気がさらに上昇。さらに自己紹介の映像を挟み、☆Taku Takahashi(m-flo)がサクライとともに作曲した新曲「Furniture Girl」が初披露された。大人っぽさとガーリーさの間の絶妙な線を突いたモノトーン衣装に身を包んだ6人は、これまでのクマリデパートの楽曲にはなかったタイプのシンセポップナンバーをしなやかなキレのあるダンスで表現した。
初披露曲でファンを虜にしたクマリデパートは、アッパーチューン「あれ?ロマンチック」でさらに勢いに乗る。中毒性の高い楽曲「ネコちゃんになっちゃうよ~」では楓フウカがコマネチを決め、ロックナンバー「セカイケイ」ではメンバーのクールな一面が全開に。曲ごとに違った世界観を見せる変幻自在のライブが繰り広げられた。その後、今年2月発表の2ndアルバム「セカデパ!」の衣装にチェンジした6人はディスコチューン「ちきゅらぶレイディオ」を披露し、輝くミラーボールの光とともに客席に“ラブ”を届ける。「恋のハッピーチョモランマ」の曲中には突如ステージに登場した悪の支配者に七瀬マナが強烈なアッパーカットをぶちかまし、会場の平和を守った。
続いて疾走感あふれる「愛phone渋谷」で「オイ! オイ!」と勢いよく観客を煽ったクマリデパートは、終盤のMCで1人ひとりライブの感想を語っていく。優雨ナコは「こんなに大きなステージでみんなに会うことができてとてもうれしいです。これからもみんなに笑顔やお花を咲かせていけるようにがんばっていきます」とファンに感謝の気持ちを伝え、小田アヤネは「この6人でこんな素敵なステージでライブができてすっごく楽しいです。小田アヤネ、これからも友情、努力、勝利な気持ちで、皆さんに熱い情熱を届けていきたいと思いますので、これからも付いてきてください!」と少年マンガイズムにあふれた言葉で挨拶。山乃メイは「今回は(山乃と七瀬が)加入してから2回目のワンマンです。私、前回のワンマンでは挨拶のときに気持ちがいっぱいいっぱいで泣いちゃったんですけど、今日はこうして笑顔で皆さんと“楽しい”を共有してここに立つことができています。とてもうれしいです! これからもクマリデパートはどんどん前に進んでいくので、愛情マシマシ、期待マシマシで付いてきてください」とラーメン二郎に掛けた表現で自身の気持ちを伝えた。
また七瀬は「皆さん日常でいろんな悩みとか抱えてるかもしれないですが、私たちはいつでもみんなの味方だし、いつでもそばにいます。これからもみんなにたくさん幸せを届けさせてください! みんなのことが大好きです!」とファンへの愛を言葉に。楓は「フウカはクマリデパートに加入して3年が経ったんですけど、今ではフウカの一番大切な居場所になってます。笑うときも泣くときも感動するときも、全部クマリデパートがいいなと思ってます。皆さんにとっても、クマリデパートがそんな安心できる居場所になるように、これからも私は大切な歌を届けていきたいです」とクマリデパートの歌姫らしい挨拶を述べ、早桜は「これからも世界中のたくさんの方を巻き込んで、たくさんニコニコハッピーなことをしていきたいです。これからもクマリデパートのことを見守っていてください!」とこの先も笑顔と幸せを届けることを約束した。心のこもった挨拶を終えた6人は、バラード曲「せかいのおわりの物語」でパフォーマンスを再開。ステージに満天の星空が投影されるのに合わせて、ミッドポップチューン「眠れない夜は。」を優しく歌い上げた。そして星空に一筋の流れ星が煌めいた瞬間、一気にカラフルなライティングになり、今度は「シャダーイクン」が披露される。ポップで明るいナンバーがエモーショナルに響き、幸せな空気に包まれる中でライブ本編が終了した。
メンバーが退場すると、会場にはアンコールを求める観客の拍手が続く。これまでのワンマンライブの歴史をまとめた映像が流れたのち、6人はクマリデパートの正装と言うべきデパート衣装を着用し、「おいでよ!クマリデパート」に乗って再びステージへ。楓の伸びやかなボーカルで始まる「ゴイリョクタラズ」をパフォーマンスした。続く「アンサー!!」では2つの大きなミラーボールのまばゆい光が会場を満たす中、「愛こそがすべてだ」「君こそがすべてだ」という楽曲に込められたメッセージと、早桜の「僕は幸せだー!」という叫びがファンの気持ちと呼応するように響きわたった。
ここで終演するかと思いきや、鳴り止まない拍手に応えてライブはダブルアンコールに突入。8月より現体制初のツアー「クマリデパート 限界無限大ツアー 2021」が開催され、11月5日に東京・Zepp DiverCity(TOKYO)でファイナルを迎えることが発表された。また「限界無限大ケン%」が日本テレビ系番組「オードリーさん、ぜひ会ってほしい人がいるんです。」の7月度エンディングテーマに決定したことも明らかに。早桜は「今日、遠くから来てくれた方もいると思うんですけど、地方の方に私たちから会いに行けるのが本当に楽しみです。ぜひ、ツアーも楽しみにしててください!」と意気込みを語ってファンの期待を高めた。そしてダブルアンコールではこの日2回目の「限界無限大ケン%」が披露され、今回のワンマンライブの成功を祝うかのように銀テープが客席に舞う。夏の到来を告げるラストナンバー「サマーニッポン夏サマー」では最後のサビのパートが連続でリピートされ、会場のボルテージが最高潮に達した。
クマリデパート「クマリデパート 7thワンマンライブ in LINE CUBE SHIBUYA『あのクマとあの場所で』」2021年6月12日 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)セットリスト
01. 限界無限大ケン%
02. 二十四時間四六時中
03. ウダガワ・ヨッキュー
04. YESモチFEVER
05. SUN百6じゅ~GO!日ッチ☆
06. Furniture Girl
07. あれ?ロマンチック
08. ピアノ
09. ネコちゃんになっちゃうよ~
10. セカイケイ
11. サクラになっちゃうよ!
12. ちきゅらぶレイディオ
13. 恋のハッピーチョモランマ
14. 愛phone渋谷
15. せかいのおわりの物語
16. 眠れない夜は。
17. シャダーイクン
<アンコール>
18. おいでよ!
19. ゴイリョクタラズ
20. アンサー!!
<ダブルアンコール>
21. 限界無限大ケン%
22. サマーニッポン夏サマー
「クマリデパート 限界無限大ツアー 2021」
2021年8月8日(日)大阪府 umeda TRAD
2021年8月9日(月・振休)愛知県 ElectricLadyLand
2021年9月5日(日)宮城県 仙台MACANA
2021年9月12日(日)福岡県 DRUM Be-1
2021年9月20日(月・祝)北海道 cube garden
2021年9月25日(土)栃木県 HEAVEN'S ROCK Utsunomiya VJ-2
2021年9月26日(日)新潟県 NIIGATA LOTS
2021年11月5日(金)東京都 Zepp DiverCity(TOKYO)
渡瀬しぃの / watase syino【11/12:ボーマスF54】 @Non7
【ライブレポート】クマリデパート、変幻自在のパフォーマンスでLINE CUBE SHIBUYAを“楽しい”でいっぱいに(写真45枚) https://t.co/Jbmr6uDcPE
みんなかわいいな〜マジでみんなかわいいな...かわいいな......