花譜ワンマンに“神椿の魔女”が5人集結、BiS「nerve」などカバーも披露

花譜のワンマンライブ「不可解弐Q2」が3月13日に開催された。

新型コロナウイルス感染拡大の影響により有観客ライブが困難な中、花譜は配信ライブ「不可解弐」をQ1とQ2に2分割して実施することに。昨年10月のQ1に引き続き開催された「不可解弐Q2」は、“より多くの方々に花譜のライブを目撃してもらいたい”という運営チームの思いからYouTube Liveにて全編無料で配信された。同時視聴者数は4万人を超え、ハッシュタグ「#不可解弐Q2」がTwitterでトレンド入りするなど、ライブは大きな盛り上がりを見せた。

荘厳なオープニング映像が流れたのち、画面には架空のステージが現れる。前口上に続けて“第二形態 青雀”の姿になった花譜が「夜行バスにて」でライブの第1部をスタート。体を小刻みに揺らしながら情感たっぷりの歌声を聞かせる。さらに花譜は「夜が降り止む前に」「エリカ」を立て続けに披露した。渋谷のスクランブル交差点の映像をバックに行われたMCでは、「このライブはたくさんの方の愛だったり思いがいっぱい詰まっているのですが、あえてこれを全編無料で見てもらおうというのは運営さんとお話しをして決めました」と今回のライブ実施にまつわる背景を語った。

第1部の中盤で花譜は、The SALOVERS「サリンジャー」、ドレスコーズ「人間ビデオ」、ぼくのりりっくのぼうよみ「朝焼けと熱帯魚」、BiS「nerve」のカバーを立て続けに披露。「nerve」のカバーでは、バーチャルサーカス団・VALISがバックダンサーとしてステージに彩りを添えた。その後花譜はカバーした4曲にまつわる思いをとつとつと言葉にした。さらに花譜は1人目のゲスト・理芽との「食虫植物」、自身の歌声をベースにした音楽的同位体・可不（KAFU）との「不埒な喝采」とコラボを立て続けに披露し、視聴者を魅了した。

ドラマ仕立てのストーリーを読み上げた「御伽噺第四幕」を挟み、ライブの第1部は終盤に。Netflixアニメ「日本沈没2020」のグランドエンディングテーマ「景色」が壮大な劇場版アレンジで歌われ、「花女」では字余り気味のエモーショナルな歌唱が視聴者を惹き付ける。続けて花譜はバンドサウンドの際立つ「畢生よ」「戸惑いテレパシー」を畳みかけ、第1部を締めくくった。

第2部は、花譜がナレーションを務める実写のショートドラマで幕開け。画面が再びステージに戻ると、花譜は“特殊歌唱用形態 星鴉”にモデルチェンジし「魔女」を披露した。続けて彼女は昨年11月にリリースされたアルバムの表題曲「魔法」を理芽と歌い、「音楽は魔法」という歌詞で美しいハーモニーを奏でる。「祭壇」では春猿火とヰ世界情緒が登場し、3人は力強く声を合わせた。

ライブが終盤に差しかかると、おそろいの“特殊歌唱用形態 花魁鳥”に身を包んだ花譜、理芽、ヰ世界情緒、春猿火、幸示古からなるV.W.Pの5人がステージに集結。「宣戦」「言霊」、そして新曲「電脳」を熱く歌い上げる。最後に5人は、花譜が「自分だけじゃなくて魔女の仲間たちにとっても大事なメッセージが込められた曲に成長しました」と語る「魔女（真）」を円を描くように向かい合ってパフォーマンス。5人の歌声が1つに合わさり、感動的なエンディングが作り上げられた。すべてのパフォーマンスを終えた花譜は「私はみんなを愛しています。この世界を愛しています。くじけそうになっても、張り裂けそうになっても、たとえ魔法がなくても、怖がらなくていいから。もう1人じゃないから。君は1人じゃない。だからまた、絶対生きて生きて生きて、死なないで、また会いましょう」と思いを語り、2回にわたる2ndワンマンライブの幕を下ろした。

ライブの終演後には、6月11、12日に東京・チームスマイル・豊洲PITにて開催されるワンマンライブ「不可解弐 REBUILDING」の告知や、エンタメノベル文庫・キミノベルとのコラボについての発表、「神椿市建設中。」というメッセージのほか、Q1に続きFLAT STUDIOによるエンディングアニメーションが流れ、コメント欄は視聴者の喜びの声に沸いた。

なおこのライブのアーカイブ映像は、3月21日23:59まで特別再放送として有料配信されている。チケットは3月21日22:00まで購入可能。