ミセス大森元貴の写真作品群「僕が居ようが居まいが」展示、カメラを通して見た世界とは

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大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)が「GQ クリエイティビティ・アワード」を受賞。明日7月5日と6日に東京・Ginza Sony Parkで行われるイベント「GQ JAPAN クリエイティブ・ウィークエンド」に写真作品が展示される。これにあたって、大森が本日7月4日に同会場に登場した。

Mrs. GREEN APPLEとは?

2013年結成。2015年EMI Recordsからミニアルバム「Variety」でメジャーデビュー。以来、毎年1枚のオリジナルアルバムリリースと着実なライブ活動を重ね、2019年12月から行われた初の全国アリーナツアー「エデンの園」では8万人動員の東名阪公演が即日ソールドアウト。メジャーデビュー5周年となる2020年7月8日に初のベストアルバム「5」をリリースした。同時に「フェーズ1完結」を宣言し、突如活動休止を発表。約1年8カ月の活動休止期間を経て現在のメンバー編成となり、2022年3月に「フェーズ2開幕」を宣言して活動を再開。同年7月にミニアルバム「Unity」をリリースするとともに、復活ライブ「Utopia」を開催した。11月には映画「ラーゲリより愛を込めて」の主題歌「Soranji」を10作目のシングルとしてリリースする。結成10周年の2023年は、7月に5thフルアルバム「ANTENNA」を発表し、バンド史上最大規模のアリーナツアーを開催。8月に初のドームライブを埼玉・ベルーナドームで2日間にわたって行った。主要ストリーミングサービスにおいて「ケセラセラ」「Soranji」「ダンスホール」「ブルーアンビエンス(feat. asmi)」「インフェルノ」「ロマンチシズム」「僕のこと」「青と夏」「点描の唄 feat. 井上苑子」「春愁」「WanteD! WanteD!」「StaRt」の12曲が総再生数1億回を突破するなど、リリースした楽曲の総再生数は53億回を越えている(再生回数は2023年7月31日時点)。

大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)

大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)

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写真を通して自分自身を“追体験”

左からGILLOCHINDOX☆GILLOCHINDAE、藤倉麻子、大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)。

左からGILLOCHINDOX☆GILLOCHINDAE、藤倉麻子、大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)。[拡大]

「GQ クリエイティビティ・アワード」は雑誌「GQ」が2023年に創設した、アート、建築、音楽などあらゆる分野で時代を切り拓く先駆者たちを称えるプロジェクト。会場では受賞者の大森、藤倉麻子、GILLOCHINDOX☆GILLOCHINDAE、GROUP、安永正臣の作品を見ることができる。

大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)

大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)[拡大]

大森は「GQ JAPAN」の編集長の石田潤、編集部の高田景太とともにトークセッションを展開。写真を撮り始めた時期を尋ねられた大森は「わりと最近ですね。ここ2年くらいです」と述べ、「今はスマホで簡単にクオリティの高い写真が撮れますけど、やっぱりフィルムだったり、アナログのよさというか、小難しさに憧れる部分があって。自分が見てる世界が音楽とは違う形で具現化されるのところにカメラの魅力を感じて始めました」とカメラを手に取ったきっかけを語った。

トークセッションの様子。

トークセッションの様子。[拡大]

「どういうときに心を動かされて写真を撮るか?」という質問に対して、大森は「自分の感情がはっきりとしていない瞬間にシャッターを切る機会が多いですね。写真を見返すことによって、このときの自分はこういうことを考えていたんじゃないかとか、自分自身を追体験することが多い気がします。文章とは違う形のログに近いと思います」と回答した。

「僕が居ようが居まいが」に込めた思い

大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)が手がけた写真作品群「僕が居ようが居まいが」。

大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)が手がけた写真作品群「僕が居ようが居まいが」。[拡大]

大森が手がけたのは、全19点からなる写真作品群「僕が居ようが居まいが」。このタイトルについて大森は「日頃音楽を作っていて、人前で歌を歌って表現しているので、自分と対峙する機会が多いんですけど、結局は1人の人間として、自分を認めてあげられるかとか、僕は生きてる中でどれくらいの影響を正しく……数じゃなくて誠意として、残していけるんだろうかと思った。そういうことを考えたときに、やっぱり“0”を1回彷彿とさせるということが、何か物を作るうえでとても大切な気がしています。だから『僕が居ようが居まいが……』みたいな。この世界は続いていくのか、この表現が終わってしまうのか、いろいろわからないけれど、自問自答する意味でも、このタイトルを付けました」と説明した。

大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)

大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)[拡大]

大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)が手がけた写真作品群「僕が居ようが居まいが」より。

大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)が手がけた写真作品群「僕が居ようが居まいが」より。[拡大]

大森は写真を指差し、「あそこにある写真はハンガリーで撮りました。自分が拠点としていない海外で刺激を受けることはあります。あとは、よく行く銀座の写真だったり、メンバーの姿もあったり。日常生活の延長線上のような夕焼けを背に自分が影が伸びてる瞬間とか。初出しなんですけど、自分が作業しているところとか」と紹介。「どれも自分であって、外側と内側、繕う自分と素のありのままの自分の垣根が、カメラを通すとなくなる気がしていて。はじめはモノクロだったものが、だんだん色付いていくような、シームレスな物を意識して写真を選定した気がします」とモノクロとカラーの写真を両方取り入れた展示のコンセプトを語った。

大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)

大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)[拡大]

「商業作家と表現者としての相反する要素を、自分の中でどういう対話をして最終的に出しているのか?」と聞かれると、大森は「それは最近強く考えること。芸術作家として自分を表現したいという側面もあるけど、商業作家であるという一面も僕は否定する気はない。多くの方々に届けたくて音楽を作っていて。タイアップやいろんな商業さんとのコラボで成り立っている部分がすごくある」と語ったうえで、「より多くの人に自分を好いてもらうため、楽曲をより多くの方に届けるため、どういうふうにパッケージしようと考えるけど、結局やっぱり好きなものを書いてる。純粋に自分の心が躍るような音楽を作り続けるのが楽しいというのが根幹にあります」と顔をほころばせながら述べた。

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@otonajamsmga @natalie_mu @MotokiOhmoriMGA GQ受賞も展示も本当におめでとうございます

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