今年でCDデビュー15周年を迎え、5年ぶり2度目の“優勝”を果たしたスカート。このツアーはメジャー5枚目、通算10枚目となるフルアルバム「スペシャル」が5月にリリースされたことを記念したもので、キネマ倶楽部にはこの特別な1日を祝うべく大勢のスカートファンが詰めかけた。
多彩な楽曲見る、スカートの15年
ジャケットスタイルの
スカートは初期曲「セブンスター」やメジャー2ndシングル「君がいるなら」、最新アルバムから「ぼくは変わってしまった」「遠くへ行きたい」と、新旧を織り交ぜたセットリストを展開。音楽性の振り幅の広さと、15年というバンドの歴史を感じさせるステージで観客を魅了していく。ライブ中盤、どこか影のあるミディアムナンバー「駆ける」でセンチメンタルなムードを演出したかと思うと、数ある代表曲の1つ「ストーリー」では清涼感のあるボーカルで会場をさわやかな空気で満たした。
現在地示したクライマックス
MCでは澤部が15年の活動を振り返り、「普通だったら10枚目のアルバムって一番興味ないもんね(笑)。そんな中、こうやって皆さんが来てくれているのが本当にうれしいわけです」と観客に向けてひと言。佐久間は「インディーシーンとか言われてる頃はいろんな人がライブに来たじゃない? “真のファン”じゃない人が。そのいろんな人がいる感じもいいんだけどさ、15年も経つと“真のファン”しかいなくなってくる(笑)」と冗談を飛ばして会場の笑いを誘った。そして佐久間が「“真のファン”をふるいにかけるゾーンがやってきます」と告げると、最新アルバムから「四月怪談」の演奏がスタート。淡々と奏でられるメロウなグルーヴに、会場に集まった“真のファン”たちはゆったりと体を揺らしていた。
バンドメンバーの卓越した演奏スキルが光るダンサブルナンバー「回想」「返信」を経てライブは終盤へ。澤部は「本当に長く続けてきてよかったです。新しい曲から昔の曲まで、盛り上がっていただいて最高です!」と、ライブを見守ってきたファンへ改めて感謝を伝える。彼は「ラストスパートになってしまいますが、最後まで楽しんでいってください」と告げて、PUNPEEとのコラボ曲「ODDTAXI」や、2016年発表の1stシングル「静かな夜がいい」、エモーショナルな初期の人気曲「ガール」を次々と披露。5人の熱量の高いステージングに会場が沸き立つ中、澤部は「最後に1曲、どうしても聴いてほしい曲があります! 『スペシャル』!」と勢いよく宣言すると、スカートの現在地を象徴する「スペシャル」を駆け抜けるように演奏し、ステージをあとにした。
Zepp Shinjukuでの再会を約束
アンコールでは、澤部が優勝トロフィーを片手にステージに登場。そして彼の口から12月14日に東京・Zepp Shinjuku(TOKYO)でスカート史上最大規模となるワンマンライブを行うことが告げられると、客席からは盛大な拍手が送られた。スカートは「火をともせ」「波のない夏」の2曲を届けたのち、ファンとZepp Shinjukuでの再会を約束してラストナンバー「月光密造の夜」を演奏。みずみずしいバンドサウンドで場内を満たし、大盛況の中で「スペシャル」ツアー最終公演の幕を降ろした。
セットリスト
「スカート ライヴツアー2025“スペシャル”」最終公演 2025年6月28日 東京キネマ倶楽部
01. トゥー・ドゥリフターズ
02. さよなら!さよなら!
03. 緑と名付けて
04. Aを弾け
05. セブンスター
06. 君がいるなら
07. ぼくは変わってしまった
08. 遠くへ行きたい
09. 駆ける
10. ストーリー
11. ミント
12. 期待と予感
13. すみか
14. 四月怪談
15. ひとつ欠けただけ
16. CALL
17. 回想
18. 返信
19. ODDTAXI
20. 静かな夜がいい
21. ガール
22. スペシャル
<アンコール>
23. 火をともせ
24. 波のない夏
25. 月光密造の夜
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