sumika、“焼け野原のサーカス会場”から希望届けた初のオンラインライブ

6

2914

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 341 2565
  • 8 シェア

sumikaが昨日9月25日に初のオンラインライブ「sumika Online Live『Little Crown 2020』」をStagecrowdで開催した。

「sumika Online Live『Little Crown 2020』」の様子。(撮影:後藤壮太郎)

「sumika Online Live『Little Crown 2020』」の様子。(撮影:後藤壮太郎)

大きなサイズで見る(全8件)

「sumika Online Live『Little Crown 2020』」の様子。(撮影:後藤壮太郎)

「sumika Online Live『Little Crown 2020』」の様子。(撮影:後藤壮太郎)[拡大]

今春に予定されていたアリーナツアー「sumika Arena Tour 2020 -Daily's Lamp-」が新型コロナウイルス感染症拡大の影響により開催見合わせとなる中で、新曲「絶叫セレナーデ」「唯風と太陽」を配信リリースするなど精力的に活動を続けてきたsumika。今回、“普段できないことをやる”というコンセプトのもと不定期で行ってきたライブシリーズ「Little Crown」をオンラインで実施することとなった。開演時間になると、画面上には暗闇の中で一筋のスポットライトを浴びながらギターを爪弾くピエロの姿が。軽快なギターサウンドをバックに、そのステージに1人ずつsumikaのメンバーが登場して円になるように向き合う形で配置についた。片岡健太(Vo, G)が大きく息を吸って「Answer」を歌い始め、黒田隼之介(G, Cho)、小川貴之(Key, Cho)、荒井智之(Dr, Cho)が華やかな音色を鳴らした瞬間、暗闇に包まれていた会場に明かりが広がり、ストリングスやホーン、コーラス隊の姿があらわに。サーカステントのような会場にスポットライトが交錯し、ミラーボールの光が星のように散らばるファンタジックな空間で、sumikaの特別な夜は鮮やかに幕を開けた。

片岡健太(Vo, G)(撮影:後藤壮太郎)

片岡健太(Vo, G)(撮影:後藤壮太郎)[拡大]

その後sumikaは「フィクション」でストリングスとホーンを交えたきらめくようなアンサンブルを奏でる。ひさしぶりのライブにメンバーは楽しげな様子で、片岡が思わず「最高!」と声を上げて飛び跳ねる場面もあった。その勢いを加速させるようにsumikaはアッパーチューン「ふっかつのじゅもん」へ突入。ビビッドなライトが飛び交う中、4人はハイテンションで生き生きと疾走感のある演奏を繰り広げた。ここでひと息つき、片岡が「3曲しかやってないのに充実感がすごい!」と顔をほころばせると、荒井も「エネルギーが出ていくね」と同意。メンバーは2月以来7カ月ぶりのライブ、そして昨年の11月以来約10カ月ぶりのワンマンライブに「やばい!」「そりゃあ楽しいね」としみじみと口にした。片岡は「春にやる予定だったアリーナツアーが開催見合わせになってしまって、正直僕らは暗くなってました。あんまりいろんなことに前向きになれなくて」と思いを吐露する。そして「逃げるように本を読んだり動画を観たりしていく中で、1枚の写真に出会ったんですよ」と焼け野原の中にテントがポツンと立っている写真を見つけたことを語り、「戦後間もないときに何もない野原で、人が人力でテントを立てて、その中で日本人の方が芸を磨いて来ている方を満足させていて。僕らが今やりたいことってこういうことだなと思ったんです」と今回サーカス会場でライブを行うことになった理由を明かした。そしてsumikaはコーラス隊の美しい歌声を交えて「イコール」を披露し、そんな理想のライブを現実の光景にしていく。「ファンファーレ」ではステージ裏から放たれる強い光をバックに、暗い夜を超えていく意思を力強く歌い上げた。

「sumika Online Live『Little Crown 2020』」の様子。(撮影:後藤壮太郎)

「sumika Online Live『Little Crown 2020』」の様子。(撮影:後藤壮太郎)[拡大]

ここで黒田と荒井が一度ステージをあとにし、暗闇の中にランタンの温かな火が浮かぶ舞台に片岡と小川が残る。小川の優しい鍵盤の音色でスタートしたのは「ゴーストライター」。2人はコーラスやストリングスも交えずに、鍵盤と歌のみのシンプルな演奏でじっくりとこの曲を届けた。その後ステージには再び4人とストリングス、コーラス隊がそろい、「THE FIRST TAKE」でのパフォーマンスも話題となっているラブバラード「エンドロール」を披露。鍵盤とストリングスを軸とした壮大なサウンドをバックに片岡の温かな歌声が響きわたった。さらに片岡はメンバーやコーラス隊としっかりと呼吸を合わせながらアーバンなサマーソング「Summer Vacation」を歌い上げていく。傘を自由自在に操りながらセクシーに踊るダンサーも登場し、楽曲の艶やかな世界観が表現された。

「sumika Online Live『Little Crown 2020』」の様子。(撮影:後藤壮太郎)

「sumika Online Live『Little Crown 2020』」の様子。(撮影:後藤壮太郎)[拡大]

片岡が「さあ、『Little Crown 2020』ラストスパートかけていこうか! 夏はまだまだ終わらせたくないな!」と視聴者を煽ると、sumikaは勢いよく最新曲「絶叫セレナーデ」の演奏をスタート。ホーンの音色が爽快に鳴り響くこの曲をにぎやかにパフォーマンスし、その様子をカメラがさまざまなアングルから捉えていく。さらにバンドは畳みかけるように「MAGIC」を披露し、ストリングス、ホーン、コーラス隊を巻き込みながらエネルギッシュな演奏を繰り広げた。片岡は「楽しいな!」と充実した表情を浮かべ、画面には怒涛のラストスパートに肩で息をしながらも楽しそうなメンバーの笑顔が映し出されていく。そして片岡は「こういうふうに目の前のことを精一杯やって、汗だくになれる今が最高に幸せです。本当に今日出会ってくれて、ありがとうございます!」とカメラに向かって感謝を伝え、ラストナンバー「明日晴れるさ」を通して視聴者に希望を届けた。

ピエロが公演終了を告げるべく「本日の公演は、以上をもちましてすべて終了となります」と記されたボードをカメラに向けるも、後ろから現れた片岡がボードを取り上げ、アンコールがスタート。本編は「明日晴れるさ」で締めくくられたが、片岡は「伝え忘れたことがありました。『明日雨だったら辞めるのか?』っていう問いですね。辞めるわけないだろうが! こんなにいいメンバー、ゲストメンバー、スタッフチームがいて、そして観てくれるあなたがいて、辞める理由なんてどこにも見つからないよ! 雨が降ってもやりが降っても、俺たちは続けていくからさ! 絶対に必ず、もう1回会おうね!」と視聴者と約束を交わした。そしてsumikaが演奏し始めたのは「雨天決行」。どのような状況の中でもまっすぐに突き進んでいくようにこの曲をパワフルに届け、4人は名残惜しそうにサーカス会場を去っていった。

このライブの模様は9月27日23:59までアーカイブ配信されている。視聴チケットは9月27日12:00まで購入可能。また明日9月26日(土)18:00よりsumikaのYouTube公式チャンネルでこのライブを振り返るアフタートーク動画「『Little Crown 2020』AfterTalk」が配信される。

関連する特集・インタビュー

この記事の画像(全8件)

sumika「sumika Online Live『Little Crown 2020』」2020年9月25日 セットリスト

01. Answer
02. フィクション
03. ふっかつのじゅもん
04. イコール
05. ファンファーレ
06. ゴーストライター
07. エンドロール
08. Summer Vacation
09. 絶叫セレナーデ
10. MAGIC
11. 明日晴れるさ
<アンコール>
12. 雨天決行

全文を表示

読者の反応

  • 6

しろたん🦭白い稲妻⚡ @shirotan_inazum

sumikaオンラインライブやってたのか!!情弱だった😭

https://t.co/XXYeM3YUEg

コメントを読む(6件)

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 sumika の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。