THE YELLOW MONKEYの結成30周年を記念し、昨年12月28日の愛知・ナゴヤドーム公演からスタートしたこのツアーは、4月4日と5日の東京・東京ドーム2DAYS公演まで4公演が開催される。2日目となった大阪公演はかねてからの予告通り、初日の名古屋公演とは大幅に異なるセットリストが組まれ、集まったファンを驚かせた。
この日最初に披露された曲は1stシングル「Romantist Taste」。さらにドーム全体を照らす壮大なライティングが場内の一体感を高めた「楽園」、そして「ROCK STAR」へと続き、ファンの熱気を急上昇させた。吉井和哉(Vo, G)は「“ロックンロール気味”な感じでいこうかなと」と大阪公演のセットリストのテーマについて語り、「弾けようぜ、大阪!」と客席に呼びかけた。
ライブ冒頭は初期のレアなナンバーが連発。1998年のシングル曲「球根」では菊地英昭(G)がエモーショナルなギターソロで観客を圧倒する。その後4人でセンターステージへと移動すると、吉井は2001年以来約19年ぶりとなった京セラドームのステージに立った感想を「こんなにコンパクトでアットホームなドームだと思いませんでした」と語った。そして傍らに立つ廣瀬洋一(B)の虎柄ロングジャケットという派手な衣装に、吉井は「すごいよね(笑)。でも球場が違うよね?」と漏らす。廣瀬は「ツノが付いてないとダメだったかな?(笑)」と京セラドームを本拠地とするオリックス・バファローズを引き合いに出し、大阪のファンを笑わせた。
和やかな空気の中、初期のライブハウス時代さながらにシンプルなセットで「Foxy Blue Love」「SLEEPLESS IMAGINATION」といった曲を披露し、THE YELLOW MONKEYの原点をオーディエンスにアピールする一幕も。また2016年の再集結当時を振り返った「こんなに皆様に祝福された再集結はないんじゃないか」という吉井の言葉のあとには、同年に発表された「砂の塔」で彼らの再スタート後の姿勢を印象づけた。
メインステージに戻ったあとも、4人は最新アルバム「9999」の収録曲から「バラ色の日々」「太陽が燃えている」といったヒット曲まで、幅広い時代の楽曲を惜しげもなく連続で披露していく。本編の最後のMCで吉井は「ロックンロールはいつまで経っても俺たちの憧れです。自分たちが信じている大人のロックンロールを目指して、これからもやっていきたいです」と力強く語り、観客から大きな拍手を浴びた。
アンコールでは「ALRIGHT」「悲しきASIAN BOY」など、ライブに欠かせない楽曲を連投した4人。メンバー紹介を終えた吉井はこの日のチケットが完売したことに感謝を述べ、「東京ドームが終わったらTHE YELLOW MONKEYのシーズン2は終了して、次の活動……シーズン3の準備に入ります」と今後の活動について改めて語った。そして「せっかくなんで最も新しい新曲を聴いてもらおうと思います」と、新曲を初披露することを明かしてファンをどよめかせた。
ここで紹介された新曲「未来はみないで」は今回のドームツアーのファンクラブ会員特典「30th Anniversary Memorial Gift」に収録された楽曲で、再集結時に発表された「ALRIGHT」よりも先にスタジオで制作されていた曲とのこと。吉井は歌詞について「THE YELLOW MONKEYから皆さんへの手紙のようなものです」と明かした。そして演奏されたメンバーからの思いが詰まった曲に、オーディエンスはじっくりと聴き入っていた。すべての曲の演奏が終わると、菊地英二(Dr)はメンバーに見送られながらセンターステージへ走り出てファンの大歓声を浴びる。4人はメインステージで肩を組み、名残惜しそうに拍手を送る観客を眺めていた。
この日初披露された新曲「未来はみないで」は、3月13日に配信リリースされることが決定した。なおツアーファイナルとなる4月4日、5日の東京ドーム公演も名古屋、大阪公演とはそれぞれ異なるセットリストでのパフォーマンスが行われる。東京公演のチケットのプレイガイド先着販売は3月7日に開始。
THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary DOME TOUR(※終了分は割愛)
2020年4月4日(土)東京都 東京ドーム
2020年4月5日(日)東京都 東京ドーム
ケロ☆ @Azefull
THE YELLOW MONKEY、19年ぶりの京セラドーム公演で新曲初披露(ライブレポート / 写真7枚) - 音楽ナタリー https://t.co/VpUMiNulRK