東名阪の3会場を舞台にした「男女6人秋物語」。ツアーファイナルが行われた9月14日は中尊寺まい(Vo, G)の“性誕“日で、神田明神ホールにはまいの“やまだかつてないサラダ記念日“を祝うため、多くの性徒諸クン(ベッド・インのファンの呼称)が駆け付けた。
おギグ冒頭では「CO・CO・RO グラデーション」「GO TO HELL...!」など、アーバンなナンバーでフロアを温めたベッド・イン。おなじみのバブルジョークを交えたMCでは、“チン聖”なる神田明神内に建てられた本会場でのおギグに「よく許されましたよね。神様に怒られないかしら?」「大丈ブイよ! ウチらよく、下半身にご利益あるって言われるから!」と、“キツマン”(キツキツの満員)となったフロアをうれしそうに眺めた。
秋めいた東京を切なげに彩る「真夜中のディスタンス」を披露したあと、今度はバックバンド・パートタイムラバーズたちによるMCに突入。このおギグの前日には舐める派JAPAN(Key)が性誕日を迎えており、トークが始まると性徒諸クンは「JAPANおめでとう!」と祝福の言葉を投げかけた。ワンマン恒例となったパートタイムラバーズの単独演奏では、ポリネシアン・キヨII世(G)の「抱くぜ……」という囁きを合図にBOOWY「B・BLUE」をカバー。キヨ様はボーカルを兼任しつつ、ギターソロではクールな佇まいでメロディアスなフレーズをかき鳴らした。
さらに今回のワンマンでは、秋にちなんだ競技で戦うコーナー「チキチキ!秋の男女6人対抗レース!」を用意。益子寺かおり(Vo)チームにはキヨ様とアダムタッチ高橋(B)、まいチームにはJAPANとスローセックス石島(Dr)が参加し、2組対抗で勝負が繰り広げられた。1回戦の食欲の秋部門「哺乳瓶でゴックン対決」ではぱーけん(高橋)とようたん(石島)が勝負。競技が始まるとさっそく大盛り上がりとなり、まいは「こっちは普段から吸い慣れてますから!」とさりげなくようたんの性癖を明かしてエールを送った。一方ぱーけんサイドは、キヨ様が「抱くぜ……抱くぜ……」と連呼して応援。この勝負の行方は、乳首の噛み癖が有利に働いたようたんに軍配が上がった。
続いて芸術の秋部門「お絵かき対決」ではキヨ様とJAPANがバトル。2人は存分に腕を振るい、まいと同じ誕生日である「サザエさん」の磯野波平を描いてみせた。こちらの結果はかおりから「『マーシーズ』みたいにタレントショップで売ってそう」とお墨付きをもらったキヨ様の勝利に。そして最後の運動の秋部門「歩数計フリフリ対決」はかおりとまいの直接対決となった。歩数計を腰に装着し、苦悶の表情を浮かべながら動きまくる2人に向け、フロアから熱い声援が飛び交う。両者自信満々で競技を終え、結果勝者に選ばれたのはまい。かおりチームは罰ゲームとして、ゆーとぴあよろしく「ゴムパッチンの刑」を受けることに。大阪、愛知公演でも負け続けてきたかおりは「ボーカリストは口が命なのに……ゲロゲロー!」「痛ーい……」と悲痛な声を漏らし、「SHOW ME」演奏中もつらそうな表情でパフォーマンスに臨んでいた。
「劇場の恋」披露後、ベッド・インは性徒諸クンの“クンピ色”懇願コールを受けて水着に生着替え。次の楽曲を披露すると思いきや、ここでまいとJAPANの性誕を祝うサプライズが用意された。「ハッピーバースデー」が歌われる中ケーキがステージに運ばれると、突如かおりは「神の声が聞こえる……しばしドロンさせていただく……」とそそくさと退場。するとステージ後方のスクリーンに「益子寺ノ大御神の遣い」こと巫女姿のかおりが映され、お祝い動画の紹介が始まった。まずはJAPANに向けたコメントとして、彼がかつて所属していたバンドのボーカルである634・マンガリッツァが登場。「遅刻癖は直ったかしら? でもそんなことを言ってられないくらい忙しいでしょうね」と気遣いつつ、JAPANにエールを送った。続くまいのお祝いVTRでは母親からのメッセージが流れ、三味線を習っていたという幼少時のエピソードや、メンバーと性徒諸クンへの感謝の思いが明かされる。まいは悶絶するようにその場に倒れ込むも、途中からは正座で母親のコメントに耳を傾けていた。さらにまいが学生時代に夢中だったというバンド、Waiveの元ギタリスト・杉本善徳からの動画も公開。杉本はまいとの出会いに触れつつ「僕も“パイオツカイデー”になりたいです」と彼女の魅力を語り、性誕を祝福した。
このお祝い動画以外にも、かおりが当日の朝まで寝ずに書いたという手紙のプレゼントもあった。かおりはまいとの初めての出会いや飲み友達だった頃のエピソード、お互いの関係性などを振り返り、「私にとってちゃんまいちゃんは、メンバーである以前に大事MANな友達です。キミの幸せのためなら、私はなんだってする」「いくつになっても、オトナの文化祭を続けていこう」「とびきり楽しいガラスの30代にしよう! そして今よりもっともっとカッコいい、40代になろうぜ!」と熱いメッセージを届けた。まいは盛りだくさんなサプライズを受け、「みんなと出会えたことも、ベッド・インを続けてこれたことも、当たり前のことじゃないんだって思っています。これからも24時間戦い続けていくので、付いてきてチョンマゲ! 皆さん、本当にサンクスモニカー!」とお礼を述べた。
その後ベッド・インは「GOLDの快感」の新アレンジ版“2019.ver”や「C調び~なす!」とアッパーな楽曲群で本編を終え、“マンコール”では性徒諸クンからもらった寄せ書きを手にして再びステージへ。この日最後の曲「ジュリ扇ハレルヤ」でも、かおりたちが企んだ性誕サプライズが待ち構えていた。まいは曲中、バックダンサー・ベッドメイキングガールズたちに連れられ、移動式のお立ち台トロッコへ。そしてジャニーズのコンサートのように景気よく客席を回り、性徒諸クンとジュリ扇を振り合った。おギグが終わると、性徒諸クンは関係者席にいたまいの母親に向かって「お母さーん!」「産んでくれてありがとうー!」とお礼を告げ、「男女6人秋物語」は大“性”況で“膜”を閉じた。
「ベッド・イン TOUR 2019『男女6人秋物語』」2019年9月14日 神田明神ホール セットリスト
01. CO・CO・RO グラデーション
02. Sexy Music(オリジナル:Wink)
03. GO TO HELL...!
04. あゝ無情(オリジナル:アン・ルイス)
05. ZIG ZAG ハートブレイク
06. 真夜中のディスタンス
07. B・BLUE(オリジナル:BOOWY / パートタイムラバーズ)
08. SHOW ME(オリジナル:森川由加里)
09. 消えちゃうパープルバタフライ
10. 女豹 -PANTHER-
11. ♂×♀×ポーカーゲーム
12. 劇場の恋
13. GOLDの快感 ~2019.ver~
14. 限界LOVERS(オリジナル:SHOW-YA)
15. C調び~なす!
<マンコール>
16. Kiss Me Kiss Me
17. 「男」(オリジナル:久宝留理子)
18. 男はアイツだけじゃない
19. ジュリ扇ハレルヤ
※「BOOWY」の2つ目のOはストローク符号付きが正式表記。
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