「クローバー」はアルバム収録の同名タイトル曲をモチーフにした47分のショートフィルム。
菅田は「なんでこんなことになったんだろうという気持ちがすごくあって。まさかひゅーいくんがあのとき書いてくれた『クローバー』で舞台挨拶をするなんて不思議過ぎる」と2018年2月発売のシングル「さよならエレジー」と同時期に石崎から渡されたという「クローバー」が、2年の時を経て自身の初監督作品として実写化されたことへの感慨を語る。石崎も「菅田くんに初めて聴いてもらった楽曲が『クローバー』だったので、まさかあの渋谷のスタジオでやっていたときにはこんなことになるとは思いもしませんでした」とそれに共感した様子を見せた。当初は5分程度のショートフィルムになる予定だったという「クローバー」。米津玄師の「灰色と青 (+菅田将暉)」、「LOVE」収録の「キスだけで feat. あいみょん」の監督で、今回監督補佐を務めた山田は「最初は5分くらいにしようと言っていたのに……すごいボリュームになったなという印象しかないですね」と笑い、菅田も「5分のオーダーで50分のものができました……じゃクビだもんね(笑)」と屈託のない笑顔を見せた。
店着日である昨日7月9日に渋谷のCDショップに「LOVE」を買いに行ったという菅田は「今回はひゅーいくんを筆頭に、プライベートのお付き合いからの発展というか、出会いでこのアルバムができたので、ちゃんと発売される瞬間が見たかった。だからそれができてよかったです。そこにいたお客さんやポップを書いてくれたお店の方をちゃんと自分の目で見て、ぬくもりを感じることが大事だと思ったんですよね。それを感じられたし、曲を聴いてくださった方の反応もありがたいです」と作品に対する思いを述べる。そして何気ない日常を描いたショートフィルム「クローバー」について「わりと僕らの周りはこういう日々なんですよ。地味で小汚くて特に事件も起こらないし、人との出会いやちょっとした気付きによっていつもとは違うやる気が入ったりする。そんなものを作りたくて。まさにそういうアルバムになりました」とアルバムとリンクした作品になっていることを明かした。
またショートフィルム「クローバー」の内容について菅田が「僕らのこの日常を単純に忘れたくないから残したいと思ったの。ダッチ(山田)とも映像を撮りたいねという話もしていたし。それがエンタテインメントとして、人様にお見せした瞬間に、1000人でも100人でもいいけど、そのうち1人の何かに変わったらいいなと思ったんです」と話すと、石崎は「菅田くんは普通のなんでもない日常を宝物にする天才だと思うんですよ」とコメント。それについて菅田は「俺の日々が非日常過ぎるんだよ。お芝居だから。だから日常を求めるんだと思う」と所感を述べ、石崎は「それがこういうことになっちゃうのか。すごいことだよね」と驚いた。
ショートフィルム「クローバー」は、菅田が書いた2枚のプロットから生まれたそうで、改めてそのプロットを見た菅田は「5分のつもりでこれを書いたんです。これがあんなことになるんです。映像ってすごい。役者としてけっこう驚きというか、監督って大変だなと思いました」と語る。山田は「この時点で最初の長回しは見えていて、ほぼその通りに撮ったはずだったんですけど、50分になってしまいました……」と恐縮した様子を見せ、菅田の監督ぶりについては「監督として判断がすごく早いです」と評価した。
石崎は菅田の演出について「僕は台本を渡されたんですけど、台本を見ないでって言われたんですよね」と告白。唯一口頭で菅田から聞いたセリフは「オイッス」だけだったそうで、冒頭の長回しに登場する「あいみょん」「灰色と青」と言った菅田に関連するワードすらも、ほぼアドリブの演技だったと明かすと会場から驚きの声が上がった。また提供した曲が映像化されたことについて石崎は「感無量ですね。今の時点で感無量なんですけど。歌詞の中にもあるんですけど、『誰かの愛に変わる日まで』という歌が本当にそういうふうになっていくだろうなという感じがして。おかげさまで育ててもらってありがたいなという気持ちでいっぱいです」と充実した表情を見せた。その後、菅田と石崎は「クローバー」を弾き語りでセッション。2人は時折目を合わせながら、歌声を重ね、来場者はスペシャルなパフォーマンスに釘付けの様子だった。
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